あむのロードス

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第41話目♪ ディードリットの追憶 ヴァリスでの一件

2022-12-04 14:17:00 | お話♪



何でわらわが“キンシン“(謹慎)なんじゃ!?

王の命令ですぞ・・!姫さま・・!

いやじゃ!いやじゃ!
わらわも宴に出たいぞ!!

パーンたちも居るのであろうが!?

ワガママを申されますな!

お父上様のご命令ですぞっ!衛兵っ!
連れてけっ!!

ハッ!

いやじゃ〜〜〜っ!!

・・フィアンナよ!
兵士らを鼓舞したい気持ちは・・分からんでもない・・しかしそなたは王女でもあるのだ!

城を抜け出し前線まで自ら赴き兵士たちを労うなど・・
挙げ句、正体不明の何者かも判らぬ輩に、
さらわれてしまった・・
そなたの軽はずみな行動で貴重な戦力の聖騎士5名が命を落とした・・!
・・此れを“匹夫の勇“と言うのだ!
以後は行動を慎み・・大人しく部屋で謹慎していなさい・・!よいな!



父上の大バカーーーッ!!!






・・・・はぁ

・・親バカと取られても構わない・・
一日として、じゃじゃ馬の“アレ“(フィアンナ姫)の無事を祈らずには居られなかった・・

・・よくぞ我が娘を救い出してくれたな・・!
礼を言うぞ!

ハハッ!




・・さてフィアンナを拐った者だが・・
聞いた話だと“禁忌の火炎魔法“を使いこなし
我が聖騎士5名を一撃で打ち倒したと聞く・・!

禁忌の火炎魔法とは、それ程強力なものなのか・・?

・・僭越ながら申し上げます・・
如何に“禁忌の火炎魔法“とは言え、たった一撃で完全武装の聖騎士5人を打ち倒す事、
叶いますまい・・

・・では?なにゆえに?


それ程、その魔術師の力が強大だと言う事・・
このスレインなど足元にも及ばぬ程に・・

ウ〜ム・・何者なのだ?そやつは・・?!




“灰色の魔女カーラ“でございましょう・・!

カーラ・・聞いた事がある、このロードスを
影で操る者がいるとな・・ウワサ程度の存在故に、
まさか本当に生きて実在するとは思ってもみなかったが・・



はい・・私も以前にアラニアの学術院で少し見聞きした事がございます・・!
カストゥール王国時代(古代魔法王国)から
生きている魔術師の一人であると・・


だとすると、魔女は500年以上生きていることになるぞ・・!


それ程の長生きが出来る者といえば・・


なによ!
エルフ族にその様な者はいないわ・・!



これは聞いた話ではあるが・・



・・カノン王国のシャイニングヒル城、落城の際・天空から巨大な隕石が降りそそいだ・・



側近の者によれば・・
あの“黒の導師バグナード“でさえ、その様な事は出来ぬと・・

そして、マーモ軍に最近、何やら怪しげな女の魔術師が加わっていたらしいのだ・・!



まさか・・!
その女魔術師が?
メテオストライク(隕石召喚)
すら、自在に操ると・・?

ふむ・・
偶然ではあるまい・・

さて・・それ程の魔術師がマーモに組みしておるとなると・・
次の戦局・・危ういかもしれん・・!

早急にその女魔術師の正体を掴まねばなるまい!

・・しかしながら、マーモ本体との決戦を控えてる今は探索に兵を割く訳にもいかぬ!

と言う事で・・
・・またお主らの力を借りる事となるが・・?
やってくれるか?

危険な旅となるが・・
無論、報酬もはずむ・・!

はい!

・・しかし灰色の魔女など、さきほどの話でもあるように、風の噂程度の事しか、かの存在を知り得ません・・

モス公国の大砂漠の外れにある、最も深き迷宮の上に塔を建て住んでいる、大賢者ウォートならば、何か知っていよう・・

あ奴とは“魔神戦争“以来の仲だが
このファーンの事、覚えておるはず・・
変わり者だが・・
ワシが書いた書簡を持っていけばきっと手を貸してくれよう・・

・・・だが、問題はウォートの所までたどり着けるかどうか・・

えっ?!

ドワーフの古道の事を言ってるのじゃろう・・?

