えんじゃけん

「パフューム~ある人殺しの物語」

今日は「パフューム~ある人殺しの物語」を見てきました。

これからこの映画をみようと思っている方は、
この先ネタバレになっていますので、読まないことを
おすすめします。


これが、なかなか、サスペンスです。
かなり怖かった。
でも、後半はちょっとおギャグかも。

前半は、映像といい音楽といい、かなり刺激的です。
主人公がすごく鼻のきく人なので、
その主人公が町の中でいろいろな匂いをかいでいるのを
表現してるんだけど、グロイもの綺麗なものがランダムに
ドンドン大きく映し出されて、主人公がいいにおい、
悪臭を区別なくいろいろ嗅いでいる様子がすごく伝わってきました。
寓話的に語り手によって話は進んでいきます。
とにかく前半は映像も音楽もすごいし、あと、主人公の匂いへの
こだわりがすごく怖いです。
映画と分かっていても、思わず、「殺されるよ~~~、逃げて!」
と思ってしまいましたもん。

主人公は究極の香水を求めて人殺しを繰り返し、その殺した
女の匂いを香水へと変えていくんですけど・・・。
その殺した死体をあっちこっちに放置するんですよね。
ソファーの上だったり、門のわきだったり・・・・
それが次々映し出されていくんだけど、
「そんなとこに置いたら普通、誰かに気づかれるだろう!」
といった感じですこしおギャグに感じてしまった。

そして、主人公が死刑にされる日に、完成した香水を自分の
体につけると、周りの人たちがそれにひれ伏すんですよね。
「天子様が現れた!」
って感じに。
それまで「殺せ!」と暴言を吐いていたのにもかかわらず。
どんな匂いなんだろう・・・。
それで、ハンカチにその香水をつけて民衆の中に投げ入れると、
みんな幸せ気分になってみんな全裸になって、快楽にふけってしまうという。
大司教までも・・・。
結局、主人公は死刑にはされずに、ほかの人が濡れ衣を着せられ死刑に
されるんだけど、主人公は、パリに戻って、自分の生れ落ちた魚市場に
もどって、残りの香水を自分にすべて振り掛けるんですよね。
そうすると、その魚市場にいた人たちに襲われて・・・
姿がなくなってしまうという・・・。
これって、人々に食べられてしまったってことなんでしょうか。
快楽が極限に高まると食す行動へと人は行動するんでしょうか。
でも、たしかに噛み付くのが好きな人ってのはいるなぁ。

死刑が決まる前に、裁判のようなシーンがあって、
異端者とか教会を追放だ!!って言葉が出てきて思わず「ひばり」を
思い出しました。
「教会から追放してどうなる!」って声があったり、
「教会の力は絶対だ!」
みたいな言葉があったり・・・。
一応、この映画は18世紀が設定です。

いろいろな映画、演劇、本を読んでいると自然とつながるものって
あります。それは自分がそのような作品を選んでそうなのか、
それとも自分がどんなものを見ても同じようなものを感じてしまうのかは
分かりませんけど、・・・なんなんでしょうね。
本屋などに行っても、ずらっと並んだ本の中で目にぱっと留まるものって
ありますよね。この「パフィーム」も予告で気になった映画なんですよね。
出会いが偶然ではなく必然であれば、これらの舞台、映画、本は今の自分に
必要だからめぐり合ったものなんでしょうね。

しかし、匂いってあんなにも本当に力あるものなんだろうか。
それと不思議に思ったのは、女の人を殺してその死体からエキスを
取り出した香水なのに、女の人もメロメロになっていたんだけど、
それはどういうことなんだろう・・・。
男も女も共通して気持ちよくなる匂いってものがあるってことなのかな・・・。

人から香水をとるなんて狂気じみているけれども、
これは彼なりの罪滅ぼしだったんだろうなぁと思いました。
それにはあまりにも犠牲が多かったけど。
最初の少女を殺してしまったことはずっと後悔していたんでしょうね。
ずっと彼女の匂いを求めていたんでしょうね。

それと、パリで香水がはやったのは、パリがものすごく悪臭に満ちていた
からなんだそうです
宮廷なども例外なくだそうです。
一見優雅そうなのに、・・・・ね。
びっくりです。
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