クラムとジジイの泣き笑い

一人暮らしのジジイが、Mシュナを飼う事にになった。小型犬故、寿命は、20年か?私は90歳まで長生きしなければいけない。

老人性乖離 20 (荒金均の場合)

2013-04-14 10:03:52 | 日記
ウ-キングの途中で、スローランニグ中の、ご婦人とすれ違った。ワタクシより5~6歳年配の方だ。フォームはともかくとして、
心地よいリズムを刻んでいる。この方は、1年前から、ご夫婦でウヲーキングを始めたのだが、最初の内は旦那のスピードに追い付けず、2~30m遅れながら、毎日小走りで、追っていた。しかし、いつの間にかスロ^ランニグのコツが身に着いたのであろう。今では逆転して、旦那を置き去りにしていた。今朝“継続は力也”を垣間見た。

老人性乖離
春菜は宣言通り独立した。狙い定めた男に、しなだれかかり、軽く抓ってやると、部屋代くらい直にでも捻出できるのだ。家賃が月30万と聞けば、均などは、腰を抜かすだろう。月の稼ぎも、均の3倍はあろうか。だから、度々団地を訪れては、保子に離婚を促すのであった。しかし、保子は、決して頷かなかった。聖を均から引き離すのは、忍びなかったし、自分も、均が傍に居てくれると、心穏やかで落ち着くのだあった。破れ鍋に綴蓋、つり合いが取れいる。以前の保子は、抜群の美貌を武器に、男を餌にしてきたが、子供を産み年を重ねると、体型も崩れて、男たちの欲望からも、縁遠くなってきた。そんな弱気が、させる心境だったかも知れない。そして、全うな暮らしに戻れと説教をたれるのだった。春菜は不満だった。そんな保子を見、同時に作業服を汚して、お掃除ロボットのように昼夜の別なく働いても、僅かな賃金にしかならない均を、見て育ってきたのだ。楽に稼げれば、越したことは無い。ベッドの上で横になっていさえすれば金になる。艶戯を施せば、月100万や200万になる。今のうちに、ドンドン稼ぎまくってやる。稼いでどうするかは、まだ、決めていない。取り敢えずは女を磨く。ついでに聖を大学にいれる。それも跳びっきり良い大学だ。聖は優れた人材だ。こいつを育てれば“末は博士か大臣だ”姉としての投資をしてやろうと思う。しかし、保子は忠告する。こんな事は長く続かないよ。いつか罰が当たる。私は、利夫と言う悪鬼を引き当てて、一度は地獄を見た。でも、均と言う地蔵に引き上げて貰って、安寧を得たのは幸運だった。あんたが、こんな幸運に恵まれるか、どうかは疑問なんだ。説教を垂れる保子に春菜は「お母さんは、チンケで貧乏臭いオッチャンと結婚して、幸せだったの。」と反論する春菜に対して、人間等身大で暮らしていれば、幸せは勝手に産まれてくるのだと、均と暮らし始めて考えるようになっていた。そして、聖の将来に夢を託そうと思った。




















老人性乖離19(荒金均の場合)

2013-04-13 07:53:23 | 日記
しちくじい風がやっとおさまった。3泊4日で吹きやがった。
亡くなった母がよく言っていた。吹き出したら、しちくじい!
全く、そのとおりだ。これも中国の影響下か?
これから、しちくじい風を“中国風”と呼ぼうゼ。


老人性乖離
旬を迎えた春菜は、父親の血をひいて、いまや輝くばかりの美人に育っていた。故に、その筋にあっては、売れっ子であった。春菜は、その辺を弁えていて、資金力の無い若者たちは、歯牙にもかけず大会社の部課長や、羽振りの良い商店主が交友相手であった。当然、実入りも良い。自身を深めた春菜は、母親と、聖の扶養は自分が責任を持つから、「お母さん離婚してちょうだい。私のお父さんは利夫しかいないの。だから、お願い。離婚して。」と迫るのであった。対して保子の答えは「春ちゃん、あいつが、何かしてくれたかい。あいつは、私たちを捨てたのよ。」「それに、あいつの脳ミソは下半身にしか無いの。あんなロクデ無しと、親しんでいると、あんたの人格が疑われるよ。」保子は思う、均は風采こそ上がらないが、面倒見が良く、他人に対しての気配りも行き届く。嘘もつかず、口にしたことは、必ず守った。付き合えば付き合うほど、魅力が深まる。よくぞ、これまで独身でいてくれた。それは、神が保子の為に約束してくれていたのではではないかと。それにしても均の顔は、醜悪である。春菜には目立ちすぎた。「あんな、コッテ牛の、どこが良いの。それに、バカ丸出しの顔、そばに居るだけで恥ずかしくなる。」「前にも言ったでしょう。男はルックスでなくハートだって。均さんの心意気は誰にでも、マネの出来るものではないよ。」「あんた時々会っているようだけど、、気を許すと、骨の髄まで吸い尽くされるからね。」「余談だけど、あいつ七夕様に、なっちまんだってさ。男の精子は、一生のうち造りだせる量は決まってるらしいの。それを、あいつは若い内から使い果たしてしまったらしく、今じゃ種馬でなく当て馬に成り下がって、役立たずだってさ。」「それでバイアグラを愛飲して、昔の女を、探し出しちゃ金をせびっているらしいの。アタシにも電話来たけど二度と電話して来るな、って言ったばかりなのヨ。」春菜の不満は解消すべくも無く、私、独立すると、宣言したのだった。


老人性乖離 18(荒金均の場合)

