AVAAZからのメールで、こんなプロジェクトの紹介がきたので、興味をもちました。
「効果的なことが検証されている教育プログラムを、アフリカ東部の若者たちに行ったところ、実際、レイプ件数が半減したのです。プログラムは、インストラクターが学校を訪れ、男子生徒には性的同意と女性の身を守ることについて、また女子生徒には護身とリスクの見極め方について指導するというものです。主催組織によると、このプログラムのおかげで、20万件以上の性的暴行を未然に防ぐことができたそうです!
主催組織の次なる目標は、この取り組みをアフリカ全土に広げることです。アフリカでは、女性のほぼ半分が身体的もしくは性暴力にさらされているのです。けれど、広く展開するためには資金が必要となります。そこで主催組織は、わたしたちAvaazに協力を求めています。
十分なご寄付が集まれば、大きな変化をもたらすこのプログラムをアフリカ全土に広めた上、女性に対する暴力を終わらせる緊急キャンペーンを世界各地でも展開することが可能になります。まずは南アフリカで、世界トップレベルのインストラクターに依頼し、少なくとも1万人の生徒に指導してもらいます。その上で、このプログラムを世界に広げるための調査も支援していきます。」
AVAAZは人権問題から環境問題に至るまで幅広く取り扱っている団体ですが、このAVAAZに主催組織から協力依頼がきたというんですね。
で、この「主催組織」というのが、これなんですが。
https://www.nomeansnoworldwide.org/
「no means no, worldwide」は、「世界中どこでも、ノーはノーである」の意味。
日本でも最近、「イヤよイヤよも好きのうち」という古い言い回しを否定して「イヤよイヤよはイヤなんです」というキャンペーンがありましたが、世界中どこへ行っても、事情は同じなんですかねえ。
ページ内の見出しをいくつか訳しておきますね。
「Rape is preventable」
「性暴力は予防可能である。」
そう、可能なんです。不可能だと決めつけて何もしないのは間違いです。
「330,000 GIRLS AND BOYS USED THE SKILLS WE TEACH TO PREVENT RAPE」は
「33万人の少年少女がこの技術を使用している。」
すでに33万人の教育実績があると。
「MISSION POSSIBLE : END SEXUAL VIOLENCE AGAINST WOMEN AND CHILDREN AROUND THE WORLD」
「世界中の女性と子どもたちへの性暴力を終わらせる。これは可能な任務である」
ミッション・インポッシブルだとどこかの映画タイトルですが、これは逆で、ミッション・ポッシブルですね。
おおまかな実績として書かれているのが、以下の4項目。
「50% DECREASE IN THE INCIDENCE OF SEXUAL ASSAULTS FOR GIRLS TAUGHT IMPOWER」
「性暴力の発生件数が50%減少」
もちろん、試験的にプログラムを行なった地域での話ですね。
どれくらいのスパンかはわかりませんが、これを長期にわたって続けていけば、もっと減らすことが可能でしょう。
「42% OF GIRLS USED IMPOWER SKILLS TO STOP SEXUAL ASSAULT THE YEAR AFTER TRAINING」
「トレーニングを受けてから1年以内に42%の少女が性暴力を防止するスキルを使用した」
使用しすぎでは?と思ってしまいますが、この「スキル」というのは、護身術のような身体的なものだけでなく、どのような状況に注意すべきかの心構えなど、日本で言うところの「いかのおすし」的なものも含まれているようです。
「79% SUCCESS RATE OF BOYS WHO INTERVENED TO PREVENT AN ASSAULT」
「暴行を阻止しようと介入した男子の79%が成功をおさめた。」
男の子が味方についてくれると心強いですねえ。
「46% DECREASE IN PREGNANCY-RELATED SCHOOL DROPOUTS」
「妊娠が理由の学校中退者が46%減少した。」
アフリカの多くの国では、妊娠すると学校を追い出されちゃうんだそうです。女子教育の観点からも重要な問題ですね。
というわけで寄付してきたんですが。
もちろんこれらの成果は主催者側のアピールですから、本当にこんなに目覚しい効果があるのかどうかは、わかりません。
でも方法はきわめてまっとうなものです。先進国でも、もうこれしかないというくらい重要な方法として推されているものです。
日本でもこういう教育があちこちで行われ始めていますが、まだ十分とは言えませんね。日本でもやってほしい。
また、民間で寄付を募ったところでアフリカ中の若者に教育を施すなど不可能だなどと思われる方もいるかもしれません。
もちろんそうですが、まずはいくつかの地域で試験的に導入する費用ができればいいわけです。そこで成果があることが示されれば、公的な費用を投入して導入する国も増えてくるでしょう。
以前にも書きましたが、寄付は「よりマシな未来を作る」ための投資です。将来性がありそうなものを選んで投資をするのは、経済活動でも社会活動でも同じことです。この活動についてもぜひご検討いただけたら幸いです。
寄付はAVAAZのサイトから レイプ防止にご支援を!
もしくは主催者のサイトから直接、「DONATE」ボタンをクリックしてください。
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