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歯科技工士・岩澤 毅

大学病院のウラは墓場―医学部が患者を殺す (幻冬舎新書) (新書)久坂部 羊 (著)

2007年09月30日 | amazon.co.jp・リストマニア
医療崩壊を医局と大学病院の観点から, 2007/9/30

By 歯職人

 医療の崩壊を語る場合、医療経済・診療報酬の観点あるいは医学生の質の問題、マスコミの問題、更には他の観点からと様々論じられている。
 本書は医療崩壊の原因を、日本の大学医局制度の終焉と新臨床研修制度の創設を、中心に描き出している。
 著者の医師出身の小説家との立場が、現に医療現場に身を置き直接の利害関係者には無い冷静な記述を可能にしていると思われる。
 本書のタイトルに関しては、より広い読者を獲得するための編集者の方便と受け止める。

(ダイガクビョウインノウラハハカバイガクブガカンジャヲコロスゲントウシャシンショ )

幻冬舎新書

大学病院のウラは墓場―医学部が患者を殺す
ISBN:9784344980044 (4344980042)
214p 18cm
幻冬舎 (2006-11-30出版)

・久坂部 羊【著】
[新書 判] NDC分類:498.16 販売価:756(税込) (本体価:720)

心臓外科医が患者を四人連続死なせたがそれを「トレーニング」とうそぶいた(東京医大)、未熟な医師がマニュアルを見ながらの内視鏡手術で死なせた(慈恵医大青戸)、人工心肺の操作ミスで死なせたあとカルテを改竄(東京女子医大)…なぜ医療の最高峰ともいうべき大学病院は事故を繰り返し、患者の期待に応えられないのか。
その驚くべき実態と医師たちのホンネに迫り、医者と患者の間に立ちはだかる本質的な壁を浮き彫りにした。

第1章 「大学病院だから安心」ではない
第2章 大学病院の言い分
第3章 大学病院は人体実験をするところか
第4章 必要悪「医局」を崩壊させたのはだれか
第5章 先祖がえりした新臨床研修制度
第6章 産科医、小児科医につづき、外科医もいなくなる
第7章 大学病院の初期化が必要

久坂部羊[クサカベヨウ]
医師・作家。1955年、大阪府生まれ。大阪大学医学部卒業。2003年、小説『廃用身』でデビュー

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