一昨年の11月、インドから来日した大学生団体の東京ツアーのアテンドをした。
この時は、なんと2日前の依頼。
『いや~いつも本当にスミマセン。最初は1人でなんとかなるかなと思ったんですけど、ちょっと浅草とかショッピングはちょっと1人ではムリって事になったんですけど。急な事なんで、適任者が居なくて。。。』
『ハイハイ、了解で~す』
どうにも手当て出来ず最後の望みをかけて連絡してきたので、むげにも断れない暇人な私
そして、朝が弱いのを見抜かれていたのか、朝一ホテルからのアテンドではなく、ランチ予定のお台場からの合流で良いと
ラッキー
今回は総勢80名の来日で、専攻や希望などを考慮して20名×4グループに分けられ、東京の他は日本各地グループ毎に違う場所を訪問する日程。
私とN氏は、日本語専攻や日本語学習経験者という、なんとも楽チンなグループを担当することになった。
当日は学生さん達、午前中に豊洲にある「チームラボ」を回ってお昼前に私とお台場で合流。
な~んだ、「チームラボ」って私も行きたかった
この日は、雲一つない素晴らしいお天気のお台場
学生達はベジタリアンが多いので、ランチは、アクアシティお台場内のアジアン料理屋さん「モンスーンカフェ」でベジタリアンな料理。
ランチの後は、学生さん達が超~~楽しみしていていた100円ショップや本屋さん、文房具屋さんでのお買い物タイム~~
ここで私が引っ張りだこ状態に
というのも「日本で人気なお菓子を教えて」「これはどういう味?」「○○ってありますか?」などなど、質問の嵐
お買い物に熱中し過ぎて、集合時間に戻らない学生。(いつもアテンドあるある)
今までの高校生や中学生のアテンドよりは大人なので、聞き分けは良いが、それでも数人行方不明で館内捜索
ようやく全員集合して、観光バスで次の目的地へ。
今回は某省庁の予算が結構ついていたのか、大きな観光バスチャーターで、移動も楽チン。
次の目的地は、都内某有名私大。
現在留学している外国からの留学生との交流会と大学の留学説明会。
みんな積極的に日本語で頑張って質問してた
今回来日の学生さんたちは、とっても優秀な子たちで、その中の何人かは既に日本留学を本気で検討している様子。
某有名私大の担当者も「レベルがとても高い学生さん達ですね!ぜひ我が大学を選んで欲しい」と熱烈アピール。
大学の見学も終わり、校内を一緒に歩いていた一人の人懐こくて可愛い女子学生が「日本政府へのお願い」があるという。
「日本政府に?」そんな壮大なお願いって、何だろう???
で、内容がとってもほのぼの
学生さん『私は日本政府はどうしてもお願いが有ります!』
私『何?』
学生さん『ハッピーターンって知ってますか?』
私『知ってるよ』
学生さん『私はハッピーターンが大大好きで、日本政府にお願いして、どうしてもインドでも売ってほしいです!!』
私『うーん、それって日本政府より発売している亀田製菓じゃないか?』
で、爆笑
可愛いな
「ハッピーターン」って、外国人にもとっても人気みたいね
たぶんそれは亀田製菓さんも分かって、インドに現地法人作って販売しているんだと思うけど、ローカライズされたものじゃなくて彼女はたぶん、日本で口にした「ハッピーターン」の事を言っていたんだと思う
大学でも予定時間がオーバーして、次の目的地「浅草」に到着したら、既に暗くなっていた。
定番、仲見世浅草寺
う~ん、ここでもお土産屋さんにはまる学生さん達。
夕食の予約時間もあり、心を鬼にしてちょっとせかし気味に声をかける。
そして夕食は、予約していた浅草の某有名てんぷら屋さん。
ベジタリアンメニューということで、「野菜てんぷら定食」
う~ん、私ベジタリアンじゃないから、エビつけて~~~~~と思った
学生さん達、ライスは結構食べていたけど、てんぷらは衣を剥がしてた子が多かった
この後、歩いてちょっとだけ隅田川沿いをお散歩して対岸の東京スカイツリーを見て、みんなで記念撮影して、代々木の宿泊先へ。
宿泊先に到着すると、学生さん達が「Allyさん(私)、ちょっとここで待っててください」と言って、ロビーに私を残しみんな居なくなる。
そして、10分後、学生さん達が戻ってきた。各自手にはプレゼントやカードが。
「えっ?私に??」と驚く私に、代表の学生さんが・・・・
「今日は1日私たちの為に一緒に来てくれてありがとうございました!これらは、ほんの気持ちです。」「ほんの気持ち」だなんて日本語能力高いな
もうね、あまりの感動に涙腺が崩壊したよ~~~~
私がアテンドするっていう事は全く事前に知らされていなかったので、そのプレゼントって・・・・
北陸のホストファミリー用じゃ???大丈夫なの???
と、心配する私にN氏が「みんな大体大目にお土産持ってきてるので大丈夫だと思います」って。
良かった。。。。
私、アテンドは仕事じゃなくてボランティアでやっているので、純粋にこういう風に感謝してくれる時には、お手伝いして良かったなぁ~と実感するのだ。
感動も冷めぬまま半分鼻水たらして「名残惜しいですが、ここで皆さんとお別れですが、この先も日本を楽しんでくださいね。みなさん、日本を好きになってくれて本当にありがとう」と別れのご挨拶。
そして、次の日から学生さんたちは北陸方面に行く予定になっていて、行きは飛行機。帰りは北陸新幹線。
帰りの東京駅に到着するのが日曜日の夕方6時過ぎで、ホームが混雑してはぐれるとマズいので、私が再度お出迎えに行くことに。
あの鼻水たらした別れの挨拶って何だった??
日曜日の夕方の新幹線ホームがごった返し方が想像以上で、これは、はぐれると捜索が大変だわ。。。
東京駅に近づくと、連絡が入り、乗っている号車前で待機。
北陸ではホームステイもしたので、いただいたお土産やら更に買ったお土産で、荷物が大量に増えている学生さん達
無事、全員を改札から出して、バスの待機場へ。
みんな楽しかったようで、色々な経験を話してくれて、日本で良い思い出が出来て何より。
翌日は帰国の途に着くので、最後は都内高級ホテル泊の学生さん達と本当にお別れ
これまで私にはインド人の知り合いがおらず、なんだか未知の国。。。。って感じだったけど、今回会った学生さん達、みんな社交的で明るくてイメージが変わった
インドも広いので、ひとつの国のようでも言葉も違うし、料理も違うって、色々教えてくれた。
みんなから「絶対、インドに遊びに来てね」って言われて、すごく興味が沸いたのに。。。。直後の新型コロナ
そんな中、つい最近、嬉しい知らせ
12月に受験した「日本語能力試験」の合格発表が1月25日有ったそうで、アテンドした時にたくさんお喋りをした女子学生さんから合格の知らせが。
それも一番上のレベルのN1
5年半の日本語学習&コロナ禍で、よく頑張ったね