報恩謝徳: 受けた恩義や徳に対して感謝の気持ちを持ち、見合ったお返しをすること。
私にとって特別な言葉。
母の墓石に彫る文字を決めて欲しいと
父に頼まれて
生前の母の生き様への敬意と、母への感謝を込めて
この言葉を刻んでもらった。
毎週日曜日14:00~放送されている、ザ・ノンフィクション。
毎回必ず録画して旦那と観ている。
先日放送された、シリーズ作品のマナブさんのお話。
覚せい剤に溺れて、ビル5階から飛び降り、右脚に障害を持ったマナブさんの人生を追ったお話。
マナブさんは、自暴自棄になりかけていた時に教会を訪れ、救われたそうだ。
教会の牧師は元ヤクザで、同じ境遇の人や悩める人々を暖かく受け入れ、救っている。
マナブさんは、教会の施設で生活しながら、行き場を失って入所してきた元受刑者タカシの世話をする。
危なっかしいタカシを、どこまでも優しく家族のように包み込むマナブさん。
それでも裏切るタカシ。
今回のお話では、また新たな試みとして
マナブさんが、教会で知り合った60代の覚せい剤中毒の男性の身元引受け人になり、世話をする様子が放送された。
結果的には、この男性も
マナブさんを裏切り、再び覚せい剤で逮捕されることになる。
この放送を観て
旦那から質問が飛んできた。
「他人だし、この覚せい剤中毒の人がどこで何しようが、生きてようが死のうが関係ないじゃん。どうせ裏切られるのに、なんでマナブさんは、こんな無駄なことできるのかね?」
旦那の意見もわからなくもない。たしかに、裏切られる前提だとしたら、
どうせ裏切るんだから放っとこうぜ、となるのも仕方ない。
でも
私はこう答えた。
「裏切りじゃないんだよ。薬物中毒は病気。自分の意思だけではコントロールできないんだよ。四六時中見守ってくれる家族がいたら、再犯せずに済むかもしれないけど、そうもいかない。
それでも、きっとマナブさんは、同じように誰かに救われ、助けられ、優しさに触れ、受け入れてくれる場所に出会い、それら全てに感謝してるから、きっと自分も誰かの救いになりたいって思えるんだと思うよ。
感謝って連鎖するじゃん。」
まさに、報恩謝徳。
アスペルガー症候群濃厚の旦那は、自分本位の考え方が強く、人の気持ちに寄り添うことが苦手。
そして、びっくりするくらい感謝をしない。
自分がしてあげたことには感謝されたくても、自分がしてもらったことは当たり前でしかない。
全く恐ろしい思考回路。
これがアスペルガーの特性なのか、性格が悪いだけなのかは謎だけれど。
くだらないことで母親に怒鳴り散らしているのをはじめて見た時には、唖然としたけど、
後で静かに説教した。
自分のために大切な時間や労力を使ってくれたり、心配してくれたり、心から一緒に喜んでくれたり、一緒に泣いてくれたり、そういうひとつひとつに
感謝をして、そんな人に出会えたことにも感謝して
この世に生きて居られることにも感謝して、
突き詰めれば
話せること、目が見えること、
声や音が聞こえること、指が動くこと、自分の脚で歩けること、笑えること、泣けること、怒れること、全てに感謝して
自分が自分でいられることにも感謝して
感謝の数だけ幸せになれる。
旦那はよく言う。
「幸せと思ったことがない」
それはつまり
感謝ができないからなんだろうな、と私は思う。
お金に固執した物の考え方しかできない旦那は
お金でなんでも解決しようとするし
目に見える数字でしか感謝ができない。
困ったことに、私は女神様でも観音様でもないので
何をしても感謝の言葉すら掛けてくれない旦那に対し、
恨みに近い感情が芽生え
旦那に感謝することが全くできない妻になってしまった。
こうやってカサンドラが生まれるんだな、と痛感。。
旦那のお金への執着については少しずつブログに綴ろうと思う。
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