MON CAHIER CAPRICIEUX

お絵描き大好きminacoのらくがき帳。
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’08年福岡日記#3~「エリザベート」編

2008-09-14 21:01:22 | その他レビュー
すみません。長いです。笑


【あらすじ】
 
  十九世紀、公爵家令嬢エリザベートはその美しさゆえ、黄泉の帝王ト
  ートに魅入られてしまう。一度はその命を奪いかけたトートだが、「
  生きたお前に愛されたい!」と、黄泉の国から彼女を還してやる。し
  かし運命の歯車は回り、エリザベートはオーストリア・ハプスブルク
  皇帝フランツ・ヨーゼフの后となる。恋に苦しむトート、彼に惹かれ
  ながらも拒み続けるエリザベート。二人は終わらない「愛と死の輪舞
  」を踊っていた・・。

(ミヒャエル・クンツェ原作/小池修一郎 著
               「エリザベート 愛と死の輪舞」より。)




今回も観る前から小説と過去の公演のCDで予習!
上記の原作小説は宝塚の舞台の脚本ができた後に書いたものらしく、
舞台とほぼ同じですし読みやすいのでオススメです。
歌詞がそのまま文章となっていたりしますw


皇后暗殺者ルキーニへの尋問から始まります。
ルキーニ役は高嶋政宏さん。"お兄さん"ですねw
ほぼ出ずっぱりの役で歌もたくさんあるのに全ての公演を一人で・・
スゴイ。しかもこれを何年もやってらっしゃるんですね。
歌もお上手でした。

これはみんな死んでしまった後の、死の世界での尋問です。
ハプスブルクの落日を見つめていた人物たちが総出演。
物語は、ルキーニが裁判官に"皇后と死の皇帝との愛"を信じさせるために
死者たちに皇后暗殺までを演じさせる形で始まります。


歌が一区切りしてトート(死)の登場。
ゴンドラに乗ってふわりふわりとやってきます。
武田真治さん(以降敬称略)は評判良いし、ビジュアルがとても
カッコイイのですが、次の日に祐様を観ると、やっぱりオーラが凄かった><

そして棺の中からエリザベート(観劇したのは2日とも涼風真世さんでした)
登場。舞台上で着替えて、少女時代のエリザベート(シシィ)に変身です。
シシィは美しく、とってもおてんばな少女。
自由奔放に生きるパパに憧れています。
「パパみたいに」という歌で、そ、側転!!
Σ涼風さんが・・・・っっ
ちょっと笑いそうになっちゃいました。
なんて見事な側転。

それから娘ヘレネ(シシィの姉)が皇帝とお見合いすると喜んでいる
お母さん、他。
シシィの母親はルドヴィカ。
皇帝フランツの母親はゾフィーで、ルドヴィカの姉。
いとこ同士の結婚ですな。
賑やかくしている間に、おてんばシシィは木から落ちて死の淵を彷徨います。

というか、ここですでに死んでいます。
黄泉の国へ行ってトートにキスされると完全に死者となるんですね。
黒天使(舞台ではトートダンサー(TD)という呼び名が。w)が
連れて来たエリザベートを一目見てトートは恋に落ちてしまいます。
ここでトートが歌う「愛のテーマ~愛と死の輪舞」が、
武田真治のは可愛かった!もう"死の皇帝"ではなく、普通の恋する青年でした。
歌自体も長調ぽくて可愛らしい要素があるのですが、
祐様の愛と死の輪舞は、皇帝らしかったです。
どちらのトートも魅力的ですねv

♪お前の命奪う代わりに 生きたお前に愛されたいんだ♪
と、死のくちづけをせずエリザベートを元の世界にかえします。


そして運命のお見合い。
ヘレネはゾフィーに「変なドレス」と言われてしまいますが、ほんとに変w
さてここでヘレネを選ぶはずが、皇帝フランツは活発でのびのびとした美しい
シシィを選んでしまいます。(ヘレネも可愛いんですよv)
♪計画通りうまく運ぶわけがない♪ 

陰で見ていたトートは怒りに燃えます。
フランツとエリザベートの結婚式でも、エリザベートを口説きます、怯えさせます。

この結婚式のシーン。好きです。
婚礼のドレス姿で苦悩するエリザベート、幸せなワルツから死のワルツへの移り変わり。
カッコイイ!
終わらないで!ああ、この世界にいつまでも浸っていたい!!笑
ただ、エリザベートのウエディングドレスの袖の色が謎。


