我が家でもあと何年かしたら、まさにこのタイトルの状況になるかもしれない。
リミットを何歳にするか…。悩ましい。
この作品の主人公は、50代の夫。同年代の妻と私立高校に通う息子がいる。
東京暮らし。
妻の両親は東京都内、それも交通の便が至極良いところに住んでいる。
夫の両親は具体的な地名は出ていないが、山陰地方の過疎化が進んでいるところに住んでいる。
バスが2~3時間に一本、そのバスも次の年度には廃止が決まっている。
車は必須という地域。
高齢者の運転する車の事故報道が相次ぎ、自分の親の心配をする夫。
でも、まだ定年までは数年あるし、子どもも大学受験がある。
あの手この手で父親の車の運転をやめさせようと奮闘する…というストーリー。
色々なところで、車を擦っている父親を見れば、そりゃ心配になるよな~。
幸いなのは、物損事故にもならないようなことばかりなこと。
このまま運転を続ければ、いつかは人身事故を起こしかねない。
そのあたりは私も読みながらハラハラしていた。
結末としては、結果オーライなものだったけど、果たしてみんながみんな、このように上手くいくかな?
理想的な終わりだっただけに、水を差したくはないのだけど、色々と考えさせられた。
本人がどう思っているかは別として、傍から見れば誰かが「犠牲」にならなきゃいけないというのは、本当に「解決」なのか。
二度、三度と読めば見方も変わってくるかも知れないから、数ヶ月後(細かなところを忘れたあたり)に再読してみよう。
母が次に読むらしいので、母が読み終わったら我が家の「タイムリミット」も話し合ってみよう。