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夢のつづき

2012-01-18 10:09:01 | 日記
カルシャはふと目をあけたとき、背中に羽が生えていました。

目の前には大きな木があります。カルシャはその木を登ってみることにしました。と、いっても、よじ登るのではありません。はばたいてのぼります。

カルシャは飛ぶのは初めて。でも、思った以上にすいすいと体は浮かんでいます。飛ぶのに慣れてくると、今度は地に降りることが怖くなってきました。

カルシャはふらつきながらも必死で飛んでいきました。

途中、大きな木の枝がありました。太く、どっしりとしています。

ここで、ちょっと休もう。

カルシャは腰をおろしました。なんだかざやざわと声が聞こえます。ふりかえってみると、そこにはカルシャも通った高校が。懐かしい友達がみんなでこちらをみています。

見つかっちゃいけない。
なぜかカルシャはそう思いました。

連れ戻されてしまう。

そう、おもったのです。

カルシャは疲れ切った羽を再び動かし、上へと飛びました。

次の枝には誰もいないようでした。カルシャは初めてホッとすると、枝に腰掛けました。

それにしても、なんて静かな場所でしょう。入り組んだ枝が外と中を完全にさえぎり、光のみがもれてきます。

カルシャは上を見上げました。

なぜか木の先はトタンの板でさえぎられ、隙間から青空と雲がもれています。

もしかして、ここが、天国。

カルシャはトタンの屋根を破ると、はい上がってみました。

そこには、一面に広がる青い空と、足元には白い雲が浮かんでいました。しかし、それ以外は、なにもありませんでした。
人も、いませんでした。
お日さまがぽかぽかしています。

カルシャはぱたんと横になりました。

ずっと、ここにいたい。

でも、カルシャはとっても賢い子でした。 それができないことも、わかっていました。

おかあさんが、待ってる。
カルシャはふうん、とつぶやくと、もといた家に帰っていきました。