ATARI MUSIC STUDIO

ピアノを中心に様々な曲を編曲・演奏します。ブログでは音楽関係のつぶやきを中心に書き込みします。
※記事の無断転載禁止

音符と休符の関係性

2021年05月22日 | 日記

今回は楽譜が読めるようになるコツについて、もう少しお話をさせていただこうと思います。

音符・休符はどちらも時間的長さ(音価)をもっています、というお話を前回させていただきました。
例えば、四分音符(♩)や四分休符が1秒、八分音符(♪)や八分休符が0.5秒といった具合です。(♩= 60 の場合)

ということは「じゃあ全音符より時間が長い8秒とか10秒とかの音符は存在しないの?」という疑問が当然沸いてきますが、その通り!全音符より長い時間をもつ音価の音符・休符はありません。
「同じ音が30秒続くような曲があったら、じゃあどうするの?」と疑問に思う方も、もしかしたらいらっしゃるかもしれません。
ですが、同じ音が30秒続く曲を楽譜として表現する場合でも、全音符が最大の音価として扱っていて基本的には問題はないことになっています。
書き方は、まぁ作曲家の方々によってまちまちにはなりますが、楽譜上は「タイ」という記号を使うことによって、4より長い音の持続を表現することができるのです。


ということで、最大の音価を持つ音符は「全音符(4秒)」です、というお話でした。
二分音符は全音符を2等分した長さの音価の音符なので2(秒)です。
四分音符は全音符を4等分した長さの音価の音符なので1(秒)です、というのが音符・休符の考え方です。
音符と対になる休符の対比表を作りました。表の端についている小さな数字は「音価」(時間の長さ)です。

何かのご参考になれば幸いです。

そもそも「四分音符」というからには「何かを4で割っている」ということになるのでしょうか。なんで音符は分数表現なのでしょうか?素朴な疑問ですよね?

全音符は英語で(whole note)、ドイツ語なら(ganze Note)、イタリア語なら(Intero)
二分音符は英語で(half note)、ドイツ語なら(halbe Note)、イタリア語なら(metà)
四分音符は英語で(quarter note)、ドイツ語なら(Viertelnote)、イタリア語なら(quarto)

確かに日本語に直訳すれば、分数表現になりますね・・・
でも日本語だとなぜか難しく感じてしまうのは、私だけなのでしょうか?^^


楽譜の読み方 超基礎編!(その4)

2021年05月07日 | 日記

今回は楽譜が読めるようになるコツについて、「さらにもう一歩」踏み込んだお話をさせていただこうと思います。

音符・休符はどちらも時間的長さ(音価)をもっています。
例えば、四分音符(♩)や四分休符が1秒、八分音符(♪)や八分休符が0.5秒だとした場合(♩= 60)で考えてみることにします。

音符・休符の組み合わせで足して4になる小節が連続していれば、『ビートの効いた心地よい四拍子のリズム』となるわけですね。
「4秒がループしている感覚」と言った方がわかりやすいかもしれません。
《ずったん、すたたん、ずったん、すたたん(以下同様)・・・のようなリズム感です》

各小節の時間が同間隔のループを、日本語では「拍節的」と言います。どうも日本語の表現だと少し難しくなる傾向がありますよね。
「拍節的=気持ちいいビート感」と言い換えたほうが案外しっくりくるかもしれません。
プロの音楽家の間でも「拍節的」という言葉は滅多に使いません。たまに読み返す楽典や、音楽関係の専門書の中にちょろっと出てくるくらいです。


(画像の転載元はこちら→ https://pianotenarai.com/theory/chapter03/ )

逆に、「拍節的でない音楽」というのもあり、(ずったん、すたたん、ずったん、すたたん)では演奏できない日本の「雅楽」や「日本民謡」、インドネシアの「ガムラン音楽」などは「拍節的でない音楽」です。
勘違いしがちなのですが、『拍節的でない=リズムがない』という事にはならない、という点に注意が必要です。

「日本の伝統音楽にはリズムがない」ということではなく、機械的に刻まれるビートにのっからない、というだけで奏者が感じるリズムというものは確かに存在します。
鼓(つづみ)を1回『ポンッ!』と叩くにも絶妙なタイミングがあり、『ここぞ!』というタイミングで叩かないと怒られます。(誰に?w)

さて、話を戻しまして四拍子(4ビート)の場合、基本的には『拍(ビート)が4つある』と考えて、「1拍目、2拍目、3拍目、4拍目」を1つの小節の中と認識します。
三拍子の場合は、『拍が3つある』と考えて「1拍目、2拍目、3拍目」を1つの小節内と認識します。
1拍目を「強拍」、2拍目以降は「弱拍」と呼ぶこともあります。
「強拍」はビートを強く感じるところ、「弱拍」はビートを弱く感じるところになりますが、必ずしも1拍目が「強拍」である必要はありません。
わざと1拍目を前か後ろにずらし、あえて意外性を狙った『極強拍』とも呼べるような「強拍」があります。
そういった「意外性を狙った強拍」は「裏拍」などと呼ぶことがあり、音楽用語的には「シンコペーション」と言ったりしますが、専門的な音楽用語については、また別の機会にお話できればと思います。

ちなみに、「さんさんななびょうし」という拍子は存在しません(笑)
「さんさんななびょうし」は四拍子(4ビート)のリズムです。なぜなら、

|ピピピッ|ピピピッ|ピピピピ|ピピピッ| ←さんさんななびょうし
|♩♩♩休|♩♩♩休|♩♩♩♩|♩♩♩休| ←さんさんななびょうしを音符で表現
|1234|1234|1234|1234| ←実際のリズム

となり、確かに手拍子は「3回、3回、7回」と叩いていますが、その間に実は四分休符が挟まっていたのです。