□本日落語二席。
◆昔昔亭A太郎「皿屋敷」(テレ朝チャンネル『WAGEIのじかん』#23)。
東京浅草木馬亭、令和6(2024)年8月収録。
◆三遊亭遊子「だくだく」(テレ朝チャンネル『WAGEIのじかん』#24)。
東京浅草木馬亭、令和6(2024)年9月収録。
羽振りがよく見えるようにってんで、金庫からはみ出した金を1万円札で8千万円ほど描いてもらったやもめの男。金額からすると、これを現代の噺として演出しようというわけかと思ってみると、へっついを描いてくれとも言う。いったいいつの時代なんだ?という、アンバランスな違和感が拭えない。
そもそも、これを長屋に住む男の噺として演じる時点で、現代の時代背景という設定にはむりがある。ただし、これはどうやら遊子が考えたというのでなく、十代目桂文治が1万円札で8千万円をすでに演っている。だから、この型がどういう経路をたどってかわからぬが、遊子に行きついたもののようだ。
なお、柳家喜多八は百円の札束で3百万円ほど描いてくれと演っている。また、明治26年の三代目三遊亭圓遊の速記には、現金を描くという件(くだり)がない。また、上方落語「書割盗人」だと、二代目桂歌之助の平成12(2000)年ころの速記によると、札束を描くという件はあるが、その金額は語られていない。
◆昔昔亭A太郎「皿屋敷」(テレ朝チャンネル『WAGEIのじかん』#23)。
東京浅草木馬亭、令和6(2024)年8月収録。
◆三遊亭遊子「だくだく」(テレ朝チャンネル『WAGEIのじかん』#24)。
東京浅草木馬亭、令和6(2024)年9月収録。
羽振りがよく見えるようにってんで、金庫からはみ出した金を1万円札で8千万円ほど描いてもらったやもめの男。金額からすると、これを現代の噺として演出しようというわけかと思ってみると、へっついを描いてくれとも言う。いったいいつの時代なんだ?という、アンバランスな違和感が拭えない。
そもそも、これを長屋に住む男の噺として演じる時点で、現代の時代背景という設定にはむりがある。ただし、これはどうやら遊子が考えたというのでなく、十代目桂文治が1万円札で8千万円をすでに演っている。だから、この型がどういう経路をたどってかわからぬが、遊子に行きついたもののようだ。
なお、柳家喜多八は百円の札束で3百万円ほど描いてくれと演っている。また、明治26年の三代目三遊亭圓遊の速記には、現金を描くという件(くだり)がない。また、上方落語「書割盗人」だと、二代目桂歌之助の平成12(2000)年ころの速記によると、札束を描くという件はあるが、その金額は語られていない。