Kent Shiraishi Photo Blog

北海道美瑛町の大自然や身近な写真を、
海外へ配信するArtistの呟き。

世界で通用する写真家になるために学ぶ!- 優先順位

2014年09月29日 | 世界で通用するArtistになるために学ぶ!
世界で通用する写真家になるために学ぶ!
優先順位

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昨日お客様が訪問されました。
ハイアマチュアの写真家で、
国内のフォトコンでは常に上位入賞しており有名な方です。
これまで彼はプリント作品の創作に多くの時間を費やしてきました。
何枚か見せて頂きましたがどれも素晴らしい作品でした。

ところで今回、
彼は僕の意見を聞きたくてわざわざ遠くから来られました。
「今後は世界に出たいです。」そうハッキリ言われました。
もちろんアマチュアですから別な仕事をしています。
当然写真に使える時間は限られています。

そこで今回の質問は、
「画像データの作品創作とプリントによる作品創作を今後どう考えるべきか?」
そういう質問でした。
実は優秀なハイアマチュアの中には同じ事で悩んでいる方が結構おられます。
しかもこれはかなり大切な問題です。

僕の意見を述べます。
もちろん僕の考えです。
皆様がどう考えるかはご自分で判断されて下さい。

まず僕自身の事も含めて極論で言うならば、
当分の間本格的な「プリント作品の創作」は中断すべきです。
要はそんなに時間をかけずに適当にすべきであると言う事です。

以前から書いておりますが、
写真の未来は大きく変革します。
プリントで写真を観賞する時代から4K、
そして近い将来には8Kモニターで観賞することになるでしょう。
もちろん高画質なスマホ等も含めまして、
Retina Displayで見るのが当たり前になり、
プリントを観賞する時代ではなくなります。
これは当然の流れだと思います。

かつてフィルム時代には、
プリント以外では一般的に観賞する方法が無かったのです。
僕はその昔、部屋にスクリーンを立てて、
ポジをスライド上映で観賞していた事がありました。
遠い昔の話です。

そもそも僕達は通常自然の光を見ています。
風景写真で言えば太陽の光がとても大切ですが、
これは反射光ではありません。
しかしプリントにおける太陽は当然ながら反射光を見ています。
しかもインクで、太陽の白さは紙の白色度でしか表現できません。
これからの新しい時代は、
写真の太陽は高画質の液晶で直接の光を見る事になるでしょう。
またそれが最も自然の太陽に近い状態です。
ですからこの進化は当然の流れだと思います。

今後の近未来を考察するなら、
プリント創作に時間をかけている暇はありません。
もちろんそれが趣味なら結構です。
趣味は時間をかけても楽しければそれが一番良い事ですから。

しかしアマチュア写真家であっても、
世界を目指す彼には無駄にする時間はありません。
またプリントを極めるためには、
機材と相当な時間が必要です。
そしてこれが一番大切な事ですが、
プリントは将来、いつでもやる気になれば出来ます。

しかし今世界に出ようと思うなら、
もっともっと先に学ぶべき事があります。
それは「色を極める」ことです。

具体的に言うならば、
画像データを作品として完成させる上で、
高いクオリティと色彩を納得出来るレベルに仕上げる事です。
これは素人の皆さんが考えているほど簡単ではありません。
時間も相当にかかります。
皆さんが無駄に出来る時間は無いのです。

そしてプリントに使うインク代があるならば、
出来るだけ早くに、質の高いモニターを2台用意する事です。
出来れば今後1台は4Kモニターが欲しいところです。

まず何よりも自分の撮影した画像を正しい色で見る事。
これは当然であり必須事項です。
それからクオリティと色彩に関して、
納得のいく絵作りをする。

もう間違いなく6年後からNHKが8Kを始める訳です。
よって8Kモニターを使う時代が来ます。
それに向けて自分の画像を8Kに対応させるように、
今から知識を持ち実践すべきだと思います。

今回発売されたiPhone 6を見ても分かりますように、
常に「画質」についてはもっとも優先される事項です。
新しくRetina HD Displayと名前をつけるほど、
Apple社も画質に拘っています。
この傾向、そして方針は変わる事は無いはずです。

カメラもTVも全てが画質優先に向かっています。
遅れているのはそれを使う我々の意識です。

極論で言うならば、
僕達がいますべき事はプリントではない。
モニターとプリントの色合わせなどに時間を使っている暇などない。
それは無駄な時間です。
やるべき事、時間を使う事は他にあります。

昨日は彼にこの僕の考えを伝えました。
もちろん具体的な作品を見せながらです。
彼は頭脳明晰な方ですから僕の考えを直ぐに理解されました。
そして今後どうすべきか?
答えをハッキリ見つけたようです。
「今日は来て良かった!白石さんに会えて本当に良かった!!」
そう言って頂きました。
僕もお役に立てて嬉しかったです。

ぜひ今後は「ナショジオ」や他の世界的なフォトコン等で結果を出し、
世界で活躍する写真家を目指して下さい。
楽しみにしております。

さて、最近は朝霧が頻繁に出ます。
早朝6時前が狙い時です。


「朝霧の丘」


「牧場の朝」
2枚とも北海道美瑛町で撮影。

深い朝霧が牧場の牧草地に訪れました。
太陽も空気もオレンジ色に輝いて見える。
牛達は別に気にせず朝食中。
無風の中ゆっくりと霧がこちらに向かってくる。
穏やかな時が流れる。
いつまでもこの霧に包まれていたい気分になる。
でもきっと直ぐに消えるだろう。
僕には分かる。

写真家は撮らねばならない。
しかし撮るのを忘れるほどついつい眺めていたくなる。
時よとまれ!
思わずそう叫びたくなる。
そして…なぜか感謝したくなった。
自然は素晴らしい!
・・・・・・・
僕の眼で見ている様に、
出来るだけ忠実に目の前の情景を伝えたい。
それは僕の網膜に映る風景Retina Photo(レティナ・フォト)。

おっともう朝5時だ!
撮影に行く時間です。

追伸:

誤解されないように書いておきますが、
僕自身プリントは相当たくさん創作しました。
しかも今でも自分でプリントした作品を販売しております。

プリントにはプリントの良さがある。
それは当然ですし正しい意見だと思います。

今回書いたのは、
上で登場した彼がハイアマチュアであり、
プリントするのにも相当な時間をかけて行っています。
そしてこれから世界を目指すと言う事なので、
限られた時間をどう使うかという話です。
時間は有限ですから…。

実は僕自身も同じであり、
大型プリントは馬鹿らしいと感じるようになりました。
例えばもし今後僕が個展を開くなら、
65インチクラスの4Kを何台かレンタルした方が良い。
コストも低く抑えられるし、
何よりも僕にとって画像データの創作だけで自由に自己表現出来る。
これは素晴らしい事だと思います。

そう遠くないうちに、
ホテルのフロント横にある「青い池」の全倍サイズの額装写真を外して、
4Kモニターを設置するつもりです。
その方が遥かに自由にしかも納得出来る色で表現出来ますから。
(#^.^#)
ケント白石
北海道を世界に売り込む侍写真家
Professional & SAMURAI Photographer Kent Shiraishi
ケント白石 写真家の宿「てふてふ」
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