Kent Shiraishi Photo Blog

北海道美瑛町の大自然や身近な写真を、
海外へ配信するArtistの呟き。

思い出の一枚 part 5 「青い池」で記念写真を撮る。

2014年08月29日 | 思い出の一枚
思い出の一枚 part 5 「青い池」で記念写真を撮る。
誰にでも思い出の一枚とよべる写真があるはずです。

・・・・・・・・・
一昨日から天気も回復しました。
当館には「青い池」の人気により、
今年は外国からのお客様も増えました。

特にお金持ちの多い上海からのお客様が目立ちます。

面白いのは一人っ子政策のせいなのかどうかわかりませんが?
子供は我儘で挨拶さえ出来ない様な者が結構多い事です。

昨日も母親が反対するにもかかわらず、
自分は宿から歩いて青い池まで行くと言い張った若者がいました。
僕はタクシーで行く事を勧めました。
もちろんお母様はそうしたかったようですが…。
子供は言う事をききません。
どうやら年老いた親の事など考えていないようです。

まあその気になれば往復20kmですから、
行けない事もありませんが…。

結局息子さんだけ一人で、
早朝5時に出発しました。

朝食の8時過ぎに帰って来ましたが顔色が冴えません。
尋ねると、反対方向の富良野に向かって歩いたようです。
それでも結局20km歩いたとの事。
早朝から散歩して、
ごくろうさまでした!
(#^.^#)
・・・・・・
でも本人はもちろん、
お母様も機嫌が良く無い。
当然ですね。

今当館に泊まりに来る中国人で、
「青い池」と僕の事を知らない人はいません。

しかもせっかくここまで来て晴天です。
「青い池」を見ないで帰るなら馬鹿げた話です。
この息子さんは、
駅でレンタサイクルを借りてもう一度挑戦したいと話しています。
でももちろんお母様は「ツインクルバス」かタクシーに乗って観光したい。
当然です。
それにもしかしたら、
息子はともかく、この母親にとって、
これが最初で最後の美瑛に来る旅かもしれません。

普段は美瑛駅までの送迎はスタッフにまかせています。
しかし思う事があって、
今回だけ僕が特別に「青い池」に寄って、
そのまま駅まで送ってあげました。

なぜなら息子さんが、
アップルのMacBook Proまで持参して、
僕の壁紙を見ていました。
また僕の事を中国のサイトで色々調べていたようです。

いざ車に乗せて、宿を出発すると、
いきなり彼は話し出しました。
それまで挨拶もろくに出来ず、
礼儀の知らない息子だと思っていたんですが…。

下手な日本語と英語を交えて、
色々と話しかけて来ます。
彼はオリンパスのカメラを使っているんですが、
僕にカメラの事もどんどん訊いて来ます。

世間に揉まれてないだけで、
ちゃんと付き合って話しをすれば、
頭は良さそうなので理解力はありそうです。

最初車の中で、
僕の使っているカメラがニコンかキャノンか訊いてきました。
僕は色々使っていると話して、
「君の使っているオリンパスも素晴らしいカメラだよ。」
そう言うと、
「でも中国ではニコンかキャノンが人気ある。
お金持ちの大人は皆それを買う。」
そんな事を彼は話していました。

そこで僕は車を停めて話しました。
「たしかに君の言う通りだ。世界中でそうだろう。
特に中国人はブランド大好き、高い物大好きだ!
そうだろう?」

「でもね、このカメラを見てごらん。
僕が今一番使っているカメラはSONYだ。
このカメラで太陽を撮らせれば世界一だよ!」

彼は目をまん丸くしていました。

「科学技術は日々進歩しているんだ。
昔優れていた物が、今現在も最高とは限らない。
僕は常に今最高の物を使う。
君が上海に帰ったら、
僕がそう言ったと皆に伝えなよ!」

「Kent ShiraishiはSONY、Panasonic、OLYMPUS、Fujiも使う。」
「未来のカメラはミラーレスが主流になる。必ずそうなる!」
・・・・・
僕は「青い池」で、
実際にSONYのカメラを使用して、
その特徴、そしてミラーレスの優れている点を彼に説明した。

頭の固い者には何を言っても、
「ニコンやキャノンが一番!」
そう思っているだけだ。
そんな人達には僕は何も言わない。

しかし国は違っても賢い若者は違う。
論理的に説明すれば納得する。

本来デジタルが進化すれば、
ミラーなどフィルム時代の化石にしか過ぎない。
フィルムカメラのために必要な物だ。

また太陽を撮影するなら、
光学ファインダーは使えない。
少なくともプロレベルで撮影するなら、
「液晶ファインダー」しか使えない。
この事は先日英国のカメラ雑誌にも書かれていた。

これは世界の常識になりつつある。
日本人も正しい知識を早く持つべきであると、
少なくとも僕はそう考えている。

・・・・・

さて写真をご覧下さい。



彼ら親子を青い池で撮影しました。
彼のカメラはファインダーが無いので、
撮って欲しいと言われましたが、
僕は右目がちゃんと見えないので上手く撮れません。
しかたなく僕のカメラで撮影してメールで送る事にしました。

もちろん記念写真であっても、
僕が撮るなら手は抜かない。

しかしご覧の様に彼は笑いません。
中国人に多いのですが、
面白い事が無いのに笑えるか?
そんな感じで笑わない。
まあこれも文化の違いでしょう。

そして画像に僕の名前を入れて欲しいと言う。
どうやら帰って皆に自慢したいようです。
でもそれは普通です。
中国人はブランドが大好きです。
特に上海の方はそうです。

写真が優れているかどうかより、
誰が撮ったか?
有名な写真家が撮った写真なら当然自慢出来る訳です。
・・・・・
さらに息子さん一人で撮って欲しいと言われました。
よし、どうせ僕が撮るなら、
上海で自慢されるなら、
笑わない彼の写真ではダメだ。

ということで、
「笑って下さい!」
そう言いながら撮り続けましたが。
これがなかなかどうして上手くいかない。

そこであの手この手で笑わせました。
ご覧下さい。


ハハハハ~~~~
不自然な笑顔でしょう?
それに顔に締まりが無い。
そこで口を閉じさせて数枚撮り、
やっと何とか自然?な笑顔が撮れました。


よし、これなら見合い写真にも使えるぞ!

「恋人まだいないんだろ?」
そう訊くと、
「あなたと同じです。」
なんだそれ?

よく話を聞くと、
中国人の中に僕の事を調べて、
日本語で書かれているサイトを、
わざわざ全部中国語に翻訳している男性がいるそうです。
「怖いなあ~」
男のストーカーは一番いらない!
しかも書かれているのは、
「Kentは独身だ!」
そこまでは良い。
「彼の恋人は写真だ!」

誰がそんな事言った~~~~~~~~
ウソを書くな!
腹立つな~ホントに!!
「恋人いないのは当たってるけどさ~トホホホ」

まあ何でもいいよ。
「いつか君も笑顔の価値が分かる。
君がご両親の写真を撮るなら、笑顔の写真を撮ってあげなさい。」
そう話して駅で別れた。
そして先ほどこの写真をメールで送った。

彼ら親子にとってこの写真は、
きっとこれから先大切な思い出になるでしょう。
The End.
(#^.^#)
ケント白石

北海道を世界に売り込む侍写真家
Professional & SAMURAI Photographer Kent Shiraishi
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