「しつこく」新×3もろもろ日記

今になって夫が「進撃の巨人」に興味を持ち始めました^^

sicko(シッコ)(マイケル・ムーア監督映画・ネタばれあり)

2007年09月14日 | 映画・舞台
~長くなります~m(__)m

冒頭で「お金がかかるから」といってぱっくり割れた自分のひざを
自分で縫っている男性が映ってまず驚いたのですが・・
本当なんでしょうか?これがアメリカの医療の現実?

保険会社に利益があるように、なるべく医療保険がおりることを
回避するようにもって行く、それが保険会社に関わる医師の役目だという。
保険に入れない既往症の病名も「家がラッピングできる」
というぐらいに紙につらつらとたくさんあるらしい。
日本でも糖尿病を患った人だと入れる保険も限られるらしいのだけど
それにしても、今、重病になっていて、お金が欲しいときなのに
過去の病気(腰痛・へその腫れ、なんてありましたよ)未申告を
無理やり持ち出して「申告漏れがあったので保険金は出せません」
「実験的検査に保険はおりません」と言われたその検査で
末期がんが見つかったなんて・・絶句。

アメリカは医療的にも先進国だと思っていたのですが..
世界的ランキングでも下のほうなのだと知りました。

フランス・カナダ・イギリスの医療についても取材があって。
医療費は無料なんですね~。ムーア監督の親戚がカナダにいて
アメリカまでムーア監督に会いに行くときに、
国境で保険に入るところには苦笑してしまいました。
「アメリカで何があるかわからないから」って。
医療費についても「富裕層の人が貧しい人の分を
負担してあげればいいのよ」とその三国の人たちは
当たり前のように口をそろえる。

特にフランスは大学に行くのも無料、パート労働者でも
5週間有給休暇は与えられるというのにも驚きました。
病気中も有給休暇として扱われるのだそうで。
すごい!在仏のアメリカ人が「私はこんなに恵まれていて
国の両親は苦労しているのが申し訳ない」という言葉が
すべてを語っていると思いました。
フランス人はアメリカを嫌うというのはよく聞く話ですが
もしかしてこういう相違があるのも一因かもしれません。


9.11でボランティアで瓦礫の中で遺体の搬送に力を
注いでいた人たちを、「正式な要員でない」からと切り捨てて
その人が病気になっても国からは何の保障もなかったと
いうことにも愕然としました。
気管支の病気になった人、歯がガタガタになってしまった人
職も失い、稼ぎもままならず、治療も満足にできない。

予告でもよく流れていたグアンタナモ(キューバ)軍用基地
(この基地内に9.11テロの容疑者が収容されてるそうです)
まで行って「アルカイダが最新医療が受けられるなら・・」と
ムーア監督が詰め寄るシーン。実は上で書いた9・11の
ボランティアによって体を壊した人たちを連れて行ってたんです。
当然ながら返答はありませんでしたが。

注目すべきはその後でした。キューバは医療機器も高度なものを
そろえており、発展途上国に医師や医療機器も提供しているのだそうで
何も知らなかったので目からウロコ。
チェ・ゲバラの娘さんがお医者さんになっているのも
びっくりでしたが、そういえばゲバラは医者だったんだよな・・

興味ある方は、こんなページもあったのでどうぞ ☆こちら☆

キューバでは6円で売られている吸入器がアメリカでは12000円!
ボランティアの三人の功労者たちはキューバの病院で手あついケアを
受け帰国したわけですが、まだまだ泣き寝入ってつらい思いを
している人がいるのかと思うとたまらないですね・・・

エンドロールで「医療保険目当てでカナダ人と結婚したい人は・・」で、
出会いサイトのURLが出てたのは面白かったです。


この記事は書いて本人満足という感じなので・・
コメントはもし気が向いたらでいいですよm(__)m



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2 コメント

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本人満足(笑) (たまやん)
2007-09-13 22:57:08
こういう、メッセージがたくさん詰まった映画を、
自分なりに咀嚼して、こうやって文章にできると、
「理解したー!」って、いい気分になりますよね。

何事も行ってみなければ分からないもんだなと思います。
アメリカ批判で行くかと思ったら、こうなって欲しいという
思いが込められたアメリカへの愛情を感じましたねえ。
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ほんとに自己満足です(笑) (のら)
2007-09-14 00:09:24
もう読んでいただいたらそれで結構!って
感じなので・・コメントも入れづらいかなと思いまして。長文読んでもらってありがとうございます~。

来週からは伏見ミリオン座でかなり上映回数
少なくなるんで行ってきました。

今回は監督の静かな怒りを感じて・・・
私は今までの作品より好きだったかもです。
おっしゃるとおり最後は、愛する祖国へのエールを
感じました。引用された言葉を発したのが
フランス人っていうのも「なるほどなぁ」という
気がしましたね。
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