遺影に「1141064」30日終了、ポケベル葬
一応、私もポケベル世代になるのだろうけど、所有したことはない。
父がポケベルの会社に出向していた時期があり、その関連で父がポケベルを持っていた。
ポケベルが普通の人にも浸透するよりずっと前のことだけど。
まだ暗号めいた語呂合わせも何もなかったので、単に「電話して欲しい番号」を入力するだけだった。
何度かそれで連絡を取ったこともある。
そして、おそらく最後に利用したと思うのが、私の高校合格発表時。
まだ新聞に合格者の名簿が掲載されていた時期なので、夕刊が発行されれば父はすぐに確認できる。
だけど自分でちゃんと報告したいと思った。
会社に電話するか?となったが、生憎その時間は会議中の可能性が高いとのことだった。
仕方ないので、父がポケベルを会社に持って行って、私がそれに「暗号」を送信することにした。
不合格だったら、というのは決めていなかった。
合格のときは「555」と送るね!とだけ決めていた。
(ちなみに、「救急戦隊ゴーゴーファイブ」の放送はこれより7年後のこと)
ま、無事に「555」を送ることが出来たわけだけど。
私がメッセージを送ってくることを忘れていたらしく、父はビックリしたらしい。
まぁ、普段持たないポケベルがいきなりポケットで震えたら、そらビックリするわな。
友達も誰もポケベルを持っていなかったので、誰かにメッセージを送るということはなかった。
ポケベルが昨日まで使えていたということに驚いた。
父が出向していた会社もとっくになくなているし、周りにもポケベルなんてない。
それでも、現役で使っていたという人もいるんだろうな。
なんだか1つの時代がまた終わったという感じで、感慨深い。