夕張の医療再生に立ち向かう、尖ってかつ世慣れた医師・村上智彦, 2010/2/13
By 歯職人
夕張市の財政破綻に伴い経営破綻が明らかになった市立総合病院の「公設民営」の引き受けてとし現れた村上智彦医師の「村上スキーム」(地域と地域医療の再生メソッド)を、元教育者の三井貴則之氏が「聞き手」として引き出した濃密な会話記録と言うのが相応しい一冊です。
副題の「地域医療再生の方程式」は、村上氏と「夕張希望の杜」役職員の共有理念の提示と言った捉え方が良いだろう。
本書のサードタイトルの「夕張/医療/教育」が、本書の内容を正しく伝えている。
三井貴則之氏の教育現場の荒廃を経験した元教育者としての地域と行政そして「親と子ども」に対する視点と、村上智彦医師の「患者と住民」に対する視点は多くの部分で重なり合う。
本書を通読すると、医療崩壊が単なる国の政策の問題のみではなく、日本各地の地域の深部からの「日本人の崩壊」「民度無き民主主義」の兆しとして捉えることも可能なようだ。
本書の帯には、城西大学の伊関友伸による次の推薦文が記されている。「全国の地方自治体で、地域医療の崩壊が起きている。医療崩壊する地域の特徴に、自分の健康や地域医療のあり方について「人のせい」や「人まかせ」にする人々が多いことがあげられる。村上智彦医師は、あえて行政や住民に対して厳しい発言をする数少ない人物である。この本には、本気の地域医療の再生メソッドが詰まっている。」
「聞き手」の力量により、極めてエキサイティングな一冊となっている。
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4902969793/ref=cm_cr_mts_prod_img
夕張希望の杜
http://www.kibounomori.jp/
老健(介護老人保健施設)夕張ブログ
http://blog.livedoor.jp/yubariroukenblog/?blog_id=2436796
夕張希望の杜 コメディカルのブログ
http://blog.livedoor.jp/yubaricomedicalblog/
夕張希望の杜:歯科医師・医師のつぶやき
村上・八田・永森・田谷・和田・森田のブログ
http://blog.livedoor.jp/yubariishiblog/
夕張医療センター歯科のブログ
http://blog.livedoor.jp/yubarishikablog/
伊関友伸のブログ
城西大学経営学部准教授伊関友伸のブログです。
地域医療・自治体病院の経営を中心に、行政やPTAのマネジメントなどについて議論をします。
http://iseki77.blog65.fc2.com/
村上スキーム 地域医療再生の方程式 (単行本)
村上 智彦 (著)
出版社: エイチエス (2008/05)
ISBN-10: 4902969793
ISBN-13: 978-4902969795
発売日: 2008/05
商品の寸法: 18.6 x 13.6 x 2.4 cm
出版社/著者からの内容紹介
村上医師が目指す地域医療のかたちは、カリスマ医師を必要とせず「普通の医師」がだれでも行える予防医療やプライマリケアの仕組みをつくることであり、地域医療を手段とした町と地域社会の創造である。
そして一言でいえば、村上医師は医師法第一条の正当なエージェントなのである。(第7章一人ひとりの「希望」の杜 村上スキームの底流より抜粋)
著者からのコメント
「村上スキーム」は、村上医師ならびに「夕張医療センター」で働く人たちに向け、私が敢えて送ったオマージュである。それは、地域医療という、現代では様々な困難をかかえる領域で、一つの「公論」を実行に移し、奮闘努力している姿勢に向けられたものである。
村上医師は、「僕は正論しか言わない」と言う。概して「正論」を言う人は実行せず、最悪なのは実行もしないし、「正論」以外を排除する。村上医師の言う「正論」については本書を読んで頂きたいが、注目すべきなのは村上医師が「正論」を「言っている」のではなく実行していることで、そのことがどんな困難を夕張医療センターにもたらしているかを身をもって内外に潔く明らかにし、しかしその困難から生まれる地域医療の現代的な可能性を日々提示していることである。
その意味でも村上医師の「正論」は「公論」と言った方がよいと思う。「公論」がなかなかできにくい日本の風土で、「公論」の実行をリスクを引き受けてまで行う村上医師のクロニクル、彼をとりまく人々、風景をことばにとらえた。
By 歯職人
夕張市の財政破綻に伴い経営破綻が明らかになった市立総合病院の「公設民営」の引き受けてとし現れた村上智彦医師の「村上スキーム」(地域と地域医療の再生メソッド)を、元教育者の三井貴則之氏が「聞き手」として引き出した濃密な会話記録と言うのが相応しい一冊です。
副題の「地域医療再生の方程式」は、村上氏と「夕張希望の杜」役職員の共有理念の提示と言った捉え方が良いだろう。
本書のサードタイトルの「夕張/医療/教育」が、本書の内容を正しく伝えている。
三井貴則之氏の教育現場の荒廃を経験した元教育者としての地域と行政そして「親と子ども」に対する視点と、村上智彦医師の「患者と住民」に対する視点は多くの部分で重なり合う。
本書を通読すると、医療崩壊が単なる国の政策の問題のみではなく、日本各地の地域の深部からの「日本人の崩壊」「民度無き民主主義」の兆しとして捉えることも可能なようだ。
本書の帯には、城西大学の伊関友伸による次の推薦文が記されている。「全国の地方自治体で、地域医療の崩壊が起きている。医療崩壊する地域の特徴に、自分の健康や地域医療のあり方について「人のせい」や「人まかせ」にする人々が多いことがあげられる。村上智彦医師は、あえて行政や住民に対して厳しい発言をする数少ない人物である。この本には、本気の地域医療の再生メソッドが詰まっている。」
「聞き手」の力量により、極めてエキサイティングな一冊となっている。
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村上スキーム 地域医療再生の方程式 (単行本)
村上 智彦 (著)
出版社: エイチエス (2008/05)
ISBN-10: 4902969793
ISBN-13: 978-4902969795
発売日: 2008/05
商品の寸法: 18.6 x 13.6 x 2.4 cm
出版社/著者からの内容紹介
村上医師が目指す地域医療のかたちは、カリスマ医師を必要とせず「普通の医師」がだれでも行える予防医療やプライマリケアの仕組みをつくることであり、地域医療を手段とした町と地域社会の創造である。
そして一言でいえば、村上医師は医師法第一条の正当なエージェントなのである。(第7章一人ひとりの「希望」の杜 村上スキームの底流より抜粋)
著者からのコメント
「村上スキーム」は、村上医師ならびに「夕張医療センター」で働く人たちに向け、私が敢えて送ったオマージュである。それは、地域医療という、現代では様々な困難をかかえる領域で、一つの「公論」を実行に移し、奮闘努力している姿勢に向けられたものである。
村上医師は、「僕は正論しか言わない」と言う。概して「正論」を言う人は実行せず、最悪なのは実行もしないし、「正論」以外を排除する。村上医師の言う「正論」については本書を読んで頂きたいが、注目すべきなのは村上医師が「正論」を「言っている」のではなく実行していることで、そのことがどんな困難を夕張医療センターにもたらしているかを身をもって内外に潔く明らかにし、しかしその困難から生まれる地域医療の現代的な可能性を日々提示していることである。
その意味でも村上医師の「正論」は「公論」と言った方がよいと思う。「公論」がなかなかできにくい日本の風土で、「公論」の実行をリスクを引き受けてまで行う村上医師のクロニクル、彼をとりまく人々、風景をことばにとらえた。