晴れて皇后陛下となったエリザベートは、窮屈な宮廷のしきたりにウンザリします。
ゾフィーはエリザベートを快く思っていないので意地悪だし、
夫のフランツはエリザベートを愛してはいるが、母親の言いなり。
馬の稽古もさせてもらえない・・
ここでエリザベートが一人で歌う「私だけに」でなんとも勇ましい真世さん。
♪私が命委ねるそれは 私だけに 私に♪
私に~~ の "に~~♪" が男らしい!!力強い。
最近CDを聴くとこの歌でも泣きそうになります。


その後娘が生まれますがゾフィーに奪われてしまいます。
自分の子供は自分で育てたいと懇願するも、
フランツは「母上の方が慣れているから大丈夫」と制す。(マザコン皇帝)
エリザベートはフランツをも敵呼ばわり。


舞台はウィーンのカフェへ。
反オーストリア派のハンガリー人が、オーストリア人に混じって
こっそりと集まっています。
ここでの「退屈しのぎ」という歌はCDを聞いていたときから好きでした。
トートもカフェの客を装って登場します。祐様はそのままでしたが、
武田真治は髪を一つに縛り、赤い衣装を着ていました。スタイリッシュw


大事なシーンの一つ。
フランツ ♪エリザベート開けてくれ 君が恋しい♪
エリザベートはフランツの呼びかけに耳を傾けながらも、部屋の中で
何か書きものをしています。
このフランツの呼びかけの歌が、切なくて好きですね。
やっぱり終わってCD聴いてからなんですが。
♪扉を開けてくれ 心優しいエリザベート♪ を、歌いたい。笑

しかしエリザベートは「私を失いたくなければ子供の教育を任せてほしいの!」と、
お義母様か私(エリザベート)かを選んで下さいと最後通告をフランツに渡します。
さきほどまで一生懸命書いていたのはコレです。
強いですね。素敵。
打ちのめされるフランツ。
彼が去る足音を聞きながら泣き崩れるエリザベート・・

そこにトート閣下が、エリザベートが座っていたデスクに現れます。
♪エリザベート泣かないで おやすみ私の腕の中で♪
一瞬トートを受け入れそうになったエリザベートですが、
♪嫌よ逃げないわ! あきらめるには早い♪と振り切ります。
フラれた祐様トートが最後に投げる羽根ペンがキレイに床に突き刺さって
素晴らしかった。。
武田真治のときはどうだったのかな。見てなかったわ。

その後貧民の「ミルク」という歌から、
宮廷の召使い達の「皇后の務め(エステ)」へ。
皇后陛下はミルク風呂に入ってその美貌を保っているのですが、
そのため国ではミルク不足。
それを嘆く歌のあとに、♪皇后の務めは美貌に磨きかけ国の威信を示す♪
と皇后の美貌への気遣いっぷりを歌う曲が来ます。
皮肉ですね~  いい順番です♪ww

そこへ突然、皇帝陛下が。
御髪を整えるエリザベートに扉の外から"エリザベートを選ぶ"ことを
告げるフランツ。
♪君を失うくらいなら 信念を破ろう♪

話を聴いていたエリザベートが扉から出て来ます。


     ネ申!


涼風さんは神ですよ~~><;o"
去年末に観た「モーツァルト!」(私はこれが初ミュージカル)で
"真世(←失礼。)は神だ!!" と私は感動しました。
衣装がキラキラしてはいるんですが、きっとそれだけじゃないですよ。
あの眩い輝き!!神々しいーーーー!!
そのときから私たちの間での涼風さんの呼び名の一つが"神"となりました。笑

白いドレスで ♪陛下とともに歩んでまいります ただ私の人生は私のもの♪
としっかりと自我をもつエリザベート。
扉の奥からはトートが見つめています。

エ ♪私が命委ねるそれは 私だけに
ト ♪愛してる
フ ♪エリザベート

こんなに愛されてみたいものです。笑
この豪華な「私だけに(三重唱)」で、一幕を閉じます。
美しい終わり方。。


30分間の休憩中はもちろん余韻に浸りまくりです。
第二幕で楽しみなシーンのことも話しつつ。
2日目の休憩時間には西通りプリンを食べました♪
なめらか美味しかったです!


