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ヴィヨンの妻

2009年11月07日 | 新福島店
おゆみです!!

おすぎほどでは到底ないのですが、映画鑑賞が趣味のチャンユミ。

先日レディースデイに見てきました、『ヴィヨンの妻 ~桜桃とタンポポ~』。









太宰治原作の「ヴィヨンの妻」をベースに、いくつかの太宰作品の要素を取り入れた作品です。
主人公は小説家の妻、佐知。そして、この小説家というのが、愛人は作る、借金は作る、おまけに常に死を考えているどうしようもないダメ男の大谷。
この二人を通して、男と女の本質の違い、他人にはわからない夫婦の絆について描いています。

正直なことを言ってしまえば、この妻の気持ちは、女性の私にも理解し難いことだらけ。
太宰自身をモデルにしている放蕩夫は、ほかの女性との心中を繰り返し、問題を起こすたびに自分勝手な理論を展開し、悪びれもしない。
浮気なら許せる人でも、愛人と心中までされたのではあまりにやるせないのではないのでしょうか。
唯一理解できたのは、夫婦(=男女の関係)なんて、他人にはわからないものなのだということ。
悪い男とつきあっているとか、不倫をしている友達を説き伏せようとしても、無駄だったという経験、かなり多くの女性が持ち合わせているのではないでしょうか。

結局は、自分が納得しなければ男と女は別れないし、他人が理解できようと出来まいと、自分がその関係に納得している以上、男女は別れたりしないもの。
部外者はただその関係を見守るしかなかったり。
いつの世にもダメ男は棲息し、そんな男の魔力から逃れられないダメンズウォーカーも多いということでしょうか。 。


 「愛など信じたらすべてが消えてしまうと男は恐れている」
  「すべてを失った後に残るのが愛だと女は知っている」


佐知役の松たか子が、本当に健気でかわいくて滑稽で。

あんなにしっとりはんなり、なれるものならなってみたい!

原作も短編なので、あわせて読むと面白さ5割増しです。



 

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