
三島由紀夫vs東大全共闘1969-2000/三島由紀夫、芥正彦、木村修、小坂修平、橋爪大三郎、浅利誠、小松美彦:著 (藤原書店)
1969年に行われた討論会「三島vs東大全共闘」に参加したメンバーと関係者が30年後に行った座談会を書籍化したもの。質量ともに充実していて読みごたえがある。ただし内容的には全共闘の方に重点が置かれていて、三島本人とはあまり関係の無い話が多い。1年後の市ヶ谷での自決の時と同じで、この討論会の時も三島の展開する論は相手に全く届いていない。しかし発せられた言葉を今読み直してみると、三島の目には現在の日本社会の混迷ぶりが見えていたとしか思えない。それ見たことかと呵呵大笑している声が聴こえてきそうだ。
三島由紀夫vs東大全共闘
http://www.youtube.com/watch?v=ttktCdQLixk