安彦良和が原作・脚本・監督を務めたSFアニメ映画。金星のバイク乗りが戦争に巻き込まれていく話。
絵はよかった。特にメカと色彩が。メカは個性的で面白いし、丸みがあってどことなく親しみやすさも感じる。未来設定なのに小物がいちいちレトロなのはご愛敬。電話とかレコーダーとか80年代だなぁという感じ。塗りはアナログならではのこってり感で、鮮やかな色がセンスよく使われているのがよかった。キャラデザもけっこう好き。ただ背景が一部実写になったのは解せない。なにあれ。手描き部分が明らかに浮いてて何じゃこらと思った。
ストーリーは微妙。主人公サイドがあまりにもバカというか…考えなしにほとんどノリで軍に戦いをふっかけて、戦争の意味すらわかってなくて、ゲームか何かと勘違いしてるような雰囲気で、仲間が死んでようやくすこし理解したみたいな。ずっとモヤモヤした気持ちで見てました。年齢おいくつくらいなんでしょうね。ローティーンならまだ仕方ないかなと思うけど、さすがにローティーンには見えない。
記者の女性は働いてるんだから二十代かな。記者なのに戦争の重みを感じている様子もなく、戦場で能天気にはしゃいでたのが違和感。好きなひとが死んで、ようやく殺し合いをしていたことに気付いたんですかね。暗殺未遂したのにあっさり解放されてたのはどういうことなんだろう…。
主人公の声が下手すぎて誰だろうとずっと気になってたけど、少年隊の植草克秀さんでした…昔からこういう客寄せ的な芸能人起用があったんだな。