お次は、アッセンブリ辺り...
・ピックアップ fat-guitarカスタムオーダーSheptone hand wirering Aged Start set
・コントロール CRL5way/CustomCTS250K×3/SWITCHCRAFTモノラルジャック
・配線 マスターボリューム/マスタートーン/ブレンダー
5wayセレクターのフロントまたリアポジションでブレンダーのポットを回すとセンター
PUが直列(シリーズ)になります。
一般的に販売されているブレンダーはセンターまたリアPUにフロントを+する直列
配線ですのでどうしてもノイズも大きくなってしまいます。
SheptoneのPUはセンターPUが逆巻き/逆磁極(RW/RP)になっていますので
フロントまたリアPUにセンターPUを+する事によりハムキャンセルによって直列の際
にローノイズかつパワフルなサウンドを得る事が出来ます。
この配線ですと直列時には通常のシングルの時よりノイズが少なくなります。
また通常のストラト配線と直列のサウンドも考慮してブレンダーのテーパーを調整する
為の抵抗も一般的に販売されている物とはグレードが上の物をオリジナルで使用して
います。
「ふむふむ...(ホントはほとんど分かってない)」
・ボリュームポット ハイパスコンデンサにSprague BumbleBeeとXicon Carbon
Composition(カーボンソリッド抵抗)を使用したスムーズテーパーボリューム。
スムーズテーパーボリュームとはシングルPUにありがちなボリュームを絞った時に
起こる音のハイ落ちを無くしつつボリュームの2~3辺りから10までのカーブが滑らか
になるように改造したポットです。 ボリュームを絞った時のハイ落ちを防ぎつつ音が
硬くなり過ぎずに滑らかなカーブでボリュームコントロールを行う事が出来ます。
「ほうほう...(モチロンほとんど分からない)」
・内部配線 フェンダー純正クロスワイヤー
長年の使用で万が一ポットが緩んでしまったといったトラブルの時でもアースが取れる
ようポット間のアースのみ単線を2本撚り合わせて強度を高めてあります。通常の
3シングルとしてだけで無く、ブレンダーを効かせた直列サウンドも考慮してパーツを
厳選しています。
「だそうです。 まっ、とりあえず弾いてみりゃいいべぇ」
この辺りになると、ギター本体や、ジャックから先をひっくるめた集合体としての”音”と
なり、一ヶ所でもデッド・ポイントがあれば、全体の足をひっぱちゃうんで、ひとつひとつ
の評価は無理ですが、fat-guitarさんが組み込んだパッケージとしての評価は、ほぼ
満点! ”ほぼ”がつくのは、直列ではブレンダーの目盛2、並列では9の音が一番
良いと思うんですが、これだと同じVol.目盛で、フロント、リアのポジション(音量小)と、
他の3つのポジション(音量大)との音量差が気になる程度あること。 (ブレンダー・
フルの目盛1、10では音量差なし。)この回路だと仕方ないのかいな?
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個別のインプレといきましょか。
まずは気になるピックアップ。
Sheptoneというメーカーは、お恥ずかしながら、今回初めて知り、使いましたが、
”とてもいいピックアップ”
ということが、エレキギター好きなら、ストラト初心者でも分かります。
クリーン時は、ハイフレットの「チリカリ」した繊細な音(リア)、鈴鳴り(フロント)から、
ローフレットの野太くエアー感溢れる音まで、アコースティックに出力し、歪ませると
本家ヴィンテージ期ストラトの「ジャリジャキ」としたエレキのオイシイところを上手く
再現しています。 そしてなにより素晴らしいのがツイード・チャンプで鳴らした時の
音の分離!! コード弾きしたとき、「これは1弦の音、これは2弦の音...これが
6弦の音」とはっきり聴こえますがな。 ハムTom Holmes載せたR9や、ES345とは、
分離のレベルが違う。 ローノイズであることの効果も大きいわ。
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次に気になるのは、ブレンダー。
目盛10方向は、原音フルレンジが生々しく出力される本来の音。
目盛1方向(ブレンド度合を調節できる優れモノ)では、なんとも強靭でしなやかな
コシと張りをもつパワフルな音に変貌。 レンジは少し中高音域に絞られますが、
とにかくパワフルなんで、低音域の喪失感はありません。 やや加工臭くさくもあり
ますが、素晴らしくSexy!!
歪ませると凶暴ですらあるんで、あの天才とあの天才の音も逝けそうです。
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MJT Guitar通じて、ヤンキー気質の良い面を体験させてもらいましたわ。
「1からギター作りは無理でも、パーツを組み込むくらいできるヤツ多いやろ」
「ギターケースいらんいうヤツも多いやろ」
「取り説なんか読むヤツどーせいねえだろ?」
「ワイルドだろぉ?」
とネットでオーダーされた良質なパーツをプチプチとダンボールに包んで発送。
で、$高くつく人件費カット、余計なもの一切付けずに、低価格設定で消費者に
アッピール。
携帯電話に代表される、アレやコレやと機種変するまで使うこともない付加機能
いっぱい付けて、過剰包装までしちゃうMade in Japanでは、こりゃ勝てまへんわ。
MJTさんは、個人工房レベルのうちは、ベトナムとかビルマ(敢えてビルマと記し
ます!)に移る必要もないやろし。
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