ここヴァリスからモス公国に入るにはどうしてもドワーフの古道を通らなければならぬ・・




しかし・・その古道とは名ばかりの迷宮とも言われるほどの大洞窟・・数多くの魔物やドラゴンさえ住み着いている、危険な場所・・
故に、あまたの冒険者や戦士がこの古道で命を失っておる・・・!

ワシが案内するわい・・
と・云うよりその為に、
このワシが呼ばれたんじゃろ?






第40話目♪ ディードリットの追憶 ドワーフのギム

2022-11-20 06:09:00 | お話♪
かつてディードリットはロードスの世界に於いて、5人の仲間達と共に、
“灰色の魔女カーラ”の正体を探るべく冒険の旅をしていた・・





・・・ここが、ドワーフの古道ですか・・
今は、悪名高い廃墟の古道などと云われていますが・・



ギムには悪いけど、
さすがに
気味が悪いですね!


それが普通じゃよ・・エト
なにせ、盗掘が多いからな、気味悪がって近寄れん様にしとるワケじゃ
それにこの洞窟にはトラップが至る所に設置されておるから無闇に触らん様にな・・


ホレ・・普通じゃないヤツがおるぞ・・






パーン!みて!みて!


すっごいお宝よ!


これで私達は大金持ちね!やったぁ!




ディード・・俺達は宝探しに来たんじゃ無い・・“灰色の魔女“の正体を探るべくウォートに会いに・・






いかん!
それに触るな!


ガラガラ!
きゃああああ!


ズズーン!




ディードッ!




ふう!・・盗掘避けのトラップか・・!


危なかったなディード・・!


ええ・・ありがとうパーン!
強欲なドワーフらしいトラップね!





フン!強欲なのはお前さんの方じゃろ?
エルフのクセに金銀財宝に目が眩むとは・・!


なによっ!
私は只のエルフじゃないんだからねっ!
私はハイエルフよ!


ハ・イ・エ・ル・フ!
上位の種族なんだからね!
間違えないでくれるかしら?
只のドワーフさん!



上位を気取るなら、もう少し品性を磨いたらどうじゃ?

あ!?
それでお前さんは森を追われてここに居るんじゃったか・・?



なんですって!?




・・まあまあ二人とも、もうその辺にしておきましょう!






ふんっ!!


















第39話目♪ 邂逅

2022-11-09 20:32:00 | お話♪




・・そうかシューティングスターは“何か”を警戒していて襲撃をしてこないのか・・







はい!あくまでも、私の感じた答えですが・・!



おまえさんの世界・・その・・なんだ・・
ロードスにはシューティングスターよりも強力なモンスターは居るのか?

もしかしたら“何か“は
そこに答えがあるかもしれんな・・



シューティングスターに匹敵するとなると・・”五大エンシェントドラゴン”くらいしか・・
少なくとも今のロードスには存在しない・・

それも、現存するのは“氷龍ブラムド“と“邪龍ナース“のみ・・
そしてこの二頭は好戦的ではない・・
ブラムドはマーファの大神殿近くでひっそりと暮らしているし・・

・・ナースに至っては戦争に嫌気がさして、マーモから遥か遠くのリザードマン達が住んでいる地へ逃げ去っているしな・・彼らがシューティングスターの脅威になっているとは考えにくい・・

“竜王“とまで号された“金龍マイセン“も
シューティングスターにとって相性が最も悪い
“水竜エイブラ“もバグナードの企みで亡き者にされてしまったから・・




今、シューティングスターが
何を考えているかは俺にも見当がつかない・・





そうか・・!





パーン!



おお・・!
ディード・・!会いたかったぞ!




私もよ・・!
愛してるわ・・パーン!

・・俺もだ



よかったね♪ディード♪




ええ!・・あなたのおかげよ!
ハンターあむ!



てへへ♪




・・やれやれようやくダンナに巡り会えたな・・!
ディードリット・・!



あなたも、助けてくれてありがとう!
ゲラルド!


どういたしまして・・!
たまには人助けも、悪くない・・






!!

お!・・おまえは!?


灰色の魔女カーラ!!
・・なぜここに居るのよ!?




・・私は“傭兵王“にロードスの騎士殿の
捜索依頼を受けてこの“新大陸“に来たまで・・!



カシューが俺を探していると言うのか?




・・騎士殿、今のロードスは非常に危うい・・
いつ大陸全土を巻き込む戦争が勃発してもおかしくない状態なのよ・・



左用・・それにフレイム国が一枚絡んでいるのは間違い無いんじゃ・・!


