ゴジラ
1954
監督 本多猪四郎
感想
相反するはずのエンタメとアートが融合したトップクラスの名作。出演者全員が戦争経験者なために彼らが経験したことをそのまま表現していることから、全てにおいてリアルがある歴史的な一作。
いわゆる初代ゴジラです。
近年だとマッドマックスのようなタイプで、エンタメとアートが融合した素晴らしい大作ですね。
戦争で生まれた何者か(ゴジラ)が、戦後8年、死に物狂いで築き上げた最先端のビルや電車などが破壊されていくのは恐ろしさと同時に申し訳無さも感じさせられます。
また数分おきに演出される戦時の象徴的出来事、例えば満州国への移住を想起させるシーンや疎開シーン、自身が戦争経験した軍事行為をそのまま演じるシーンなどが描写され、その生々しさに私は強烈なインパクトを受けました。
さらに登場人物たちが自身の仕事に誇りを持ち、命をかけてまっとうする様子には胸を打たれます。
冒頭から最後まで素晴らしく、冒頭の数分にいたってはあまりの完成度に度肝を抜かれましたよ。
本当に素晴らしい映画で、世界的な名作のひとつだと感じました。観たことのない人は必見の、最高の体験でした。
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