今日は「脳男」の舞台挨拶つきの映画に行ってきました。
心理学系のものって好きは好きなんですけど,少し物足りなかったのと,
私的にちょっと気持ち悪いシーンのありまして,
もう一度見ようって気には私はならない感じです。(汗)
このあとネタばれありで。
役者それぞれがいい味を出していたと思います。
けど,話的には少し心理学的には物足りなかったかなぁと。
連続怪奇殺人犯の子たちは,非常に不気味な感じで,私の中では,
彼女たちの関係が一番不気味だったし,
今思い出しても気持ち悪くなるくらいでした。
あと,描写としてどうして,殺人をしても平気な感覚になってしまったのか?
っていう当たりが微妙だなぁと。
舌にこだわってコレクションしているのにもかかわらず,爆弾なんだ・・・と
そこらへんもよく分からないなぁと。
私の理解力が低いだけかも知れませんが(汗)
大きなテーマとしては,人が人を裁いていいのかということだと思うのだけど,
松雪演じる医師の母親は息子が殺されたことで,うつとなってしまうんだけど,
それをどうにか改善したいという思いで,松雪自ら実験体となって,
新しい療法を試みるんですよね。
そしてその実際に殺人犯と向き合うことで,自分の心も改善しようとするんですよね。
そして,更生したと思った犯人によって,松雪は自分もそれを克服したと感じて,
その療法を病院で認めてもらおうとするんです。
そして,認めてもらったら母親にもその犯人に会わせることで,
ウツを改善しようとするんだけど・・・最終的には,その犯人は,更生して社会に
出るのだけど,同じ犯罪を繰り返していることが,脳男によって知らされるんですよね。
脳男のその犯人への殺人によって。
松雪は,脳男に,人は人を裁くべきではない,あなたは殺人マシーンではないというのだけど,
もちろん,その気持ちは脳男には伝わるのですが,でもきっと脳男はこれからも,
悪を裁いていくのだろうなぁと。
もちろん,その悪を裁いたところで,なくなった人は帰ってはこないのだけど,
でも,それによって癒される心もあるのかなぁと。
松雪の母親はあの映画の中では,それによって改善の兆しが見えてましたね。
結構,難しい問題なんですけどね・・・このへんのことは。
でも,やっぱり基本,そこらの人が人を裁くことは難しいと思います。
人は感情に流されやすい生き物だから。
感情は判断を狂わすものだと思うので。
だから,殺人を認めてしまうことは,世の中を混乱させることとなると思います。
私利私欲のために殺人をしてしまう人間もいるでしょうから。
でも,思うのですが,この再犯ということ。
結構の率で再犯は繰り返されるというのだけど,
本当の意味での更生っていうのは難しいのでしょうか・・・。
人の抱える心の闇,あるいは心の癖というのは,なかなか修正が難しいですよね。
私自身も自分の意思ではどうしようもない心の部分があります。
その要因は何かとかはっきり分かるものではないし,
だからって,その心の部分が一概に間違っているとも言い切れないとも思うし。
ただ,今の社会にそぐわないから問題に思うだけのことで。
私自身も私自身のためにも心理学を勉強したいとは思うのですが,
だからといって,人のカウンセリングなんかはできないなと思います。
私の心をかえることさえできれば可能かもですが,
今の状態だとたぶん,相手の闇に引きずり込まれてしまうと思うので。
話がそれてますが,人の心を軽くする方法。
それは知りたいと思います。
自分のためにも,そしていろんな人のためにも。
脳男にとっては,それが罪人への殺人なんでしょうね。
さて,映画を観終わった後に,舞台挨拶があったわけですが,
私の席は端っこだったんですけど,その席横の扉から,トウマと監督が現れました。
今回,誘ってくれた同僚が隣の席だったんですが,
「うわ~かっこいい!」って聞き慣れない声で叫んだのでびっくりしました。
確かにかっこいいなぁとは思ったけど,そこまでテンションがあがらなかった私です。
質問コーナーなんかもあって面白かったですよ。
監督が続編を考えてるってな話もしてました。
う~ん,でも,やっぱ私の中には気持ち悪かったって感じが強すぎて・・・。
もっと知能犯との対決だったらみたいかなぁ。
一応,あの連続殺人犯の彼女も頭がいいって設定になっていたけど,
バイクで現れたり,病院に自ら乗り込むなど,ちょっとあんまし知能犯って感じがしなかったので。
あんな感じでよく今まで証拠を見つけられなかったなぁとその方が不思議でした。(汗)
それも,殺す相手は自分を馬鹿にした人という・・・(汗)
ちょっと弱いなぁと。
それにしても江口の演じる刑事の後輩。
何度も何度も怪我して,それだけでも,結構「うけねらいか?」と思うほどだったのに,
最終的には死んでしまうんですよね・・・あそこまで,いろいろさせといて,
最後死なせてしまうなんて,なんかそれもちょっと残念でした。
本当に,公平に感情なく悪をさばける人間がいるのだとしたら・・・
脳男のように,悪を裁くことはありかもしれませんが,人間,なかなかそんな人はいませんよね。