向井智香が最近メトロ陸上部をやめて愛知に戻り、少しずつ試合に出始めている。
このまま昔のように走れるようになるだろうか。素質は十分であり、五輪決勝を走れるものを持っている。しかし、今の素人考えの練習では無理である。走りを見れば素人考えで練習をしていることが容易に分かる。
向井のようなケースは中学高校でバランスの良い全身運動をやらず体ができていない。そして質の悪い筋骨格組織になっている。
原因は高校では大活躍その裏返しで過剰な負荷の不適切な練習をやってきている。大学でもその流れで負荷を掛け、しかも間違ったリハビリリコンディショニングを行っている。
別稿でO脚を指摘してこの関与している筋肉が正常化すれば走れるようになると述べたが、そのためには全身の筋肉骨格不具合を解決しなければならない。
そのためには疲労取り、部分運動、全身運動による体作り、それから走力を上げるためのスタミナづくり、これらを1年くらいやり、体ができてきたところで各種走り込みをやるべきだが。おそらく今現在、各種走りこみをやっているだろう。
これではあと1,2年で競技断念して引退するだろう。この全身の筋骨格に問題がある場合走ると過剰不可になりやすいからだ。
今までに類似のスランプのアスリートの相談を受けたことがあるが、どうしても素人考えで、間違った運動をやりたがる傾向がある。少しでもハードな運動をやりたがるのだ。
向井も正しいコンディショニングについて知識が無く、浅知恵で間違ったことをやっている。
おそらく中学高校大学と延々素人指導者により非科学的練習を仕込まれてしまい、科学的知識のかけらも学ぶことが無かったのだろう。
今やるべきは、伸展回転弾性の各運動、具体的にはいろいろな体操、マット運動、クリーチャーなどだ。これらの運動を練習の大きなテーマとして集中的に取り組まねばならない、アップだの補強だのと言った考えでは駄目だと言うことだ。
クリーチャーも節々の筋肉にあまり強い緊張を強いないものを選ばなければならない。例えばクモ歩きやあひるなどだ。
あとは水泳、ウォーキング、(ウォーキングも以前やっていた踵で着地するのでなく自然な歩行でなければならない。安全なグランドなどで裸足で歩くべきである。はだしで歩くと踵着地は出来ない。それが人間本来の歩きである。)これですくなくとも一年やれば体が変わってくるだろう。
体が変わってきたときに上記の内容に走を付加していくのだ.
上記のプログラムを実施しつつも、試合に出ることは差し支えない。無理せずに、800mや1500mでも3km、5kロードなどを軽く走れば練習ばかりより精神的に楽になる。あまりシャカリキに走るとよくない。
正しいコンディショニングプログラムをやっていけば、かならず恒常性の正常化が生じて、そして、自分で自分の体の内部変化がわかるようになる。走れる体になってきたことがわかるし、その逆も分かるようになる。それを捕らえて練習の手段を選び負荷を選んで行くのだ。
これくらいやれば、2、3年くらいでいい走りができるようになるだろう。2025年に東京世界陸上が行われる予定だが、そのころには世界ランキング上位に入れる可能性もある。
もう少し具体的には
伸展体操、それからラジオ体操のようなもの上体そらし、上体回し、こし回し、膝回し、上体前倒し、首回し、背面倒立足先床タッチ、脚交差、伸脚などである。他にも類似運動をいくらでもある、。これをすうセットやり、毎日1時間になる。
次に前転でんぐり返し、クリーチャー
最初はゆっくりとした動きで、体ができてきたら、これをダイナミックな動作をみっくすする。
あとは持久力向上のためウォーキングや水泳。