・・ここは一体ドコなのでしょう？
・・南の方角、こちらで合っているはず・・
あの者が言っていた、大きな世界樹の様な巨木もあるし・・
・・ウォート殿より拝借したこの
“転移の宝珠“を使えば、移動手段は問題無いけれど・・
・・それにしても・・
・・さっきからヘンな怪物や毒蟲たちが、この私を喰らおうと襲い来るのは、困ったものですね・・
グオアアア！！
流石だな・・！あの“ヘビトカゲ“も問題無しか・・！
さて・・急ぐぞ！
モタモタしてると、ディードリットの命が危ない・・！
うん！
・・・ぉぉ
・・・ードぉぉ
・・ディードぉぉ・・
・・う・・！この声は・・？？
・・・あむ？
ディードぉぉ・・！
あむ！私はここよっ・・！
・・っ！
目が・・霞んでみえないっ・・！
ディード！手を伸ばせっ！
ハンターあむの手を掴むんだっ！！
よしっ！放すなよ！
今、引き上げてやる！
わーん！ディードぉぉ！！
あむぅ～！！
心配したよぉぉ！ディードぉ！
もうダメかと思ったよぅ！
心配かけてごめんなさい・・
んっ・・！
・・フフ
あなたには助けて貰ってばっかりね・・！
・・ありがとう！あむ！
さて・・感動の再開を邪魔して悪いが、オレ達には余り時間が無い・・！
しかし、低体温症のディードをこのまま連れて
新大陸に戻るのは危険だ・・！
そこで・・
さっきオレがテントを作って置いた・・
暖を取ってから戻るとするか！
・・ここが“パーン殿“が居る“新大陸“ですか・・
・・なかなか良い所ですね・・・
ガラガラガラ・・
あら・・？あの人・・何処かで見たかしら・・
？
・・こんにちは！
ちょっと聞きたいのだけど・・
この辺に、二十代位でショートカットの童顔で
ウデの立つ剣の戦士を見かけなかったかしら・・？
アッハッハ！
ウデの立つ剣の戦士ィ～？
ウデの立つハンターならいるんだけどね～！
何か事情がありそうだけれど、まあ、
いっか！・・“アステラ“に行けば何か分かるかもしれないわね！
それは一体ドコにあるの！？
ここからだと、かなり南の方角に行ったところに“古代樹“って言う大きな巨木が有るところよ・・！
船で行くと数日はかかるわね・・
調査船の定期便なら空から行けるわ、それに乗れば一日で着くわよ・・
急ぐなら定期便を待ったほうがいいわ・・！
・・なるほど
思い出したわ！あなたに良く似てる女性がちょっと前に、同じ様な事を聞いていたけど、お知り合いかしら？
・・いいえ、ぜんぜん
どうも、ありがとう！
・・マスター！
“新大陸“より使者が来ています！
・・ご存じかと思いますが、あちらでは現在
“炎の魔竜シューティングスター“なる赤き巨龍が出現しているらしいですが・・・！？
・・ああ、知っている
すでに、あっちに居る私の“ダンナ“から情報はもらっているよ・・
・・はあ？
新大陸にマスターの旦那様が居られましたか？！
・・・・
向こうでは“総司令“なんて言われてるよ・・！
・・別にヒミツにしておいた訳でもないが・・
・・・それでも、お前、もし余計な事を喋ったらどうなるか・・分かるよな？
は！ははっ！この事！絶対に口外致しませんっ！
・・・それが賢明だ
新大陸の使者には、ありったけの武器、弾薬を持たせてやれ！
ははっ！
・・それとギルド秘蔵の“アレ“もな
え？！
し・しかし“アレ“はギルド秘密の
最終兵器・・！！
・・持ち出しは禁じられていたはず・・！
マズイのでは・・！？
かまわんさ・・！
兵器なんぞ使ってこそ、意味を成す代物だ・・
ギルドの蔵に眠らせて置いても
なんの価値も無い！
ディードの居場所、知ってるの？
・・ああ、場所の見当は付いている
・・しかし・・
さっきから同じ場所を行き来きしている気がしてならん・・
なにかの法術でもかけられている様な・・・
それならさ、あむ“導蟲“たちにディードのニオイを覚えさせておいたから、導蟲たちがディードのところへ連れてってくれるよ！
おお！さすがだ！ハンターあむ！
こっちこっち！
あすこだよ！あすこの穴にディードはいるよ！
そうか・・やっかいだな・・
えっ？！
あの穴はな“ヘビトカゲ“って
魔物の巣窟なんだ・・！
さっそくのお出ましか・・！
いくぞ！ハンターあむ！
うん！