殺し屋、クライング・フリーマン。チャイニーズ・マフィア「百八竜(ハンドレッド・エイト・ドラゴン)」の長となったクライング・フリーマンが組織と妻を守るため襲い来る敵を撃退していく、エロス満載のアクション活劇である。
∂あらすじ
気鋭の陶芸家・火野村窯(ひのむら よう)は自らの個展会場であるフィルムを手にする。そこには残忍なチャイニーズ・マフィアである「百八竜(ハンドレッド・エイト・ドラゴン)」の殺人場面が写されていた。フィルムを回収しようとする百八竜は、引渡しを拒んだ窯を拉致し、また窯に殺し屋としての天才的な素質を見いだしたため、窯を殺さず、強力な催眠を掛けて殺し屋に仕立て上げる[11]。殺し屋としてのコードネーム「フリーマン」を与えられた窯は殺し屋としての訓練を受け、自由の象徴として竜の刺青を入れられる。窯は殺しが終わると同時に、己の宿命に涙を流すことから、「クライング・フリーマン」とも呼ばれるようになった。またこの頃より既にフリーマンは百八竜の未来を背負って立つ器のある者と見なされていた。
天涯孤独の画家・日野絵霧(ひの えむ)は、香港でフリーマン(窯)の殺人を目撃する。目撃者として殺されることを悟るが、同時に静かに涙を流したフリーマンに思いを募らせるようになる[13]。絵霧は殺しにやって来たフリーマンに、殺す前に抱いて欲しいと願いをぶつける[14]。彼女の願いを叶えたフリーマンは、彼女を愛したため彼女を殺せなくなった。しかしその頃、フリーマンに会長を暗殺された白真会組員たちが絵霧の家に侵入、フリーマンとの戦いになり、絵霧が巻き添えで重傷を負う。フリーマンは彼女を病院に運び、火野村の登窯で会おうと言い残す。回復した絵霧は新田と花田君江の襲撃を撃退。窯の全裸紅白ブリーフによる手旗信号で竜潜を呼び出し、窯と共に百八竜へ向かう。
頭目・百八竜とその妻・虎風鈴は、フリーマンに龍太陽(ロン・タイイァン)、絵霧に虎清蘭(フー・チンラン)という中国名を与え、結婚を許す[。百八竜の後継者となる事を運命付けられたフリーマンだったが、日本人が頭領となることを快く思わない頭目の孫娘、白牙扇(ペーヤーサン)に命を狙われ、組織を巻き込む争いとなる。この事件を解決したフリーマンは絵霧に虎の入れ墨を施す。