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最近は子育てを中心に時々建築話、旅行記や映画の事を綴っています。

遂に8坪切りました~建坪7.5坪の家~ミリ単位で設計中

2010-09-24 22:19:43 | ■建築-計画物件
住宅において建坪9坪というのが狭小住宅の一つの目安になるかと思うのですが・・・
今、設計に取り掛かっている物件は建坪7.5坪と私がこれまで携わってきた物件の中で最も小さい住宅。
建坪8坪の住宅には携わった事はあったのですが・・・
7.5坪ともなるとさらに設計が難しい。
今回は予算的なにらみからあまり造りつけの家具等も出来そうにないので、既製品を上手く利用しながら設計を行わなければならず、さらに難しいのです。
自分でデザインする場合は、こちらの都合でサイズが決められデッドスペースを減らして効率よく間取りを作る事が出来るのですが、既製品のサイズと睨めっこしながら数ミリ単位で設計を行っています。

構造の柱にするか、ただの下地としての柱とするかで寸法が変ってきて、そこで生まれる差のスペースが特に重要になってきます。
105角の柱、45角の間柱の配分を構造的に無駄なくバランスよく配置し、面積を搾り出しています。

おかげで、以前の案より大分良いものとなってきました。
しかし、お客様に提案する図面(1/100や1/50)では全くその寸法の差は感じられなく、その苦労が伝わらないのが悲しいところ。

シビアな設計をする為には予め配管のルートや梁の大きさをイメージしながら間取りを造らなければならなく大変な作業なんですけど・・・

アウトプットされる図面からはそのバックグラウンドまでは読み取る事が出来るわけもなく・・・
ちょっと悔しいんですよね(笑)


まぁ、アクロバティックな裏技みたいなものを繰り出しているわけでなく、イチローの内野安打のような「うまくストン」といい所に球を落としただけのことなんで仕方がないんですけどね。
でも、上手く落ちた時はとっても嬉しいんですけどね~。

頭の体操(クイズ)みたいなものと言った方が伝わるのでしょうか?
答えを聞いちゃうと「なんだぁ~」ってなるけど・・・
頑張って解こうと思うと難しい。
みたいな。

小さい住宅は、設計する面積が少ないけれど、難しい。
ちょっとの設計の手間で使い勝手も住み心地も大きく変ってくるので、特に建築家の力が試されます。。。
いい家にしたいな。


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3 Comments

コメント日が  古い順  |   新しい順
楽しみですね~ (hiro)
2010-09-25 13:09:14
どのような設計になるのか楽しみですね~。続きを楽しみにしています。
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日本人の得意分野 (aonuma)
2010-09-26 21:24:51
小さいところにきっちりと機能を詰め込むのって日本人の得意分野ですよね。
というか、アメリカとかではそういう需要自体が無さそう。

逆にジャパニーズ箱庭建築物として受けるかも知れませんね。
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狭くてもキッチリと。 (akatuki)
2010-09-26 23:56:33
>hiroさん

どうもありがとうございます。
上手くコンパクトにまとめたつもりですが、まだどこかに無駄なスペースが隠れているかもしれないので検討を重ねなければなりません。

>aonumaさん

電子部品等もほんと大変ですよね。
設計図だけなら幾らでも寸法をシビアに設計できますが、現場での誤差を何所で解消するかなんてみたいなことも考えないといけないので大変です。
これだけ、キッチリ設計するのはやはり日本人だけかと・・・
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