5月はいいですね!お花が満開です。うちのベランダガーデンもたくさんのお花が季節を楽しんで、咲き綻んでいます。
さて、『朗読の中庭』生徒さんのためのYoutube 朗読チャンネルですが、皆さん続々と作品発表をされています。リモート教室からお1人、ご参加されました😊✨さっそく朗読を編集させて頂きましたので、よろしければぜひお聴き下さい。
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「朗読の中庭」から、朗読配信のご紹介。
八木重吉詩集「秋の庭」「貧しき信徒」朗読: 佐竹茂子 ~Sigeko Satake~
八木重吉さんの詩を読んで頂きました。それぞれの詩集からお好きな詩を選んで頂き送って頂いたのです。動画編集をしながら、八木重吉の言葉に惹きつけられてゆきました。何度も手がとまり、聴き入りました。享年29才。若い詩人の言葉は、こうして今の世でも作品として生きているのですね。詩作への熱い情熱、病で衰えゆく肉体を持ちながらも、詩人の魂は美と生をうたいつづけました。
読み手の佐竹茂子さん。ほんとうにありがとうございました。佐竹さんの朗読に___ 八木重吉さんが喜ばれていると…私は感じています。八木重吉の詩をたくさんの方にお聴き頂きたいですね。
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詩人:八木重吉
八木重吉 - Wikipedia
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『秋の瞳』より/八木重吉 詩集 朗読: 佐竹茂子 ~Sigeko Satake~
『秋の瞳』より 八木重吉
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「うつくしいもの」
わたしみづからのなかでもいい
わたしの外の せかいでも いい
どこにか 「ほんとうに 美しいもの」は ないのか
それが 敵であつても かまわない
及びがたくても よい
ただ 在るといふことが 分りさへすれば、
ああ ひさしくも これを追ふにつかれたこころ
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「無造作な 雲」
無造作な くも、
あのくものあたりへ 死にたい
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「心 よ」
ほのかにも いろづいてゆく こころ
われながら あいらしいこころよ
ながれ ゆくものよ
さあ それならば ゆくがいい
「役立たぬもの」にあくがれて はてしなく
まぼろしを 追ふて かぎりなく
こころときめいて かけりゆけよ
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「はらへたまつてゆく かなしみ」
かなしみは しづかに たまつてくる
しみじみと そして なみなみと
たまりたまつてくる わたしの かなしみは
ひそかに だが つよく 透きとほつて ゆく
こうして わたしは 痴人のごとく
さいげんもなく かなしみを たべてゐる
いづくへとても ゆくところもないゆえ
のこりなく かなしみは はらへたまつてゆく
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「草に すわる」
わたしの まちがひだつた
わたしのまちがひだつた
こうして 草にすわれば それがわかる
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「おもたい かなしみ」
おもたい かなしみが さえわたるとき
さやかにも かなしみは ちから
みよ、かなしみの つらぬくちから
かなしみは よろこびを
怒り、なげきをも つらぬいて もえさかる
かなしみこそ
すみわたりたる すだまとも 生くるか
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『貧しき信徒』より/八木重吉 詩集 朗読: 佐竹茂子 ~Sigeko Satake~
『貧しき信徒』より 八木重吉
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「お月見」
月に照らされると
月のひかりに
こころがうたれて
芋の洗ったのや
すすきや豆腐をならべたくなる
お月見だお月見だとさわぎたくなる
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「涙」
つまらないから
あかるい陽のなかにたってなみだを
ながしていた
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「光」
ひかりとあそびたい
わらったり
哭いたり
つきとばしあったりしてあそびたい
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「母をおもう」
けしきが
あかるくなってきた
母をつれて
てくてくあるきたくなった
母はきっと
重吉よ重吉よといくどでもはなしかけるだろう
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「風が鳴る」
とうもろこしに風が鳴る
死ねよと 鳴る
死ねよとなる
死んでゆこうとおもう
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「悲しみ」
かなしみと
わたしと
足をからませて たどたどとゆく
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「雨の日」
雨が すきか
わたしはすきだ
うたを うたおう
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「虫」
虫が鳴いてる
いま ないておかなければ
もう駄目だというふうに鳴いてる
しぜんと
涙がさそわれる
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「西瓜を喰おう」
西瓜をくおう
西瓜のことをかんがえると
そこだけ明るく 光ったようにおもわれる
はやく 喰おう
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「春」
朝眼を醒まして
自分のからだの弱いこと
妻のこと子供達の行末のことをかんがえ
ぼろぼろ涙が出てとまらなかった
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「桜」
綺麗な桜の花をみていると
そのひとすじの気持ちにうたれる
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「神の道」
自分が
この着物さえも脱いで
乞食のようになって
神の道にしたがわなくてもよいのか
かんがえの末は必ずここへくる
リモート教室の皆さんと詩音朗読倶楽部の合同で発表会をおこないます。
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『朗読の中庭』生徒さんの朗読、まだまだ増えてゆきます😊✨
これからもどうぞよろしくお願い致します♪
最後までお読み頂きましてありがとうございました。
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