二幕開幕。

ルキーニの「キッチュ」から。
音楽に合わせて客席も手拍子する、不思議な曲。笑
ルキーニは舞台から降り、一番前の席のお客さんたちにグラスやお皿を
売りつける仕草をします。手を伸ばすと引っ込められるんだけどねww

ハンガリーの国王にも就任した皇帝フランツと馬車に乗り
群衆の声援に応えるエリザベートの前に御者に扮するトートが現れます。
「私が踊るとき」
この歌は、私は歌いだしが一番好きです^^*
あと、このときのエリザベートのドレスが白と紺でデザインが綺麗です。


子ルドルフの登場。「ママ、何処なの?」
♪ママ、何処なの? 聞こえてるの? 寒いんだ 抱きしめて♪
ルドルフはいつも母の愛に飢えています。
寂しがるルドルフをトートが、呼べばいつでも来てやる、と慰めます。
ルドルフの歌の ♪昨日も猫を殺した~♪ が妙にオモシロイです。


その後、精神病院を訪問する皇后や、ゾフィーと家臣たちの話し合いの歌やら
があり、そして楽しみにしていた「マダム・ヴォルフのコレクション」!!
簡単に言うと娼婦の歌なんですが・・
網タイツで鞭を持って歌うマダム・ヴォルフは伊東弘美さん。
「レベッカ」のマキシムの姉(ビー)役からは想像できないっっ
素敵すぎる~~っっ  最高です、ビー。

フランツはゾフィーと家臣の企みのままに娼婦の誘惑に負けてしまいます。
(好き放題のエリザベートに負けない美女を探して皇后を代えようという魂胆。)


さあ、これまたものすっげー楽しみにしていたシーンです。
舞台は皇后陛下の体操室。
吊り輪をつかもうとしたエリザベートは倒れてしまいます。
医者に扮してやってきたのは、死の皇帝トート閣下。
最初エリザベートはトートに気づきません。
シルクハット姿の祐様に友人Nは大喜び。

ここでエリザベートは医者トートからフランツの裏切りを告げられ、
失意のどん底。
"陛下が私を裏切るなんて・・  命を絶ちます!"


"死ねば良い"


・・・・って言ってくれたら最高だったんですけどねぇ~><*
本当は "それがいい、エリザベート" でした。
CDもそうだし、あまり期待はしてませんでしたけど・・
"死ねば良い" というのは小説ver. です。
このセリフだったら、かなりヤバイよね!!と
盛り上がっていたのですが^^;
残念。
でも祐様の"それがいい、エリザベート"は重くって良かったです。
Nは祐様はもちろんのこと、身軽な武田トートならではの振り付けも
気に入った様子☆


ショックを受けた皇后は長い長い旅に出ます。
このときのフランツの「待っているよ」が、私はなんか好き。


子供ちゃんだったルドルフは青年皇太子に成長。だけど父との関係は良くない。

見せ場の一つであるトート&ルドルフの「闇が広がる(リプライズ)」。
ルドルフがトートに踊らされる踊らされる。
TDに抱き上げられる振り付けがあるのですが、N的には伊礼彼方Ver.が気に入ったらしい。

この曲の前にも何度かありましたが、トートがTDと一緒に現れるシーンでは
武田トートと祐様トートの雰囲気の違いがよくわかります。
武田さんは小柄なので、TDや皇后などを操っている感があまりないです。
前に"可愛らしい"と書きましたが、なんだか人間的。
一方祐様は、皇帝系の役には欠かせないと聞きますが、まさに皇帝。
思いっきり皆を操ってらっしゃいました。笑
背も高いし声も重厚なのでね。
祐様トートは近付き難いトート。武田トートは親しみやすい(笑)トート。
これだけ雰囲気が違うと、どちらのトートもそれぞれの魅力が大きく引き立ちます。


ルドルフは独立運動に密かに参加していたことが父にばれ、窮地に陥る。
独立運動に燃えるメンバーが歌う ♪エーヤン ルドルフ♪ のルドルフが、
希望に満ち満ちていて爽やかです!
エーヤンというのはハンガリー語で"万歳"という意味だったと思います。


絶望するルドルフの前に、久しぶりに帰って来た母エリザベートが現れます。
「僕はママの鏡だから」で "ママと僕は似ている ママだけが頼り"
と、皇帝陛下を説得してほしいと切々と願うルドルフ。
しかしエリザベートは "私にはあなたの心はわからない 皇帝の説得も無理よ"
と突き放してしまう。

もう終わりだ。
すかさずトートが現れ、死の接吻を与える・・
ルドルフ、銃で自殺。


ルドルフの葬儀。
エリザベートは歩くのもやっと。
息子の棺にすがりつき泣きながら歌う曲は「死の嘆き」。
これは子ルドの「ママ、何処なの?」と同じメロディーです。
♪ルドルフ、何処なの? 聞こえてるの? 寒くないの? 震えてるの?・・♪

ああ、悲しい>< 書いてて泣きそうになってしまいました。笑
小説を読んだときも、この場面で泣きました。
舞台でもやっぱり私の涙ポイントはここでしたね。
感情移入なのでしょうか?? ああっっ 悲しい!!
いなくなってから、♪私たちは鏡同士♪と気づくんですよ・・


