ソーシャルキャピタル(社会関係資本)という言葉を日本で耳にするようになった頃、様々な資料を読み漁る中で、この本に出会って「今の日本に必要なのはこれだ」と痛く感心したことを思い出します。自分が読んだのは2005年くらいでした。▼ウェイン・ベーカー著『ソーシャルキャピタル』https://amzn.to/3HobVDZ
一億総活躍社会とか、一人何役とか、これまでだって相当頑張ってきたつもりなのに、まだ . . . 本文を読む
【共助】という言葉をご存知でしょうか?
阪神大震災の後に浸透したキーワードなので、防災関係の人は詳しいと思いますが、そうでない人も多いと思います。
自力で己を助けるのが「自助」、行政機関が助けるのが「公助」で、その中間でお互いに助け合うのが「共助」です。考え方としては昔からあるので、今さらどうした感もあるのですが、地域のコミュニティ機能が衰退する中、益々重要な事柄として国(内閣府)も力を入れている . . . 本文を読む
若い人から年配まで、じわじわと人気が出始めた野外スポーツ【ロゲイニング】。
地図とコンパスを持って歩き回る点で、オリエンテーリングにも似ていますが、やり方次第では、地元の地域資源の掘り起こしに繋がる大きなポテンシャルを持っています。
そのロゲイニングの魅力とは?そしてこれをまちづくりに活かすには、どのような工夫が必要なのか、そのポイントについて触れたいと思います。 . . . 本文を読む
▲図は@IT情報マネジメント用語辞典より
まちづくりの実践者にとって、「イベントの参加者が集まらない」「ボランティアが集まらない」「プロモーションが次につながらない」など、市民参加に関する悩みは尽きません。
これと同じことは、ビジネスの世界でもあるわけで、そこでどんなアプローチを行っているかというのが参考になりそうです。
マネジメントの要となる2つの要素は「マーケティング」と「イノベーション . . . 本文を読む
全国で2番目に多い姓字「鈴木」さん。
去る23日、右も左も「鈴木さん」だらけの親睦会が、全国で最も「鈴木さん」が多い地域とされる静岡県浜松市で発足した、という報道を目にしました。
その名も「浜松鈴木さん楽会」。
この浜松市、人口の約7%、実に56,000人が「鈴木さん」だというじゃないですか。
市長も「鈴木さん」なら、「鈴木さん」を姓に持つ社長も数多い。もちろん、この会の事務局代表で本プロジェクト . . . 本文を読む
6月12日、埼玉地域ファンド研究会における家守公室代表/小松俊昭さんのお話の続きです。当日のレポートは、長岡素彦さんによるインターネット新聞JANJANの記事に詳しく報告されていますので、ここでは小松さんのお話に登場し、氷見市の地域ブランドとして注目を集める「氷見はとむぎ茶」を取り上げたいと思います。
国内のハトムギの生産は、現在自給率10%程度、そのうち氷見市産は11%を占めます。JA氷見市な . . . 本文を読む
文献ではあまり見かけませんが、米国ミシガン湖の東に位置する人口約40,000人の街Muskegon市(ミシガン州)のコミュニティ活動は活発なようです。動画投稿サイトのYoutubeでは、Muskegonのコミュニティ活動が多数投稿されており、とても勉強になります。
Muskegonで活動するNPO/Sacred Sudsが作成した、コミュニティ活動関係者向けの教育ビデオから、「参加を促す効果的な5 . . . 本文を読む
宮本常一のDVDを見ていて意外に思ったことが一つだけありました。
宮本氏の顔写真は笑顔で写っているものが多く、その柔和な表情が印象的だったのですが、DVDで登場した小木の民俗博物館関係者が宮本の人柄について、「短気だった」と語っていたのです。類まれな傾聴力と偉大な業績から、宮本を聖人化する評も多いことから、私もびっくりしたのですが、コメントの続きを聞いて合点がいきました。「講演で聞く態度が悪い人が . . . 本文を読む
去る6月6日(金)、鈴木輝隆江戸川大学教授が代表を務めるローカルデザイン(LD)研究会で、住民流福祉総合研究所所長の木原孝久さんのお話を聞きました。場所は秋葉原駅の近くの貸し会議室。秋葉原のあの酷い事件が起こる2日前のことです。
案内通知が間際になってしまったことと、日程調整がうまくいかず、2週連続のLD研究会となってしまったために、果たして人が集まるか非常に不安でした。にもかかわらず、当日 . . . 本文を読む
いまここに5人の子どもがいる。皆おなかを空かせている。5人の前にはりんごがある。けれど、りんごは3つしかない。
このような状況に置かれた時、あなたならどうするか?
切って分け、均等割りできない分は多く食べたい人が食べるというのが普通だろう。
でも、もっと美味しく食べる方法がある。
ある子が言う。
「そうだ!アップルパイにしようよ。」
果実をそのまま消費するのではなく、皆が手間を加える(汗を . . . 本文を読む
前回に引き続き今回も、コミュニティ・エンパワメントです。今回は「コミュニティ・オブ・プラクティス―ナレッジ社会の新たな知識形態の実践」に掲載された『実践コミュニティ育成の7原則』を書き留めておきます。
1)進化を前提とした設計を行う
2)内部と外部それぞれの視点を取り入れる
3)さまざまなレベルの参加を奨励する
4)公と私それぞれのコミュニティ空間を作る
5)価値に焦点を当てる
6)親近感と刺 . . . 本文を読む
まちづくりの本は数あれど、コミュニティが本来持っている潜在能力を引き出し、増幅させることによってコミュニティの発展を目指す「コミュニティ・エンパワメント」に焦点を絞った本を探すのは、実は意外と大変です。
そんな中で非常にコンパクトに理論と実践をまとめたのが、ここで紹介する安梅勅江さんが編纂された『コミュニティ・エンパワメントの技法―当事者主体の新しいシステムづくり』です。
ここで、コミュ . . . 本文を読む
(出所:地球市民フェスタおかやまin2003)
昨年知った言葉にすごく気に入っているものがあります。Robert D. Putnam氏の著書のタイトルにもなった『Better Together』です。
同氏は地域社会における「Social Capital(社会関係資本)」の重要性を唱え、国際開発協力分野で広まり、その後日本の地域再生分野で大変な話題となりました。
2000年に書籍化された . . . 本文を読む
先月、雑誌「現代農業」の執筆者常連でもある民俗研究家/結城登美雄さん(宮本常一さんのお弟子)のお話を聞く機会がありました。会場には、生活改善グループの女性を中心とした100名ほどが集まって、結城さんの話に熱心に耳を傾けていらっしゃいました。結城さんのお話は、大変感動的かつ示唆に富む内容でした。インターネットで類似する講演資料を見つけたので、掲載しておきます。
(出所:自由の森大学HPより、結城登 . . . 本文を読む
まちづくりに関心のある方なら、『地元学』をご存知の方も多いでしょう。
これに近いもので北米に”Social assets”や”Community assets”(地域における資産、もっと平易な意味で「役に立つモノやコト」)を発掘するフィールドワークが普及しています。『地元学』との共通点は、ともに減点法(地域に足りないモノに焦点をあてる手法)ではなく、加点法(既存の地域財に焦点をあてる手法)を . . . 本文を読む