・・私の役目は騎士殿をロードスへ連れて帰る事・・
・・あなたは自分が思っているよりもずっと、
今のロードスには無くてはならない存在なのよ・・!



詭弁ね!わたしは、あなたを許さない!




・・ディード、よせ!
今のカーラは俺達の味方だ・・!





いやよ!
コイツは・・この女はギムを殺した!
私は絶対に許さないッ!!










第38話目♪ 愛と誠と

2022-10-25 22:59:33 | お話♪
、・・・時は少し前に遡り・・
呪われた島ロードスの世界に於いて・・

“灰色の魔女“の探索に出てしまった
カシュー王無き、フレイム国内は
混乱を極めていた・・・



国内のおよそ三分の二以上の勢力が既に、反カシューの勢力に組みし・・腹心だった者はことごとく誅殺されるか反旗を翻し、逃げまどう者は捕らえられ、至る所で火の手が上がり、反カシュー勢力は暴虐と略奪の限りを尽くし・・民は嘆き、その嵐が過ぎ去るのをただ祈り、耐え忍ぶしかなかった・・!


・・最早、今となっては、カシューの数少ない
忠臣の一人となってしまったスレインは、
反カシュー勢力、筆頭格の
魔戦士ピロテースに苦戦を強いられていた・・・!

ディボルトッ!(召雷)
バリ!バリッ!!

ぐっ・・!!

・・おまえは確か、かつて暗黒皇帝ベルドに仕えていた“黒衣の騎士アシュラム“の側に居た
ダークエルフの女か・・!
かくいうキサマはあのパーンの仲間なのであろう?
(アシュラム様が最もなりたかった男・・
“ロードスの騎士“か・・)


アシュラム様は“ロードスの騎士“を買っておられた!
しかし我らの邪魔だてするのならば誰であろうと容赦しない・・!
我らの目的はカシュー王の首ひとつ・・!
それでフレイム国は完全に我らのモノとなる!!



カシュー陛下を憎むのは筋違いですよ・・
ピロテース!


なんだと?!
おまえは誰に吹き込まれたか知らないが・・・
黙れっ!!
カシューは国々の宴席の際にヒレツにもアシュラム様の盃に毒を盛った!
・・その後背後から剣で刺し殺したヒキョー者だ!!


・・我が主、カシュー陛下は剣の義を重んじる男・・アシュラム程の騎士を汚い罠にはめて倒す様な事をするとはとても思えぬ!



ごまかすなよ!
ベルド閣下も似たよーな手口で殺してるじゃねーかよ!!




・・あれは“灰色の魔女カーラ“が裏で仕組んだ罠だ!


カシュー陛下はそこまで知らなかっただけの事・・!


聞け!ピロテース!
真相は“邪神戦争“!
破壊神カーディスの依り代にされたおまえは、
覚えていないだろう・・


・・そのおまえを“アシュラム“と“パーン“が
救った事をな・・!



なに・・?!


そして死と破壊の女神カーディスからお前を解き放つ為、自らの命を犠牲にして救ったのが・・・
(カーディスの魂は・・オレが連れて逝く!
オマエはピロテースを・・!頼む・・!)



(・・アシュラム分かっているのか?!
女神カーディスを連れて逝く、という事・・
おまえは地獄で永遠の苦痛を受けることになるんだぞ・・・!!)


(そんなこと、私にはどうでも良い・・!
ピロテースさえ助かればそれで良いのだ!)

(・・よせ!アシュラム!)



(アシュラーーーム!!!)




それがお前の愛するアシュラム卿の最期だ!!


!!
・・我が友パーンがいっていたな・・
アシュラムは元々、冷徹で非情な男だと・・
女など道に落ちている石程度にしか見ていない男だったと・・
しかしお前に出会い愛する事でヤツは変わったと言っていた・・!
・・・・・・
無闇に人と争わなくなったと・・そして何より女性を重んじる様になったとな・・!


ピロテース・・もしかして貴女は死ぬつもりだったのですか?
さきほどカシュー陛下と一騎討ちを臨んだのも・・


ああ!そうだ!良くて刺し違えるつもりだったのさ!
愛するアシュラム様が居ないこの世界など
今の私には何の意味も無いからな!!