そしてこれも切ない「夜のボート」。
ルドルフの死から常に喪服のエリザベートと、老いて杖をつくようになったフランツとの夫婦デュエットです。
♪二隻のボートのような私たち 近づくけれどもすれ違うだけで
                  それぞれのゴール目指す♪

一幕の婚約の時の歌のメロディーです。
♪一度私の目で見てくれたなら♪ 
という歌詞はそのときの歌とも共通しています。
でも一幕ではシシィが"二人を妨げるものはない"と歌っていますが
この「夜のボート」では"人生のゴールは寄り添いたい 愛している"という
フランツから "わかって 無理よ私には" と距離を置いてしまいます。 


「悪夢」ではあらゆる人物の死が描かれます。
マエストロはトート閣下!
武田トートは指揮棒を持って、祐様トートは指揮棒無しで、
人々の運命を操ります。
ここで夜のボートからそのままフランツが出演。
振り回されて舞台の前の方に倒れ込むところがあるのですが、
一日目は2列目でしたので、かなり禅さんが近い!!
Nは禅さんも大好きです。
私はよく見なかったのですが、Nによるとフランツの目に涙が光っていたそうです。
振り乱されるフランツ、カッコイイ・・・・byN。

この歌は行く前に聞いてたときは好きでもなんでもなくて流していたのですが
観たあと聞いていると、なんだかこの壮大さが心地よくてお気に入り・・w
♪全ての不幸がここに始まった ハプスブルクの栄光と終焉♪
なんかもう、ぶわぁっと気持ちが盛り上がってしまいます。

ト   ♪エリザベートは私のもの 彼女は私を 愛している♪
フ ♪皇后の姿がない   我が妻だ  恥を知れ  何をたわけた♪
↑このやりとりもイイね。
 
ここには皇后の姿はありません。
これから今まで語り役だったルキーニ自ら皇后暗殺の場面を演じるからです。
マエストロから刃物を投げ渡されるルキーニ。
ト ♪ルキーニ早く取りに来い♪ フ "やめろ!! 何をする気だぁ!!"
なぜか、この部分が最近かなり頭を流れます。。

こうして、最後の"誰も知らない真実"が語られます。


お付きの者と遊覧船に乗ろうとするエリザベート。
そこへ、暗殺者ルキーニがやってきて・・

ぐさ。

ぅわ、早い。
ちょ~っとあっけないですね。というか意味・・不明・・。
小説では一度身をかわし、トートの呼ぶ声を聞いて、やっと死の愛を受け入れるのです。
そのまま殺されちゃったら愛もなにもないですよ~~;
宝塚版では、ちゃんと一度かわすそうです。
あと20秒付け足してくだされば良かったのにっ^^;


こうして最初に木から落ちて以来再び死の世界を訪れたエリザベート。
トートとエリザベートとのデュエットで「愛のテーマ」。
エ ♪連れて行って 闇の彼方遠く♪ は美しいですね。
真世さんが舞台前方に出て来て歌ってくれます!
2列目からはバッチリ表情が見えました><*

このときのエリザベートの装いはいたってシンプル。
長い髪も下ろされています。
トートの愛を受け入れたものの、曲の最後で
♪私は命委ねるそれは 私だけに♪ と歌うエリザベートはやっぱり
強く、自我に目覚めたままの女性ですね。

重ねてトートが ♪お前は命委ねる 俺だけに♪ と歌います。


トートからのキスを受け、エリザベートは息絶えます。
エリザベートが棺に入り、幕は下ります。




お付き合いくださりありがとうございました。(汗
雅な"和"も好きだけど、私はこういう世界が大好きだなあと改めて思いました。
自由を求め苦悩するも気は強い美貌の皇后、ドレス、窮屈なしきたり、
荘厳な儀式、きらびやかな装飾、拒まれ続ける激しい愛 ・・・・・

そして
フランツは優しくていい人ですが、トートは強引でカッコイイなあ☆笑

いや、ミュージカルは一度きりの観劇で済ますのは無理ですね。。
何度でも観たいというファンの方の気持ち、わかります。
キャストの違いや、観る度に演出やセリフが少し変わっていることなども
その理由ですが、
あの空間に入り込んでいる数時間の幸福感はやみつきになります。笑

でも安くないんですよねぇ。笑

家に帰って来てから、CD聴きっぱなし。(涼風さんの歌ではないのですが・・)
原作も読み返したい。
朝海ひかるさんのエリザベートも観たくなってきました^^*




>画像  皇后エリザベート
     ’08年9月12日、14日
     水彩色鉛筆、マニキュア(でもキラキラがわかりませんね><)


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