
500ページ越えの大作。
さすがに1日で読む、なんてことは不可能だったけど、6日で読了。
登場人物が多いので、「これって誰だっけ?」とならないか、それが不安だったのだが、すぐに払拭された。
場面ごとに視点となる人物が変わっていくのも面白かった。
ピアノのコンクールなんて、全く無縁の世界で生きていたから、登場人物たちのワクワク感などを想像し、こちらも彼らに感情移入出来た。
もし、コンクール出場経験などがあったら、ここまで感情移入出来たかどうか…。
20歳の女性を「少女」と表現しているのには違和感があったのだが、考えてみれば男性でいう「青年」に相当する単語がないよな~。
読み進めていくうちに、「少女」という言葉がピッタリの女性であることに、異はなくなっていった。
コンクールの最終結果が全く描かれない、という結末にはなんだか消化不良のような印象を受けた。
審査員たちの会話から、想像するしかないのか、と思いながら最終ページを読んでいると…。
あれ?このページの裏に透けて見える文字は何だろう?と不思議に思いつつページをめくった。
あらま、書いてあったよ、最終結果。
一覧表になっているだけだったが、審査員の会話から推測していた順位と同じだった。
あの会話でこの順位が導き出せないのも問題だとは思うが、とりあえず一致していてほっとした。
本を読む時間が、若い頃と比べて激減している、なかなか時間を作れない、等あって6日掛かったが、
時間が空いてもすぐに物語の中に入って行けたのは良かったと思う。
次はどんな本を読んでみようかな。