最近細部まで鮮明に思い出したエピソードがあって
昨日書いた
「大学に受かったけれど
大学には行かない」
と本気で言ったつもりのことが
全く親に相手にされなかったことに
大きくつながっていた。
ある日
母親が
デパートに行って
自分に服を買ってきてくれた
ある日というか
高校3年の初冬
寒さがどんどんと本格化してくる時期でした
そのとき母親が買ってきたのが
BOBSONのフライトジャケットだった
いわゆる
MA-1タイプだったと思う。
表面がカーキ色
その当時はそんな言葉知らなかったので
ちょっと不透明な感じの落ち着いた濃い緑色の表面
裏地がダウン仕様になっていて
鮮やかなオレンジ色だった
見た瞬間に
気に入ったんだよね。
大体が
当時学校にそんなタイプの服着て
通っていた友達はいなかった
鮮やかなオレンジ色が
裏地にあるだけでも
ご機嫌になり
ご機嫌になって顔がにやけてしまうのを
引き締めるかのような
渋い色あいの緑色
しかも
憧れだった
ダウン仕様!
おまけに
メーカー名
BOBSON
こんなに気に入ったブルゾンを母親から手渡された
母親も嬉しそうな顔をしていて
「良いの買ってきたよ。
カッコいいでしょ」
みたいな声を発した。
そのとき
自分の心の中で
何が起きたのかは分からないけど
口から出た言葉は覚えている
「こんなの恥ずかしくて着ていけない」
頭の中の声「これ結構気に入った。いい感じの服じゃん。これなら友達にも自慢できる」
母親は驚いて
「BOBSONだよ。気に入ったんじゃない?」
それに対して自分が発した言葉
「こんなの誰も着ていない。それにカッコよくないよ」
頭の中の声「気に入っているよ。いい感じの服だよ。よくいい服を買ってきてくれました。」
母親「いやならいいわ。お店に行って返してくる。」
自分「ああ、いらんわ。返してこい」
頭の中の声「いや、返してもらっては困る。本当は気に入っているんだ」
母親は
怒り心頭で、服をデパートの紙袋に突っ込むと奥の部屋に持っていってしまった。
自分的には
デパートに行かなかったので
ホッとしたのですね。
明日になれば
もう一度声がかかるはずなので
その時には
「好みじゃないけど
せっかく買ってきてくれたんだから
着ていくね。
ありがとう」
と言えば良いと思っていたのね。
そしたら
そこに叔父さんがやってきた。
近くに住んでいる
母親にとっては
弟になる。
野菜かお米を届けに来てくれたんだね。
御礼を言った母親は
「ちょっと待ってろ」と言うと
なんと
デパートの紙袋を持っていった。
そして
大きな声で
「◯◯(自分の名前)に買ってきたけど
気に入らないって言うので
デパートに返し行くのも面倒だから
これあげる」
と言い出した。
びっくりした自分。
必死になって
おじさん、いらないと言ってくれって願っていた。
そしたら
おじさんは「せっかく買ったんだから、◯◯が着ればいい」
と断ってくれた。
「おじさん、ありがとう」と喜んだ自分。
ところが
母親は
「絶対にいらないって言っていたから、お前が着ろ」と
もう一度あげると言い始めた。
「おじさん、お願い、断って」とお願いする自分
おじさんは、「高いお金出したんだから、もらえないよ」と断ってくれた。
「おじさん、ありがとう!!」と喜ぶ私。
ところが
母親は本当に頭にきていたんですね。
「絶対にいやだって言ったんだから、◯◯にはやらない。どっちみちデパートに返しに行くんだから、お前が持っていって着ろ」
おじさんは、、、
流石に2回辞退していただいたが
そこまで言われたので
「そこまでいうなら。。。」
と言って母から袋を受け取り
帰っていった。
こうして
ハッキリ言って
一目惚れしたBOBSON
もしかしたら
今でも
自分の相棒になっていたかもしれなかった
BOBSONのフライトジャケットは
あっという間に
自分の手元から去って行ったのでした。
なくなって
改めて
もう二度と手に入らない
という悲しみが
オレンジ色を
さらに
鮮やかにイメージさせた。
一事が万事で
こんな感じで
話していたのですね。
そりゃあ
「受かった大学に行かないで
浪人する」って言ったって
母親からすれば
「受かったんだから
素直に喜べ💢」
って感じだったんだろうね。
いや
多分
ものすごく喜んでいたので
「行かない」選択肢を選ぶなどという発想は
全く無かったのだと思います。
本当にオオカミ少年だったんですね。
オオカミ少年は最後
誰にも助けてもらえなそうな結末になります。
オオカミ少年だった事に気づいた自分は
自分の本音を
まずは自分でしっかりと受け取り
周りの人たちにも
伝え始めました。
こうしてみると
グルグルはしてきたけれど
なんとなく
自分の願いが
叶っているという方向では
確かに思えます。
やっぱし
行き先をきちんと願う!
これですね。