・・本当にアシュラム卿がそれを望んでいると思いますか?
その命・・アシュラムから貰った様な物ではないのですか?


・・・アシュラム様・・


・・・・




・・わ・私は・・どうすれば・・?!!
生きなさい!ピロテース!
その命・・アシュラムの為にも無駄にしてはならない・・!!


ウフフフフフフ!!
私に従っていれば良いのですよ!ピロテース!


ううっ!!


まさか!?それは“支配の王笏“!!
(失われた魔法王国の秘宝“太守の秘宝“の一つ、五大エンシェントドラゴン“炎の魔竜シューティングスター“が持つ秘宝。あらゆる知性を持つ生物や生命体、精霊や悪魔、天使、神、妖精、妖魔も含め支配し術者の意のままに支配下に置く事ができる王笏。
ただし
扱う者の技量に依る所が大きく、

100万の軍勢や魔神王などを支配出来る者もいれば、
その者次第では
ゴブリン一匹をも操る事が出来ない。

ロードスでは特に権力者がその所持を望み
数多くの者が
シューティングスターの犠牲となった。)

ピロテース・・もっと早く貴女をこうしたかったのですが・・


貴女の“心“は強固でしたからね・・!

ありがとうございます!
スレイン様の懐柔のお陰でこうしてピロテースを従わせる事ができましたから!


残念でしたね!これぞ策士策に溺れるってヤツですか~?アッハッハ!


さぁ!いけ!ピロテース!
ムカつくスレインをぶっ殺しなさい!!


くっ・・!
ピロテースの持っているあの武器、
デスサイズ(冥府の大鎌)は切られただけで
生命を容易く刈り取られてしまう・・
厄介なモノ・・


ブオッ!!

・・クッ!!

ハハハハ!!素晴らしい・・!
最高のショーだとは思わんかね?
ダムドさん!


・・・・・
・・俺はよォ~オメェみてぇに、
頭よくねェからムズかしい事、
よく分かんねぇ・・!



マーモでよォ・・
只の一介の一傭兵だったベルド閣下が、
あっという間にメチャクチャだった
マーモを平定して皇帝にまで上り詰めた!



俺は!
ベルド閣下に憧れた!シビれた!
その遺志を継ぐのは俺しかいねぇ!
そう思って、オマエ達と共に、
混乱したロードスを統一して、
閣下が果たせなかった夢を叶えるため立ち上ったんだぜ!!!


・・だからその夢を叶えて差し上げると言いましたよね・・?
この“支配の王笏”で!


あー!聞いたぜ!


でもよ・・
ベルド閣下は仲間を使い捨てには
しなかったぜ!



ピロを操ってスレイン殺るってのは
カシューの、
さっきピロが言ってたヒキョー者と
同じじゃあねーのか?!



・・何が言いたいのですか?


オマエはベルド閣下が望んだ道じゃねぇって
事がよ!
今、分かったってこった!!



なっ!
なにをするっ!!


しっ・・!
支配の王笏!!?
コイツには効かないのか!?



・・強い意志を持つ者を従わせるには、
それ以上の強い意志を持って使わなければ
従わせる事は出来ん!


ベルド閣下はこんなモンで世界を牛耳ったりしねぇ!!
バキッ!
(支配の王笏は無残にも二つに叩き折られてしまった




バカなっ!!
なんてことをッッ!!!
キッ!キッサマーーーッッ!!
人類の宝ッ!!
支配の王笏を!
太守の秘宝を!!
世界最高の宝をーーーッッ!!!
はっ!



ダムドっ!
ぐふっ!!
・・貴方には心底失望させられましたよ・・
ダムドさん!
ハァ・・よくも・・よくも
“支配の王笏“を
壊してくれましたね・・!!
貴方のくだらないゴミの様な人生も、
これで終わりです・・!


フフフフフ・・・!
憧れだったベルド皇帝の
愛剣“ソウルクラッシュ“
(魂喰らいの異名を持つ魔剣。この剣でわずかでも傷を付けられた相手は魔剣に魂を喰われ絶命してしまう。)
で死ぬ事になるなんてヒニクですよね~??

・・ダムド・・・!


・・あなたは人を
使い捨ての道具にしか見ていないのですか?
くだらないお説教は沢山ですよ・・!
スレイン!


オマエが“支配の王笏”で操っていた者達も既に
解き放たれたはず・・!
私のかけがけのない友だったダムドを
まるで虫ケラの様に殺したオマエに、
私も付いていく気は更々ない!!
観念する事だな!カム=ス!