2013-04-12 09:06:16 | 日記
クラムの病状(?)は酷くなるばかりだ。時間ばかりかかって、満
足な散歩もできない。CT画像を撮ったところで、“座り込み症候”
群”の病根が判明するか疑問だが、ともかく診察を受けて見ようと
出かけて見たが、病院に駐車場が無く、しかも道路がせまいので、中止してしまった。タクシーで行くか対策を考えねばならぬ。

老人性乖離
聖は、頭の良い子だった。均の読むヒチ難しい本等もひもとくので、読めない漢字はどうするのかと、聞くと漢和辞典を引くと言う。内容はと問えば、広辞苑で調べるのだそうだ。どちらも、均からの知識で、彼の求めに応じて買い与えていた。小学2年生になると、専用のパソコンが欲しいというのでブックトップのパソコンを買い与えると、忽ち、均も太刀打ちできないほどに、使いこなし、逆に均が教えを乞う始末であった。春菜も無事大学に進学した。一年間は、おとなしくしていたようだが、実の処は、人目につかなかっただけである。一人捕まえても、二人目、三人目の好色漢や面白半分に法を犯して悦にいる輩は必ずいるものだ。春菜は密かに、そういった面々と接触をはかっていた。彼女のやっていることは、一時、巷間を賑わした援助交際の類である。そして彼女のズルイところは、相手が、秘密を厳守しなければならぬ公職にある教師、裁判官、警察官等だ。だから、一年くらいは露呈する筈もなかった、しかし稼ぎは少ない。大学生になると大胆に活動を再開し始めた。小金を貯めこんだ商店主にも触手を伸ばした。相場は、1ケ月4日の泊りで20万である。世間の父ちゃんたちが汗水垂らして、ようやく稼ぎ出す金額と変わらない。それでも鼻の下を伸ばす男どもは、いくらでもいた。4~5人を、うまく回転させれば、そこらの父ちゃんでは叶わない収入になる。これに気を良くして、春菜は、母親に離婚を迫るようになった。

老人性乖離17(荒金均の場合)

2013-04-11 05:23:52 | 日記
本日、風強し。
強風注意報か?
警報じゃないの?しゃがみこんでも吹き倒されそうだった。
犬も、怖がっていたぜ。ワイルドだったヨ。

老人性乖離
春菜は頑なに心を閉ざしてしまい、均と会話を交わすことはなくなった。顔をあわすと、4畳半の部屋に閉じこもるか、何も告げずプイッと、家を出ていくのであった。懐柔するにも、相手が耳を貸さないので手の打ちようがない。力ずくで屈服させようかとも思ったが、そんなことをすれば、マスマス拗れてしまう。春菜の軟化を気長に待つしかない。反面、聖との関係は、何の障害も無く親子そのものであった。聖は幼い時分から、均の読み聞かせを傾注してきたせいか、就学時には、読書好きな子に育っていた。特に歴史に興味が深く均が、市から購入した史跡マップを手に貝塚巡りが趣味になり、休みの日には、均と連れ立って関東一円の史跡を見学して回ったものだ。そして『尖がり石遺跡』で買った“縄文のビーナス”のレプリカが宝物になっていた。春菜が3年に進学する直前の春休みに、未成年者不純異性交遊で警察に連行された。相手は、事もあろうに市会議員であった。この場合春をヒサイダほうが、未成年だったというのも、相手が市会議員だったと言うのも春菜には有利に働いた。加えて母子は、シタタカだった。春菜は清純を演技し続け、保子は良妻賢母を装って、時に冷静に、時に取り乱しして「うちの子は未成年です。それを、お金で弄ぶとは、何事ですか。もう絶対に、許せません。」と周囲の同情を買い、すべての罪を件の議員へ擦り付ける事に成功した。ともかく初犯でもあり、厳重注意で切り抜けたのは幸いであった。学校の処罰も3週間の謹慎で済んだ。しかし、一度、目を着けられると、暫くは、行動を慎まなければならない。軍資金はため込んである。春菜は捲土重来を期して、静観することにした。

老人性乖離(荒金均の場合)

2013-04-10 08:36:06 | 日記
クラムの主治医が紹介状を書いてくれないので、直接電話して見たCTの技術者が休みであった。そして、掛かり付けの所見やデータを持って診察を受けてくれとの事であった。なるほど、それも、そうだが。なにやら、鼻持ちならない。それに、あの、ひどい症状はおきていない。“喉元すぎれば”である。CT画像を撮るには、全身麻酔しなければいけない。大事だ。少し躊躇する。

老人性乖離
春菜は中学を卒業すると、大学進学を考慮に入れて、団地近くにある、女子大の付属高校に入学した。一旦、高校という関門を通過すれば、大学は無条件で入学できる。しかし、均の年収では、入学金や学費の捻出は厳しいものがあった。それでも、貯金を取り崩してでも、春菜の希望を叶えてやりたかった。はるなの青写真は、その時すでに刷り上がっていたのである。入学金を納めさえすれば、あとは、男の間を巧みに遊泳して卒業してみせる。現段階でも、均の稼ぎを上回っていそうだ。男なんてチョロイもんさ。父親なんていらないと、春菜は豪語するのだ。均が、組合集会に参加して、何時もより遅く正午に帰宅した。その時、同時に帰宅してきた、春菜と鉢合わせして息を呑んだ。高校生とは思えぬ厚化粧だ、二重の着け睫毛に真っ赤な唇。まるで夜のおんなだ。堪りかねた均は、「春ちゃん、君はチャーミングで綺麗だ。素のままの方がよほど、美人だよ。化粧して“女前”が落ちるのは春ちゃん位だぜ。」と恐る恐る具申すると「ウッセイッ!ジジイは黙ってろ!」
春菜にとって、修復の仕様がない、決定的な亀裂を生じさせてしまった。