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∈猛き咆哮5

2020-05-06 13:49:31 | 日記
∂猛き咆哮5
@lynブログ20200506A
Lyn

∂老人は、奥のカウンターから私の隣の席に座った。そして私を見て、話しかけてきた。
・・・一体私に近づいて話しかけてきたのは、何なのだろう?近くで見る老人は、眼光の鈍く光る眼差しやその物腰で老人という風情ではない。それはWASPのエリートと言える感じだ。
⌘wasp

WASP(ワスプ)とは、「ホワイトアングロ-サクソンプロテスタント英語: White Anglo-Saxon Protestant)」の頭文字をとった略語である。

アメリカ合衆国における白人エリート支配層の保守派を指す造語であり、当初は彼らと主に競争関係にあったアイリッシュカトリックにより使われていた。エドワード・ディグビー・ボルツェル1964年に「プロテスタントの結成:アメリカの貴族とカースト制度」を著したことで一般にも用いられるようになった。WASP・・・それがこんな日本から来た若造に何の関心を持ったと言うのだ。こりゃ真剣に応対せねばなるまい・・・

老人が、口を開いた。
「何か一杯飲むかね」
・・・北京語なまりの英語だ、それにしても迫力がある、肚に重しがあるような地の底からの魔王の声の響き・・・
「ええ、いただきます」
「同じものを!」
それはとてつもなく美味い酒だった。
「この店で1番の酒だ、オールド・パーの年代物だ、どうだ?」
「こんな酒飲んだことありません、美味いです。それに身体の中に熱いものを感じます」
「そういうものだ、人の生み出した美味いものとは。」
「ええ」
「日本人だろ、若き人よ。お前の目は、そこらにいる若者とは違う何かを感じたよ」
そうか興味を、この老人は持ったのか。その時はまだそうとしか思ってなかった。
「もう一杯あげてくれ、この若き人に」
「・・・」
店の客は、いつのまにか私たち2人になっていた。あとでわかったことだが、老人が若者と話しをする時は皆外に出なさいという合図だったのだ。そしてそれは、老人の次なる行動の第一歩が踏み出した祝杯になっていたのだった。

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∂猛き咆哮3 @20200504A

2020-05-06 04:58:13 | 日記
∂猛き咆哮3

@lynブログ20200504A

Ciscoは、予想通り、落ち着いたカフェだった。上流階級の人たちが、ナイトタイムを楽しんでいる。この店の何処を見てもヒッピー風のひとは居ない、記事通りだ。
客たちの話は、概ね今のヒッピー文化が早く終焉することを願ってるようだ。経済的にみると、ヒッピーたちが増えると経済の上昇が止まり、投資しても利益が上がらないということらしい。
・・・そんなもんなのかな、資本主義社会というのか。勉強になるな・・・
私に視線が向けられている気配がした、カウンターの奥まった席に座ってる60代だろうか?中国人、多分華僑だろう。身なりからすると、いい服を着て、落ち着きにふうかくを感じた。
・・・私と話したいのか、日本人じゃなく中国人と思ってるのか・・・推測した。
この時はまだ、あんな展開になるとは想像していなかった!後に読んだ劇画〝クライング フリーマン〝の主人公のように知らない世界に連れて行かれた。このブログ小説のタイトル〝猛き咆哮〝は、まさに私のこれから語る世界をあらわすことに繋がっている。 
⌘クライングフリーマン
"ビッグコミックスピリッツ">ビッグコミックスピリッツから1988年5月5日号まで連載され。巨大マフィアに属する暗殺者「クライング・フリーマン」の戦いを描く。