無言電話のブルース
僕は電話が大嫌いです
家に自分一人の時は留守電にして出なくて済むようにして
います
たまたま設定するのを忘れてて渋々電話に出たら親せきか
ら「珍しい~」と言われるぐらい知れ渡っている
同じシチュエーションの時に親の知り合いと思しき人から
電話がかかってきたことがある
名前を名乗らない
親が留守やと告げると「どうしよう~」「困ったな~」な
ど独り言をブツブツ
ドラえもんの道具は実現不可能という専門家と同じくらい
腹が立つ
江戸時代の人がインターネットやスマホを「そんなもん出
来るわけない」と否定するようなもん
ドラえもんの時代の技術を今の技術で語ること自体間違っ
ている
なので「知りません」「分かりません」で押し通し電話を
切らせた
そんな僕にも電話でおもしろかった思い出があります
バイト先に時々イタズラ電話がかかってくることがありま
した
電話に出ると「ハァハァ」という男の荒い息遣い
「もしもし」というとガチャっと切れる
女性が出ることを期待してのイタ電
最初はスグに「もしもし」と言うてましたが慣れてくると
黙って聴くように
暫くしてから「もしもし」
男が出ているとも知らず興奮しているんやと思うとおかし
くてしょうがない
それぐらいのことをされてもしょうがないことをしている
んやから罪悪感はありません
あれから数十年
先日のことです
外回りから帰ってきたら仕事場の電話にメッセージが入っ
ていました
再生してみると自動音声でもっともらしい団体名を名乗り
お使いの電話番号に不具合が~というメッセージ
テレビで観たり又聞きで聞いたことしかなかった詐欺の電
話!!!
生で聞けた喜びを噛みしめました
非通知でメッセージの入っていないのがありますがもしか
したら詐欺の電話かも~
と思うだけでワクワク
僕が仕事場にいる時にかけてきてね♥
と生まれて初めて電話がかかってくるのを楽しみにしてい
る自分がいます