連載第13回
文章のヒミツ
●…文章とは、簡単にいうと、「はじまり」と「うけ」から成り立っている。
「はじまり」とは書き出しのこと。たとえば、
① 私の育った村では……………………………………
……………………………………………………………
……………………………………………………………
……………② という昔からのしきたりがあった。
と書いた場合、
① がこの文の「はじまり」であり、
① が「うけ」となる。
また、点線部分が(しきたり)の内容だ。
●このように、「はじまり」で投げた文章のボールを、中間の説明部分を経て、最後に確実にキャッチ「うけ」とめる。
(……である。)
(……ということです。)
(…であった。)などが「うけ」のキャッチャーミットの役目だ。
句読点の句点(。)でしっかり「うけ」止める。
このことをいつも頭に置いて文章を書くと実に立派な文章、間違いのない文章、わかりやすい文章になる。
●…ところが、多くの場合、「はじまり」はいいのだが、内容説明をしているうちに勢い余って、ついつい「うけ」のことを忘れてしまう。
色々な接続を重ねて、まわりまわって、自分でも書いていることの意味が分からなくなったところで思いだしたように「うけ」を書くものだから、何とも変てこな文章になってしまう。
「はじまり」→説明部分→「うけ」
この関係をしっかり心に刻み付けていただく。
「そんなこと、小学生でも知ってるわ~い……」という声が聞こえるが、実際は実に多いのだから仕方が無い。
●…次に、よそゆきの言葉は使わない。官庁の文章ではないので、むりに標準語を書く必要などない。
方言などは、一般に理解出来る範囲で、ふんだんに使ったほうが文章に味があり、温かみがでるものだ。
わたしの著作「ど根性 昭和繁盛記」では方言を多く取り入れ、巻末に「方言解説」を付した。つまりは、物語に味がでて深みができるというわけだ。
●…私は、初めて原稿を書く方に、
「とに角、あまり難しく考えず、自由に、気楽に、楽しみながら、日記でも書くつもりで書いてみてください」と言っている。
●それを見せていただいて、必要があれば承諾のうえ「現代表記法?」にもとづいて手を加え、標準的なる文章にするためのお手伝いをさせていただく…。
この方法で40年近くやってきた。
●最近では「熊野の里山今昔噺」や、まもなく出版予定の「いやされる別世界――里山は人生のオアシス」では、著者が〝語り部〟となって喋る形にした。結果的に、はんなりと温かみが感じられるようになった。
●…絵や俳句、川柳、毛筆の書、写真、イラスト等を必要に応じところどころに入れるとストーリーに動きがでて、すばらしい仕上りになる。
ところが――ここで問題発生!
物語の所々に写真やカットを入れるのも演出としてOKなのだが、印刷所で紙の本にする場合は問題なしなのだが、電子書籍の場合はチョットきつい。
なぜなら、読書の際、タブレット&PC画面で、文字の拡大縮小が自由に出来る仕掛けになっているため場合によってはレイアウトが崩れることがある。それで、写真・カットは最小限にとどめたい。
●…追記
書くということは頭脳ゲームのようなもので、あらゆる角度からものごとを観察して、それを読み解く訓練だ。
従って、脳細胞に血液と酸素がふんだんに供給される。知らず知らずに目が輝いてくる。調べものをする機会も増えるので必然的に視野が広くなる。
昔から「頭を使うと、老いを知らず」という。つまり、老化防止の特効薬でもある。
●友人の脳外科医から聞いた話。
人間の脳は、超優秀な総合指令センターだという。
どういうことかというと、
「ああオレは還暦だ」と思うことで全細胞が
「還暦だとよ、還暦の準備しようぜ」となる。
反対に、何か目的をもって能動的に挑戦を始めると、これまた細胞群が「おい、指令部からとんでもない指令が来たぞ、これからすごいことにトライするんだってよ。さっそく準備にかからねば」ということで血流改善・脳伝達物質増加・新たな神経系統構築と大忙しになるそうだ。
●特に、青春時代の甘酸っぱく切ない色んな情景をイメージし、その別世界に身を置き遊ぶことで、より一層脳細胞が活性化するらしい。そういえば最近やたらと昭和歌謡番組が増えてきた。客席で涙ぐむかつての少年少女がいっぱい居る。
●もう一度言うが、往時から、「目的あるもの老いを知らず」という。これが、現在医学で証明されたのだ。
●人生100歳時代到来!嗚呼青春……
♪舟木一夫の「高校三年生」が聞こえてきます。
一度きりの人生、生涯の記念碑をつくって思いっきり輝いていただきたいものだね。
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つづく
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