小さな演奏会

友人が明日暇?と聞いたので

「お誘い」だなと思い。

「ひま」と答えた。

実際はぎりぎり間に合わせたのだけど

珍しく「誘い」に乗ってみたいと思ったのだ。

 

「あまりに心がどんよりとしてね。

 チェロでも聞かない?」

と彼女が言った。

 

地元の友人のチェリストを家に呼ぶという。

彼も暇みたいだから・・・。

 

その昔、彼のコンサートにも

何度か行ったことがあるし

セラヴィでも演奏をしてもらったこともあった。

そういえばサイン入りCDも持っていた。

 

久々に会った彼に

「全く変わっていないね。」というと

彼は

「太ったけど、声はすごく若いよ。」

と管理人を見ていつもように笑った。

褒められた気が全くしなかったけど

良いほうを耳に入れた。

 

友人宅の居間で

観客はたった3人

チェロの音色が床を伝い

体に振動する感じがたまらなかった。

 

チェロで奏でた

G線上のアリアに涙が出そうになった。

発起人のリクエストだった。

彼女はこの曲が聴きたかったのだ。

 

最後に管理人も

カザルスの鳥の歌をリクエストした。

久々に聴く彼のこの曲はとても良かった。

魂に響いた。

 

ノンアルコールワインで

乾杯をして

テーブルの並ぶお料理をごちそうになった。

あっという間の楽しい時間を共有した。

 

非日常だった。

 

みんな飢えてる。

こんな刺激に。

感動に。

 

与えられて

気づいた。

管理人も飢えていたということを。

 

 

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