ライフスタイルをデザインする建築家の・・・ライフスタイル

ライフスタイルをテーマに建築家の日常を綴っています。
最近は子育てを中心に時々建築話、旅行記や映画の事を綴っています。

■木造計画案・妥協との闘い・そして決断~第64話

2007-10-19 23:12:58 | ■建築家の自邸・構想~建築、竣工まで
このコーナーではakatukiが自宅建設の為に日々奮闘する様子を記事にしております。
自宅建設と同時進行で書き綴っている為、初めて記事を読まれる方は第一話からご覧ください。
すこしづつ更新していきますので、お引き立ての程宜しくお願いいたします。

◆建築家の自邸・目次はこちらから

---

久々の更新となってしまいした・・・
RC造の計画案からガッラと内容を変え、木造住宅としての計画案。
計画地が”防火地域”の為、100㎡越の木造住宅及び3階建てで建設が出来ない悪条件の中での計画案です。
※但し、耐火木造とすれば100㎡越の木造建築物も可能。

一年以上も前に計画した木造案をベースに細かい点を再検討して図面を進めているのですが、なかなかな納得のいく案が出来ません。
やはり述べ床100㎡の壁は相当高く、容積率算定の床面積とは違って緩和措置がない為、ギリギリの設計となってしまいます。

■1階平面図


前回同様、敷地を分割し100㎡以下の住宅を二棟建てる配置計画です。
共用庭と共用駐車スペースをもち南北にずらしながら互いの視線をそらしながら繋がりを持たせています。

図面の左側は、現在庭にある井戸の跡と思われる場所を活かし坪庭を設けた親世帯。
水周りは戸建住宅にしては少し貧弱なのですが、私の親の生活リズム、スタイルを考慮するとお風呂というものにあまりこだわりがなく、それ以外の時間を快適に過ごせるように考えています。

和室を設ける事は大分悩んだのですが、弟の家族や来客が宿泊する部屋、私の子供と母の交流の場としての位置づけで庭に面した位置にレイアウトしています。
お昼寝するのが日課?になっているので、畳の上でうたた寝する母の姿が私の頭の中でイメージとして浮かんでおり、そんな住まい方を想定して設計しているわけです。

右側は私たち若世帯の住まいです。
庭側は掘り込んだ、土間形式のリビングルーム。
RC案では私の書斎を大分充実させていたのですが・・・
当面は子供部屋を使える事。
また、その後も子供が独立したり、
母親の世帯の一部を利用できるようになるかもしれない事を考慮して、必要最低限の大きさとしました。

欲を言えばキチンとした作業場が欲しいのですが、100㎡という制限の中ではとても実現不可能。
なくなくの妥協であります。

お客様の住宅設計の場合は、ある程度空間を絞り込んで要・不要をきっちりとつけて設計できるのですが、自宅ともなるとなかなか踏ん切りがつきません。
でも、この決断をしない事には設計が進まないので、ここで方針をしっかりと決めなくてはならないのです。

■二階平面図


二階部分です。
母親の世帯はまだ充分に練られていないのですが、母と姉の生活リズムが違うので音の問題を考慮し、納戸を挟んだプランニングにしています。

庭いじりの好きな母親の為に、ガーデニングスペースを設けています。
本当は、庭でやってもらうのがいいのですが、今の庭が手入れが行き届かなくジャングル化している事を考えると、コレぐらいの大きさがちょうど良いのではと考えています。

若世帯は、水廻りを挟んで主寝室と子供部屋のスペースを設けています。
子供部屋は、始めは造りこむ事をせずがらんとした部屋にしておく予定です。
ただし、この図面では将来の形を想定して図面を記載しています。
個室にこもって何でも出来る寝室というのを嫌って、ここでは共有の本棚を廊下部分に設ける予定です。

兄弟で本を共有する事はもちろん。
私たち親の本を子供たちに手にとってもらい、新たな興味を引き出したいからです。

お風呂場は、私の念願である”テラスを眺めながら入れる浴槽”をイメージしています。
ただし、面積的な制約からあまり広く取れなかったこと。
洗濯物もこのスペースに干さなければならなく、100%の設計は出来ないのですが、その制約の中で、これからもっと煮詰めていきたいと思っています。

---

この案は、二棟が同時に建設そして存在していないと成り立ちません。
片方を他人に売ったり、親族や気の許せる人以外に貸してしまうと、途端に住みづらくなる側面があります。
ですから、一年前の決断ではこの木造住宅案を諦めRC住宅案で進めたのですが、そんな先の事を考えていてもしょうがない。
その時はその場合の対応を考えて対処しようという事で突き進みたいと思います。

タイトルに”妥協”という言葉を使ってしまいましたが、自分の気持ちの整理・決心がまだ追いついていない表れで、ここに木造住宅宣言をする事で気持ちの整理をつけ、計画案を進めたいと思ってます。

もう、後戻りはしません。
来年には新居が完成するようがんばってきます。
これからも応援よろしくお願いします。


最新の画像もっと見る

post a comment

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。