ところで、甘川文化村ってご存知ですか?韓国語では「カムチョンムナマウル」と言われています。
つい数年前まででも、空き家の多い、どことなく錆付いたイメージの村であったのですが、ここ数年で観光客が急増した地域なのです。
過疎化のすすんだ地域が、たくさんの人が往来する、住民とのふれあいや笑顔が待っている村に変わっていったのです。
私も実は1年ほど前に仕事で行ったきりで、今回はじっくりと写真を撮ってきました。
では、その魅力に迫ります。
韓国では5月のお休みが2日あり、こどもの日とお釈迦様の誕生日なるもので今年は土日と合わせると4連休になりました。
実は釜山も最近晴れ渡る日が少なくて、なかなかいい写真が撮れなかったのですが、この日は雲ひとつない天気でとってもさわやかなまさに行楽日和でした。
この日最寄の駅の土城(トソン)駅に着いたのは午後1時を回っていました。
1-1, または2番のマウル(村)バスに乗り、12個目のバス停「カムジョンチョードンハッキョ(甘井初等学校)下車
土城駅6番出口をでると交差点になっているのですが右に曲がるとマウルバスという小型バスのバス停があります。
これに乗って15分ほどで甘川文化村に到着します。
この日は天気のよかったこともあって、まるでお祭りでもあるかのようにたくさんのカメラを手にした観光客が訪れていました。
後ろのガラス張りの建物が観光案内所。日本語のできる解説士さんがいらっしゃいました。
甘井(カムジョン)小学校の向かい側にある甘川文化村の入り口には以前はなかったのですが、観光案内所ができていました。
ここでは村の地図が有料で売られているのですが、これを買うといろいろなポイントが道に迷わずわかることはもちろん、ポイントポイントで絵葉書などの記念品がもらえるのです。え、何で有料なのって思う方もいると思うのですが、地域住民が自立していくためのカンパと思ってくださいね。
それでは出発です。
まず迎えてくれるのは人間の顔をした鳥。何気なく一般住宅の屋根の上に並んでいるのですが、すこーしばかり不思議な光景。。
かわいい鳥のイメージが、う~ん芸術ですから解釈はご自由にですね。
甘川文化村でよく見かけられる矢印ですが、きれいな魚の模様をしていたり、全体で大きな魚になっていたり、たくさんの方がここで記念写真を撮られています。
右側の甘川博物館もみどころのひとつです。今ではすっかり見られなくなった、朝鮮戦争直後の貧しい避難民生活をしていたころの様子や当時の生活用品、昔のお札、歴史が簡単に紹介されています。
この入り口近くにはアートショップや写真ギャラリー、闇の家、記念の絵葉書がもらえるハヌルマルという展望台があり、見逃せないスポットが集中しています。
ハヌルマルからの村の様子。山の等高線に沿って丸く円を描くように家が並んでいますのがわかりますか?
そこからはそれぞれの時間に合わせて大きく村を一周するコースと、30分ぐらいで入り口に戻ってくるコースがありますが、地図と見ながらポイントを決めていかれることをお勧めします。
何しろここは「迷路」ですから(笑)。
私の今回絶対に行こうと決めていたのは「星の王子様」。前回行ったときはそこまで行けなかったのです。
携帯電話につけるストラップ。かわいくて衝動買いしてしまった。5,000ウォン。
甘川韓紙マウル工房の韓国語だけど公式ブログです。すっごくかわいいですよ~
http://blog.naver.com/sahahahaha?Redirect=Log&logNo=220760234476&from=section
狭い路地にはあまり入らずに大回りにコースをたどっていくと、途中途中にシアッホットクのお店や、カフェ、韓紙工芸のお店などきれいなお店がたくさん並んでいました。
そして、ありました!実は20人くらい行列ができていたのですが、並ぶのは時間がもったいなかったので、右側からいないときを狙ってとってきました。この方が素敵なのになあ。。
メルヘンチックな壁の絵のすぐ右側にはハヌルマルの建物が見えます。屋上にたくさん人が立っているのが見えますね。
ここはこの王子様と並んで写真を撮りたいのかものすごい人気なんです。
私たちは通りを再び進み大きくカーブする折り返し地点を無視し、太極道の本部の建物があるほうへと降りてきました。
気づくと考えてきたコースとはぜんぜん違うのですが、普段はいけないコースを体験しました。
結構大きな建物。これがこの村のもとになった太極道の本部
実はこの地域、朝鮮戦争直後、全国に散らばっていった太極道の信徒さんたちが集団移住してきた地域なんだそうです。
当時釜山は一気に人口が膨れ上がったせいで平地には住むところがなく、山の斜面の上へ上へと家が建てられて行きました。
この太極道の信徒さんたちは長屋のような家を斜面に階段のように建てて行き、しかも後ろの家が前の家で視界が隠れることがないように建てられていて、相互に配慮し合った様子が伺われ、現在はその家がコンクリートの家に変わっています。
しかしながら、時代と共に信徒さんたちも少なくなり、しかも地域住民も高齢化が進んで、空き家が目立ってきました。
地域行政も「美路迷路プロジェクト」などをもって、地域芸術家の作品を展示するなど少しずつ村に人が訪れることを目指して都市再生に努めてきました。
こうした努力が実ってか、村にはたくさんの国内観光客が訪れるようになり、村は活気を増してきたそうです。
甘川村の公式ホームページはこちらです。韓国語ですが。。
http://cafe.naver.com/gamcheon2/
日本語の地図です。現地で2,000ウォンで販売してます。
11/2~4まで釜山に旅行に行きますが、
甘川文化村 まで土城駅まで歩いたら
かなりの距離があり、地下鉄チャガルチ駅からもバスに乗るぐらいの距離で歩いたら
1時間はかかるでしょうか。