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歯科技工士・岩澤 毅

岩澤毅 投稿・寄稿 令和2年は業務従事者届の実施年/歯科技工士の必要数検証を

2021年01月16日 | 歯科川柳・日本歯科新聞


日本歯科新聞 2021年1月12日号 第2140号
令和2年は、業務従事者届の実施年
歯科技工士の必要数検証を

岩澤 毅(歯科技工士)

 令和2年は、医師、歯科医師及び薬剤師届、保健師、助産師、看護師、准看護師、歯科衛生士及び歯科技工士業務従事者届の実施年だ。

 免許を保有する医師、歯科医師及び薬剤師並びに業務に従事する保健師、助産師、看護師、准看護師、歯科衛生士及び歯科技工士の方は、各法令の規定により、隔年の12月31日現在の氏名、住所、就業地等の事項を届け出ることが義務付けられている。

 この「免許を保有する」と「業務に従事する」の条件の置き方に微かに疑問も感じるが、通常通り届出を行う。 

 前回の平成30年12月31日現在の統計によれば、秋田県の就業歯科技工士総数は、男326人女39人計365人となっている。 注目されたのは、25歳未満が男3女4計7、25~29が男7女2計9、一方50~54は男40女10計50、55~59は男678計75、60~64は男59女6計65、65歳以上は男46女2計48となっていることだ。若手の歯科技工士が極めて少数であり、高齢化がすすんだ実態だ。

  今回の令和2年の数字がどんな実態と傾向を示すかが注目される。高齢化の先行事例となるものと思う。

 秋田県の歯科技工士養成校である秋田県歯科医療専門学校は、志願者・入学者の減少等もあり平成20年(2008年)に歯科技工士科を閉科した。隣県の岩手医科大学歯科技工専門学校と東北大学歯学部附属歯科技工士学校も募集停止となった。

 歯科技工士の養成問題に関しては、過去の養成数・入学者数との対比での「減少」が話題になるが、人口!0万人あたりの就業歯科技工士数や歯科医師一人に対する必要歯科技工士数等での検証が必要だろう。 

 医科では、分娩施設・出産出来る施設の偏在と不足が課題として顕在化している。出産可能年齢の方々を働き手として必要とする高齢者の介護施設の所在地域とのアンバランスが、介護の困難化の要因になりかねない事態を生んでいる。

  新規の歯科技工は、宅配便などを利用した広域の体制で対応したとしても、修理などには対応困難な地域が生まれるかもしれない。

 出典:『平成30年秋田県衛生統計年鑑』(美の国あきたネットHP)
https://www.pref.akita.lg.jp/pages/archive/49706 (確認日:20120/12/08)
「就業歯科技工士数(就業場所・性・年次別)


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