Photographer : Hiroshi Hibino
誰にでも思い出の一枚がある!
つい昨日のことです。
PCのハードディスクから仕事に使う写真を探していると、「Hibino-Hiroshi」と書かれたフォルダーを見つけました。
多分僕のブログをお読み頂いてる多数の中でも、彼の名前を知っている方は殆どいないでしょう。
写真家:日比野宏
1955年、東京生まれ。80年代中頃から、ファッション写真や人物ポートレートなどを中心に、フリーカメラマンとして活動。その頃渡米して、向こうでファッション関係のカメラマンをしていた事もあったそうです。そして87年11月より、アジアを1年3か月にわたって旅し、帰国後にその過程をまとめた旅物語を『朝日ジャーナル』(朝日新聞社)『ホットドッグプレス』(講談社)に連載。アジア16か国を旅した紀行書は、91年、朝日ジャーナルノンフィクション大賞を受賞、同誌で連載後、新評論から出版。その後、講談社より文庫化されています。その後も紀行作家として活動し、単行本や雑誌の執筆を数多く手がけられました。そしてその傍ら、後輩育成のために「東京写真学園」で講師も務めていました。
僕はちょうどその頃、彼が講師をしていた授業に参加して、初めて出会ったのです。
当時僕は講師を選ぶ際に基準を持っていました。
まず彼の作品をネットで調べました。そして書かれた本を手にして、文章と写真がとても素晴らしいと分かり、直ぐに彼の講義を受ける事に決めました。僕が考えていた写真家像は「書いて撮れる写真家!」。撮れるだけの写真家では無く、自分の中で目指すイメージは「書いて撮れる写真家」でした。
ある年の1月5日。
渋谷で彼の講義を受講するために、旭川空港から羽田に飛ぶはずでしたが、飛行機が遅れて、いえ違いました、自分が飛行機に乗り遅れて(笑)空席待ちになり、午前10時の便で飛ぶはずが午後3時の便になり講義に30分ほど遅刻しました。
当時から髪の毛は緑色で、静かに教室に入ったんですが、日比野先生は僕を見て『君は国どこ?アジアかい?』そういきなり訊かれました。「ハイ」目立たない様に短くそう答えました。『君の国ではみんな髪の毛緑色なの?』続けて変な質問されたので、「僕の部族だけです!」そう答えました。そうしたら笑いながら空いてる前の方の席を手で示されて、僕はそこに座りました。
彼の講義は素晴らしく、実際に1年以上帰国せずに旅を続けた実体験をどんどん話されました。自分の経験した事無いその話は、語りの上手さも加わり、とてもエキサイティングでした。その瞬間から、僕は自分が目指す方向性が見えてきました。つまり「書いて撮れる写真家」からさらに進んで、「書いて話せて撮れる写真家」に成ろう。講義を聞きながら、漠然とですが方向性を見つけていました。そして彼もまた僕と同じく群れない男だと、すぐになんとなく分かりました。
『日比野宏・書籍』
彼が僕に『どんな写真撮ってるの?』
そう尋ねたので、20枚位ポートフォリオを見て頂きました。
その中からさっと一枚取り出されて、『これ良いよ! 好きだ‼』そう言ってくださったのが次の写真。
ロンドンのパレードで出会った「おまわりさん」
カメラ向けたら睨まれましたが、それでもシャッター切りました。この瞬間自分は写真家を意識しました。
それからお付き合いが始まり、ある雪の寒い日に、突然美瑛町に来られて、突然連絡が来て、僕が丘を車で案内しました。
お会いしたのはそれが最後でした。
雪の季節に美瑛町に来て、愛用のライカを構えて僕を撮る、おちゃめな日比野先生
カメラの構え方が実に美しく、見習いました❗️
その日僕が撮った写真 「十勝岳連峰」 北海道美瑛町
2015年6月2日に次のメッセージが来ました。
『こんにちは! 最近知りましたが、すばらしい活躍をしてますね。美瑛町を世界に知らしめた功績は見事です。私はあれから沖縄にはまっていて、三味線修行をしてます。いまも、沖縄1カ月間の滞在中です。美瑛もまた訪れてみたいですね。』
しばらく連絡が途絶えていて、僕が世界に発信している事を数年間知らなかったようで、このメッセージを頂いた時は嬉しかったです。しかしこれが最後のメッセージになりました。
彼は2016年11月4日に急逝されました。大動脈乖離だったようで、享年60歳だったそうです。歳が近い事もありショックでした。
きっと今は天国でも美人を撮りまくり、三味線を弾いて、あの世でも写真を楽しまれている事でしょう。そのうち僕も参加しますので…またいつかお会いしましょう。
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Kent Shiraishi is a Photo Producer and SAMURAI Photographer.
When it comes to art and design, the hottest thing out of chilly Hokkaido is photographer Kent Shiraishi. Mac enthusiasts working on the Apple operating system probably already have one of his simple yet arresting photographs – “Blue Pond and First Snow” – as wallpaper on their laptop screens. The Blue Pond, which Shiraishi has captured in every season, is fed from a volcanic hot spring, so its hyper-natural turquoise color can be partially explained by the presence of minerals.
Apple WWDC 2012 - MacBook Pro with Retina Display Introduction
(Blue Pond in Biei,Hokkaido)
Kent Shiraishi's "Blue Pond & First Snow" is chosen by Apple as one of its desktop backgrounds,now.
The Blue Pond in Hokkaido Changes Colors Depending on the Weather
Professional & SAMURAI Photographer Kent Shiraishi
Kent Shiraishi Photography Workshop & Hotel
Kent.Shiraishi
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