「白書」たり得ているのか
日本歯科医師会臼田会長時代に刊行された2003年版『歯科医療白書-創造的な歯科医療社会を目差して』以後5年の歳月を経ての2008年版『歯科医療白書/持続可能な歯科医療社会を目指して 』である。
この間、世に言う「日歯連事件」「中医協汚職事件」の一方の当事者としての日本歯科医師会が、「刊行のことば」に記された「日本歯科医師会は新しい体制下で、政策集団として機能できるよう努力を続けております」(大久保満男)の内実が問われる一冊といえる。
結論を言えば、歯科社会のリーダーたるべき日本歯科医師会は、「歯科衛生士・歯科技工士数の推移」としてわずか数ページ触れるのみで、「歯科衛生士、歯科技工士問題については政策を持ちえていない」ことを表出している。地域において歯科衛生士・歯科技工士養成校を設置する地域歯科医師会にとって、今後の学校経営に対する何らの指針となり得ない。
「結びに代えて」で宮武光吉氏は、新設された日本歯科総合研究機構の事業として本書の刊行であることを触れている。
宮武光吉氏は、将来の指針のキーワードに「共生」を挙げている。さらに「歯科医師自らが、自らの力で、歯科医師集団のために、力を出し合っていくことが必要」とし、それがひいては「国民の歯科医療福祉のさらなる向上」が実現すると指摘している。
私は、「歯科医療に係わる者自らが、自らの力で、その所属集団と集団の集合をとおして、力を出し合っていくことが必要」であり、それがひいては、現在の苦境を脱し「国民の歯科医療福祉のさらなる向上」が実現する道ではないかと指摘したい。
歯科医療白書 2008年度版
書 名 歯科医療白書 2008年度版
副書名 持続可能な歯科医療社会を目指して
シリーズ名
多巻物書名
原書名
出版社 発行所=社会保険協会 取扱所=東京官書普及
著 者 日本歯科医師会 日本歯科総合研究機構
税込価格 3,001円(本体2,858円+税)
発行年月 2009年2月
判型 A4
ISBN
第1章 国民の口腔保健の現状
第2章 歯科医療の需要
第3章 歯科医療の供給
第4章 国民経済と歯科医療費
第5章 歯科医療サービスの価格
第6章 診療報酬改定の歴史と分析・評価
第7章 歯科医療サービスの現状と課題
第8章 歯科医療機関の経営
第9章 歯科医師所得の経済分析
第10章 医療のIT化と歯科医療
第11章 医療・医療保険制度改革の動向
第12章 歯科医療の国際比較
第13章 都道府県別に見た歯科医療費の分析
第14章 日本歯科医師会の活動
巻末資料(データ編)
http://www.shien.co.jp/act/d.do?id=4906
日本歯科医師会臼田会長時代に刊行された2003年版『歯科医療白書-創造的な歯科医療社会を目差して』以後5年の歳月を経ての2008年版『歯科医療白書/持続可能な歯科医療社会を目指して 』である。
この間、世に言う「日歯連事件」「中医協汚職事件」の一方の当事者としての日本歯科医師会が、「刊行のことば」に記された「日本歯科医師会は新しい体制下で、政策集団として機能できるよう努力を続けております」(大久保満男)の内実が問われる一冊といえる。
結論を言えば、歯科社会のリーダーたるべき日本歯科医師会は、「歯科衛生士・歯科技工士数の推移」としてわずか数ページ触れるのみで、「歯科衛生士、歯科技工士問題については政策を持ちえていない」ことを表出している。地域において歯科衛生士・歯科技工士養成校を設置する地域歯科医師会にとって、今後の学校経営に対する何らの指針となり得ない。
「結びに代えて」で宮武光吉氏は、新設された日本歯科総合研究機構の事業として本書の刊行であることを触れている。
宮武光吉氏は、将来の指針のキーワードに「共生」を挙げている。さらに「歯科医師自らが、自らの力で、歯科医師集団のために、力を出し合っていくことが必要」とし、それがひいては「国民の歯科医療福祉のさらなる向上」が実現すると指摘している。
私は、「歯科医療に係わる者自らが、自らの力で、その所属集団と集団の集合をとおして、力を出し合っていくことが必要」であり、それがひいては、現在の苦境を脱し「国民の歯科医療福祉のさらなる向上」が実現する道ではないかと指摘したい。
歯科医療白書 2008年度版
書 名 歯科医療白書 2008年度版
副書名 持続可能な歯科医療社会を目指して
シリーズ名
多巻物書名
原書名
出版社 発行所=社会保険協会 取扱所=東京官書普及
著 者 日本歯科医師会 日本歯科総合研究機構
税込価格 3,001円(本体2,858円+税)
発行年月 2009年2月
判型 A4
ISBN
第1章 国民の口腔保健の現状
第2章 歯科医療の需要
第3章 歯科医療の供給
第4章 国民経済と歯科医療費
第5章 歯科医療サービスの価格
第6章 診療報酬改定の歴史と分析・評価
第7章 歯科医療サービスの現状と課題
第8章 歯科医療機関の経営
第9章 歯科医師所得の経済分析
第10章 医療のIT化と歯科医療
第11章 医療・医療保険制度改革の動向
第12章 歯科医療の国際比較
第13章 都道府県別に見た歯科医療費の分析
第14章 日本歯科医師会の活動
巻末資料(データ編)
http://www.shien.co.jp/act/d.do?id=4906