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松方コレクションと松方幸次郎

2019-06-23 14:26:17 | 歴史
2019/6/16 NHK特集 で松方コレクションの話題あり。
クロード・モネの大作『睡蓮、柳の反映』がパリ・ルーヴル美術館の倉庫で発見され、それを日本の国立西洋美術館で再現、公開されているとのこと。
 
 
松方コレクションと、松方幸次郎についてちょっと調べてみた。
 
松方コレクション
日本の実業家であった松方幸次郎が大正初期から昭和初期(1910年代から1920年代)にかけて築いた美術品コレクション。
松方幸次郎は1866−1950(S25)というから、明治維新の前年から昭和の2次大戦後まで生きた方だった。とにかくかなりの輝かしい経歴の方で、
そもそのが、父親は内閣総理大臣を務めた松方正義である。
東京帝国大学を中退し、留学。エール大学 ソルボンヌ大学卒。1890年(明治23年)帰国。株式会社川崎造船所初代社長。それをきっかけとして大阪舎密鉱業(1898年)、神戸瓦斯(同)、神戸新聞(1899年)、神戸桟橋(1908年)、九州電気軌道(同)、九州土地信託(同)、川崎汽船(1920年)、国際汽船(同)、神港倶楽部、ベルベット石鹸、日本ゴム蹄鉄、の社長に就任し 松方コンツェルンとも呼ばれた。
1912年(明治45年)衆議院議員にも当選している
 
松方コレクションと言われるほど、美術品を収集したきっかけはロンドンの画廊で、興味本位で絵画を購入したことであったというが、そのうち日本に美術館をつくり、本物の西洋の美術を日本に紹介したい」との志を持ち、第1次世界大戦時に船舶特需で得た巨万の富をつぎ込んで西洋美術の収集に当たった様です。
その後、多くが散逸・焼失しているが、浮世絵が約8000点、西洋美術が約3000点で総数は1万点を超えていたとのことで、国立西洋美術館も松方コレクションを基に創設されたと言われる程。近代フランス美術だけでなく、収集範囲はかなり幅広い。中世の板絵もあれば、英国のロセッティやミレイらラファエル前派、ノルウェーの画家ムンクの作品も。タペストリーなどの工芸品にも手を広げ、海外流出した日本の浮世絵まで買い戻したりしている。
 
幸次郎そのそもはそれ程美術品に精通した人ではなかった様ですが、術史家の卵・田代との出会い、クロード・モネとの親交、ゴッホやルノアールといった近代美術の傑作の数々に出会うことで、美術にに目覚めて行った様です。しかし、2次大戦へと突き進む日本国内では経済が悪化、破産の憂き目に晒される。戦後も公職追放となるなど、晩年は恵まれなかった様である。
 
原田マハ さんの小説 (美しき愚かものたちのタブロー)
は松方コレクションの一部を戦時下のフランスで守り抜いた、日置釭三郎の話。彼は松方幸次郎の会社で航空技師として働いていた。フランス人と結婚して田舎に家を買い、そこでコレクションの保管しました。