七つ滝
能美市長滝町
通気工法でも屋根下地に結露が発生
2013/09/10
北面の含水率は下がらない
屋根断熱の住宅に、野地合板の下と断熱材の間に20mmの通気層を設けて、通気速度と野地合板の含水率の関係を
シミュレーションした。
含水率は、(A)南面の野地合板の外表面、(B)南面の野地合板の内表面、
(C)北面の野地合板の外表面、
(D)北面の野地合板の内表面──の4カ所を算出した。
宇都宮市の標準気象データを当てはめ、防湿シートの透湿抵抗は若干隙間のある5m2hmmHg/gで、
雨が降るとアスファルトルーフィングから2~3g/m2hの雨水が野地合板に入ると仮定した。
冬期の平均値でつくった以下の2つのグラフを見ると、通気速度ゼロの状態の(A)(C)(D)は木材の腐朽が進む30%を超えた。通気速度を速めると(A)(B)(D)の含水率は低下するが、(C)は30%を下回らない。
天井断熱の住宅で、小屋裏換気回数と野地合板の含水率の関係もシミュレーションした。結果は屋根断熱と同じ傾向だ。防湿シートの透湿抵抗を高くして水蒸気が小屋裏に入る量を抑えた場合も、北面の内表面(d)が下がっただけで他は変わらなかった。
通気工法や小屋裏換気が有効に働いていれば、野地合板の南側の劣化は防げるが、北側の外表面は防ぎ切れない恐れがある。
野地合板の外側にも通気層を設ける、透湿防水シートを使うなどの検討が必要だ。
【ケンプラッツから引用】
私心
学者でないから難しい事は解りませんが、今日まで取り壊された現場や補修現場からの経験から、屋根下地材は万一湿気をおびても
劣化のし難い材料を選び施工して来ました。
湿気をおびた合板は劣化が早く腐り易い、だから合板は創業から用いていません。
無垢の杉4分板を用いています。
尚、長期優良住宅において耐震等級3をクリアーさせる為に屋根に合板用いて計算していますが、これについて
私は大きな疑問を持っています。