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歯科技工士・岩澤 毅

岩澤毅 歯科技工士の業務見直しに向けたアンケート 「医科技工士」にも期待

2020年10月02日 | 歯科川柳・日本歯科新聞


日本歯科新聞 2020/09/29号
投稿/寄稿
歯科技工士の業務見直しに向けてアンケート
「医科技工士」にも期待

 岩澤 毅 (歯科技工士)

 過日、令和2年度厚生労働行政推進事業補助金-厚生労働科学特別研究-「歯科技工士の業務内容の見直しに向けた調査研究」研究班から、アンケート調査の依頼があった。

 調査趣旨は「現在、歯科保健医療を取り巻く状況の変化やデジタル技術の著しい進歩普及により歯科技工も急速に変化しています。また、今後歯科技工士が不足することが予想されており、歯科保健医療の根幹を揺るがす状況となっています。本研究事業は、歯科技工士の業務内容およびその課題について実態調査を行い、見直しの議論のための基礎資料を得る事を目的としております。」とある。

 アンケートの一部には、「歯科医師の指示のもとであなたが行いたいと考える行為はどれですか(複数回答可)」として、歯冠修復治療に関連して、「1.支台歯形成」「2.印象採得」「3.咬合採得」「4.シェードテイキング」「5.暫間被覆冠の口腔内調整」「6.暫間被覆冠の加着」「7.暫間被覆冠の試適」「8.歯冠修復物の口腔内調整」「9.歯冠修復物の研磨」「10.歯冠修復物の合着」との項目があり、診療時のチェアサイドと訪問診療先との場合分けがされていた。

 歯科医師国家試験が難関化し、歯学部入学者から歯科医師になれない方も発生している現在、歯科医師の方にとって心穏やかでない部分もあるかもしれない。

 医学部付属病院などに勤務する歯科技工士に、耳鼻科等から医科分野の必要とされる歯科技工技術を応用した各種装置(放射線治療等における各種固定装置,診療補助装置の製作および加工等)の製作依頼があり、歯科技工士が業務として行っている。医科においては、技工技術を持ち合わせている適当な職種が無く、歯科技工士の出番となっているが、法令的には空白部分であるようだ。

 学部卒業の歯科技工士がいる現在、歯科技工士が大学院修士課程を経て「医科技工士」となるコース設置も考えられるのではないか。製作を依頼する側の医科からの「歯科技工士の業務内容の見直しに向けた」提案・要望を期待したい。


※歯科技工士の業務内容の見直しに向けた調査研究
令和2年度厚生労働行政推進事業補助金-厚生労働科学特別研究
「歯科技工士の業務内容の見直しに向けた調査研究」研究班
研究代表者 大川周治
発送元 田地豪(研究分担者)










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