負けて良かった？

昨日の北朝鮮での日本代表VS北朝鮮代表戦。
結果は日本の負け、だったのだが、正直なところ「勝たなくて良かった…」と思った試合だった。
ずっと見ていたわけではないのだが、あの異様な雰囲気はテレビのこちら側からでも十分に伝わった。
ニュースで見られた、国歌斉唱時の大ブーイングもたじたじとなってしまった。
前回ワールドカップの予選の時に、北朝鮮の「サポーター」が、相手国選手が乗ったバスを取り囲み抗議した、という「事件」を思い出した。
結局、その「事件」が原因で、日本と北朝鮮との試合は第三国、無観客試合ということになったわけだけど…。
正直なところ、今回も似たようなことにならないか、と直前まで願っていた。
さすがに相手もそこまで愚かではなかったようだ。

親善試合では負けたことで課題が見えて良かったね、と思うことは何度かあった。
だが、こういった予選で課題が見えた、と言う以前に「勝たなくて良かった」と思った試合は初めてかもしれない。
もし勝っていたら、選手や渡航したサポーターは帰国できただろうか？とそちらの方を心配してしまう。

FIFAも、こういう政治的な背景があって、国交すら途絶している国同士の対戦は、あり方を考えて欲しい。
ホームアンドアウェイが原則なのは分かっている。
だから、日本のホームでも第三国でやれば、平等ではないかと思うのだが…。
そこまで行くサポーターの数は、別に国が動員しているわけでもないし、規制するのは厳しいだろうけど。

前の試合で、ウズベキスタンが北朝鮮に勝ってくれたおかげで、日本はこの予選を突破できていた、というのも大きかったと思う。
きっとウズベキスタン戦では、日本戦のような異様な雰囲気はなかったと想像している。
ウズベキスタンにとっては「普通のアウェイ」だったんじゃないかな。
今回の試合、日本代表の負けを責めるのは酷な気がする。

とにかく選手の皆さんには、無事に帰国してくれることを願うのみだ。