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∂猛き咆哮6

2020-05-07 03:06:29 | 日記
∂猛き咆哮6
「ここでなく、明日私の所で会おう」
「どこに行けばいいんですか?」
「お前の泊まるホテルはわかっている、他にも色々なこと」
そう言うと、老人はバーテンダーに合図を送った。それから暫くして、黒づくめの男達がドアから入って来た。老人は、2人の男達に耳打ちしてる。
「明日、会おう」
そう言うと男達にサポートされ、店を出て行った。
・・・何が何んだかわかないまま、ひとりカウンターに取り残された。バーテンダーが奇妙な表情でこちらを見ていた。あいつに老人のことを聞こうと思ったがやめた。どうせ何も聞けないことはわかっているから。あの表情では、ダメだ。酒が気持ちいい、シスコの夜は昂まりを、私に落としていた。シスコ、やはり来てよかった、予想もしない展開もアメリカだよ・・・
おかしいな、俺のアレがエレクチオンしてる(erection(英))。これって訳もなく興奮してるってこと。さすがにいい酒だよ、オールド・パーの年代物は。バーテンダーがやってきた、まずい!。
「お客様、何かご用事じゃないですか?」
・・・察知されたか、そうだとすりゃバーテンダーもプロだぜ・・・
「いいえ、何も。いやもう一杯もらおうかな」
「あまり飲んだら、役立たなくなりますで、お若いの」
「わかりました、十分にチップはいただいてますから」
・・・余計なこと言いやがって、こちらはそんなことじゃなく興奮してるんだ。日本にいても手に入れられなかったものがシスコに来て、やって来た予感がしているのさ・・
PM 11:00 時計は明日に近づいていた。

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∈猛き咆哮5

2020-05-06 13:49:31 | 日記
∂猛き咆哮5
@lynブログ20200506A
Lyn

∂老人は、奥のカウンターから私の隣の席に座った。そして私を見て、話しかけてきた。
・・・一体私に近づいて話しかけてきたのは、何なのだろう?近くで見る老人は、眼光の鈍く光る眼差しやその物腰で老人という風情ではない。それはWASPのエリートと言える感じだ。
⌘wasp

WASP(ワスプ)とは、「ホワイトアングロ-サクソンプロテスタント英語: White Anglo-Saxon Protestant)」の頭文字をとった略語である。

アメリカ合衆国における白人エリート支配層の保守派を指す造語であり、当初は彼らと主に競争関係にあったアイリッシュカトリックにより使われていた。エドワード・ディグビー・ボルツェル1964年に「プロテスタントの結成:アメリカの貴族とカースト制度」を著したことで一般にも用いられるようになった。WASP・・・それがこんな日本から来た若造に何の関心を持ったと言うのだ。こりゃ真剣に応対せねばなるまい・・・

老人が、口を開いた。
「何か一杯飲むかね」
・・・北京語なまりの英語だ、それにしても迫力がある、肚に重しがあるような地の底からの魔王の声の響き・・・
「ええ、いただきます」
「同じものを!」
それはとてつもなく美味い酒だった。
「この店で1番の酒だ、オールド・パーの年代物だ、どうだ?」
「こんな酒飲んだことありません、美味いです。それに身体の中に熱いものを感じます」
「そういうものだ、人の生み出した美味いものとは。」
「ええ」
「日本人だろ、若き人よ。お前の目は、そこらにいる若者とは違う何かを感じたよ」
そうか興味を、この老人は持ったのか。その時はまだそうとしか思ってなかった。
「もう一杯あげてくれ、この若き人に」
「・・・」
店の客は、いつのまにか私たち2人になっていた。あとでわかったことだが、老人が若者と話しをする時は皆外に出なさいという合図だったのだ。そしてそれは、老人の次なる行動の第一歩が踏み出した祝杯になっていたのだった。

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∂猛き咆哮3 @20200504A

2020-05-06 04:58:13 | 日記
∂猛き咆哮3

@lynブログ20200504A

Ciscoは、予想通り、落ち着いたカフェだった。上流階級の人たちが、ナイトタイムを楽しんでいる。この店の何処を見てもヒッピー風のひとは居ない、記事通りだ。
客たちの話は、概ね今のヒッピー文化が早く終焉することを願ってるようだ。経済的にみると、ヒッピーたちが増えると経済の上昇が止まり、投資しても利益が上がらないということらしい。
・・・そんなもんなのかな、資本主義社会というのか。勉強になるな・・・
私に視線が向けられている気配がした、カウンターの奥まった席に座ってる60代だろうか?中国人、多分華僑だろう。身なりからすると、いい服を着て、落ち着きにふうかくを感じた。
・・・私と話したいのか、日本人じゃなく中国人と思ってるのか・・・推測した。
この時はまだ、あんな展開になるとは想像していなかった!後に読んだ劇画〝クライング フリーマン〝の主人公のように知らない世界に連れて行かれた。このブログ小説のタイトル〝猛き咆哮〝は、まさに私のこれから語る世界をあらわすことに繋がっている。 
⌘クライングフリーマン
"ビッグコミックスピリッツ">ビッグコミックスピリッツから1988年5月5日号まで連載され。巨大マフィアに属する暗殺者「クライング・フリーマン」の戦いを描く。