ハハハハハ!
私の力を侮るなよ!
“あの御方“より授かった“この力“!
見せて差し上げましょう!



“偉大なる重力の王・・・王の中の王よ・・!
彼の者は恐れ・・彼の者は嘆き・・彼の者は憤怒せし・・・重力の主ベヘモスよ!姿を表せ!!“


いでよ!重力の精霊王!ベヘモスよ!!

グオオオオオオオ!!


・・あれは・・!重力の精霊王を召喚したのか?!!


王の中の王よ!
ここに居る全員ブッ潰しちゃいなさい!!
アハハハハ!!



ゴゴゴゴゴゴ!!

ム!
・・まずいぞスレイン!
ベヘモスは宙天(宇宙の事)より
隕石を呼び寄せる気だ!
・・メテオストライク(隕石召喚)ですか!
ここ一帯をまるごと焦土とするつもりか・・・!



ハハハハ!
人をゴミの様に潰してしまえ!



プチッ!
(カム=スはベヘモスの前足に踏み潰されてしまった)
あっ!!



グオオオオオオ!!
召喚した主を失った精霊王は
制御を失って暴走するぞ!!

・・行け!スレイン!
ここは私に任せろ!

馬鹿な!
なにを言うピロテース!
貴女一人で制御を失った精霊王を
相手にする気ですか!?
無謀過ぎる!!

・・私の無限の時
(寿命の事。ダークエルフは寿命が無限)
を差し出せば・・おそらく
重力の精霊王ベヘモスも
ここから去ってくれるだろう・・!
・・貴女は自分の命を差し出して
このフレイム国に居る者全てを救おうと・・
言うのですか?


メテオまで時間が無い!
早くここから逃げろ・・!



・・ピロテース!・・
そしてダムドも私は生涯忘れません!・・
貴女の様な人の事を“英雄“と呼ぶのです・・!






・・アシュラム様が最も成りたかった男
“ロードスの騎士パーン“・・か・
・・一度逢ってみたかったな・・・














第37話目♪ 斥候

2022-10-19 00:36:00 | お話♪


・・・・

・・・大丈夫でしょうか?

私達だけで来てしまって・・
なぁに、心配はいらん!ただちょいとヤツを
偵察しにきただけだ!長居はしない!
危なくなったらすぐ撤退する!なぁ?!
・・ああ
なぜ“シューティングスター“は
すぐにアステラを強襲してこないのか・・
その謎が少しでも解ればいいが・・
おまえさんは誰よりも鼻がきく!
だからここへ連れてきたんだ・・!
俺たちが考えもしない“何か“を見つけるかもしれんからな・・!
ご期待に答えられると良いのですが・・・
パーンさんもカーラさんもシューティングスターは高い知性を持っている・・と言ってましたよね?・・私達の会話すら理解出来ると・・
ウム・・そこが今までと大きく違う所だな・・
ヤツがなにを考えているのか・・
不気味だよな・・
そんな“彼“はなぜこの“大蟻塚の荒地“と大峡谷付近の大穴に身を潜めているのか・・?
もしかして何かを待っている?


ほう?一体何を待つって言うんだ?
・・分かりません、ただ物凄くイヤな感じがしますね・・シューティングスターよりももっと強力な“何か“が蠢いている・・??
だから“彼“は身を潜めて居るのかも・・



オイオイオイ・・!
“シューティングスター“って撃龍坑砲すら弾き返しアイツが自ら指揮したにもかからわず手も足も出なかった程の相手だろ?
・・その上を行くヤツがいるってのか・・・!


あくまでもこれは私の仮説に過ぎません・・
もし、“シューティングスター“と同じ・・あるいはそれ以上の強大な力をもつ“何か“が居るとすれば、お互いに戦闘となった場合
無事には済まないでしょう・・!
だからシューティングスターは機会を伺っているのかも・・!
・・よし!ここまでにしよう
長居は無用だ・・!

・・ゴゴゴゴゴ!
くっ・・・!まさか・・!!

ギュアアアア!!

いかん!
ヤツだ!
撤退するぞ!
いそげ!いそげ!

・・バサ!バサッ!


(やはり私達には目もくれていない・・気付いている筈なのに!
・・もっと別の“何か“を警戒している・・?)