□本日落語一席。
◆桂阿か枝「三十石」(寄席チャンネル『上方百景』)。
神戸新開地喜楽館、令和5(2023)年6月4日(「新開地で朝の阿か枝の落語会」)。
内容の展開からいって、演者によって演出自由度の高そうに思えるネタだが、実際にはほとんど誰が演っても定型におさまる完成度の高い落語である。
阿か枝もとくにオリジナルな要素が認められるものはなかった。しいていえば、喜六が舟にあとから乗りこんでくる女との妄想語りがカットされていたことくらいか。また、その実際は老女だったという客が持ちこんだ荷物(内実は自家製おまる)を客たちにいただかせるというプロットもカットしていた。
そう考えると、東京に比して、上方は案外型に忠実に演じる落語家は多いのかもしれない。東京落語は、「時そば」にしろ「親子酒」「饅頭怖い」にしろ(他に挙げるときりがないほど)、時代につれて、微妙にディテールがマイナーチェンジしていくが、そういうことが上方落語の場合、少ないような感じがする。
◆桂阿か枝「三十石」(寄席チャンネル『上方百景』)。
神戸新開地喜楽館、令和5(2023)年6月4日(「新開地で朝の阿か枝の落語会」)。
内容の展開からいって、演者によって演出自由度の高そうに思えるネタだが、実際にはほとんど誰が演っても定型におさまる完成度の高い落語である。
阿か枝もとくにオリジナルな要素が認められるものはなかった。しいていえば、喜六が舟にあとから乗りこんでくる女との妄想語りがカットされていたことくらいか。また、その実際は老女だったという客が持ちこんだ荷物(内実は自家製おまる)を客たちにいただかせるというプロットもカットしていた。
そう考えると、東京に比して、上方は案外型に忠実に演じる落語家は多いのかもしれない。東京落語は、「時そば」にしろ「親子酒」「饅頭怖い」にしろ(他に挙げるときりがないほど)、時代につれて、微妙にディテールがマイナーチェンジしていくが、そういうことが上方落語の場合、少ないような感じがする。