∂猛き咆哮4

2020-05-05 18:26:49 | 日記
∂猛き咆哮4
⌘クライングフリーマン

殺し屋、クライング・フリーマン。チャイニーズ・マフィア「百八竜(ハンドレッド・エイト・ドラゴン)」の長となったクライング・フリーマンが組織と妻を守るため襲い来る敵を撃退していく、エロス満載のアクション活劇である。

作画の池上は原作の小池から「涙を流す陶芸家の殺し屋」というコンセプトを聞き、マッチョな男より「いい男」を描きたいと思ったという。またこの当時、漫画業界全体で性的な表現が拡大していった時期であり、本作でも性的描写・性行為が多く見られ、公私無関係にすぐに全裸になり、平気でストリーキングをするという奇行的な行動が現れている。大西祥平『小池一夫伝説』によれば、本作は(日本の)漫画で堂々と陰毛・ヘアを描写した嚆矢たる作品であるという。本作は本来、百八竜に拘束され殺人機械にされてしまった哀れな男の物語であったはずであるが、いつしかストーリーは主人公がただ組織と妻を守るため、襲いかかる強敵を倒していく勧善懲悪ヒーローの物語になってしまう。これは、適当に名付けたはずの百八竜という青幇が香港に実在していたことによる。物語が中盤の頃、小池は百八竜にホテルの一室に呼び出された。「なかなかおもしろい」と評され、高級時計をプレゼントされるなど、その対談は友好的雰囲気のうちに終わったが、さすがにそれでは今後、百八竜を悪の組織として描くわけにはいかず、中盤以降の予定がすっかり狂ってしまったと小池は述懐している。結果、以後百八竜は「悪い組織を退治する謎の組織」(大西祥平『小池一夫伝説』p.163より引用)となったが、この路線変更が本作のさらなるヒットに結びついたとも考えられる。


∂あらすじ

気鋭の陶芸家・火野村窯(ひのむら よう)は自らの個展会場であるフィルムを手にする。そこには残忍なチャイニーズ・マフィアである「百八竜(ハンドレッド・エイト・ドラゴン)」の殺人場面が写されていた。フィルムを回収しようとする百八竜は、引渡しを拒んだ窯を拉致し、また窯に殺し屋としての天才的な素質を見いだしたため、窯を殺さず、強力な催眠を掛けて殺し屋に仕立て上げる[11]殺し屋としてのコードネーム「フリーマン」を与えられた窯は殺し屋としての訓練を受け、自由の象徴として刺青を入れられる。窯は殺しが終わると同時に、己の宿命に涙を流すことから、「クライング・フリーマン」とも呼ばれるようになった。またこの頃より既にフリーマンは百八竜の未来を背負って立つ器のある者と見なされていた。

天涯孤独の画家・日野絵霧(ひの えむ)は、香港でフリーマン(窯)の殺人を目撃する。目撃者として殺されることを悟るが、同時に静かに涙を流したフリーマンに思いを募らせるようになる[13]。絵霧は殺しにやって来たフリーマンに、殺す前に抱いて欲しいと願いをぶつける[14]。彼女の願いを叶えたフリーマンは、彼女を愛したため彼女を殺せなくなった。しかしその頃、フリーマンに会長を暗殺された白真会組員たちが絵霧の家に侵入、フリーマンとの戦いになり、絵霧が巻き添えで重傷を負う。フリーマンは彼女を病院に運び、火野村の登窯で会おうと言い残す。回復した絵霧は新田と花田君江の襲撃を撃退。窯の全裸紅白ブリーフによる手旗信号で竜潜を呼び出し、窯と共に百八竜へ向かう。

頭目・百八竜とその妻・虎風鈴は、フリーマンに龍太陽(ロン・タイイァン)、絵霧に虎清蘭(フー・チンラン)という中国名を与え、結婚を許す[百八竜の後継者となる事を運命付けられたフリーマンだったが、日本人が頭領となることを快く思わない頭目の孫娘、白牙扇(ペーヤーサン)に命を狙われ、組織を巻き込む争いとなる。この事件を解決したフリーマンは絵霧に虎の入れ墨を施す。

さらにテロリスト誘拐組織など、国際的な犯罪組織が次々と百八竜とフリーマンの前に立ちふさがる。