増田カイロプラクティック【読書三昧】

増田カイロプラクティックセンターのスタッフ全員による読書三昧。
ダントツで院長増田裕DCの読書量が多いです…。

記憶する心臓

2008-02-21 09:42:07 | アレルギー参考図書
記憶する心臓―ある心臓移植患者の手記
クレア シルヴィア,ウィリアム ノヴァック
角川書店

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(増田裕記)
細胞と記憶。この関係を初めて知らされたのは10年ほど前に受講したアプレジャーの頭蓋仙骨セミナーのときであった。そのとき、心臓移植を受けた患者はが移植後に、ドナーの記憶を受けついだという奇妙な話をきいた。その英文の本も購入した。帰国すると、邦訳も出ていたことが後に判り、購入しておいた。しかしツンドクままであった。コンピュータのマイクロチッップに膨大なメモリーが記憶されれるくらいだから、細胞に膨大な量の情報が記憶されれもおかしくない、と言われた。
この間、書棚においてあったこの本に手が伸びて、一読することになった。
NAETでは感情のことを細胞記憶という。そのアレルギーを細胞記憶不均衡と呼び、一番深部のアレルギーとして捉えている。
本書の主人公は47歳のクレア・シルヴィアという女性。2度の離婚歴があり、1人娘がいる。仕事はダンサー、振り付け師。原発性肺高血圧症という心肺の難病を抱えていたが、心肺同時移植手術を受けて、生存した。本書は、移植手術後起きた、不思議な体験をまとめたドキュメントである。
移植手術後、食べものの嗜好が変わった。今まで口にしたことのなかったビールが突然飲みたくなる。今まで嫌いだったピーマンがとても好きになる。今まで一度も行かなかった<ケンタッキー・フライドチキン>に行く。やたらに活動意欲がわいてじっとしておれなくなる。
ある日夢を見る。その夢に出てきたティム・Lこそが自分のドナーだと直感し、ドナー探しのたびに出る。この嗜好の変化や性格の変化はドナーの性格を引き継いだのではないか。
ドナー探しの旅の物語である。

なお、細胞記憶の理論に関して、いくつかのコメントがある。
日本でも有名なインド人の医師、チョプラが紹介されている。彼は細胞記憶と幅広く展開している。また、神経ペプチドの研究者として知られるパート女史(彼女の著作は残念ながら邦訳がない)のことも指摘されている。

植物の細胞間通信で有名なバクスターも出てくる。「形態場」で有名なシェルドレイクも出てくる。また、「前世療法」で有名な精神科医ワイスも出てくる。私に親しみのある人々が出てくる。
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