地球がなくなる100の理由餌取 章男角川春樹事務所このアイテムの詳細を見る |
本書は1999年出版で、10年以上前のものになるが、この時点で人類生存にかかわる様々な問題点を取り上げています。
テーマは大きく3つ。
1.環境編(地球温暖化、砂漠化、放射性廃棄物、ごみ処理問題、大地震、資源の枯渇、種の絶滅など)
2.人体編(食品汚染、ダイオキシン、環境ホルモン、ウイルス感染、電磁波、薬害問題など)
3.社会編(大量破壊兵器、デジタル化の弊害、ネットワーク犯罪、クローン技術、原子力発電所など)
内容は実に広範囲にわたり、自分に興味のあるものからないものまで。
ふつうは環境・食・化学物質・放射能問題などは別々の本になっていますから、あまり手にする機会のない分野が出てきてしまうのですが、この本では1冊に収められていますので、今まであまり触れることのなかった分野も知ることができます。
まえがきより、
「本書はいずれのテーマも人類が存続し続けることのできる舞台としての地球がなくなるという視点から書かれているので、読後感は必ずしもさわやかなものではないだろう。」
「しかし、こういう現実が今、世界各地で起こっているのが現実である以上、私たち一人一人がそれらを正視することでその対策を冷静に考え明るい未来をきずくための努力をしていくことが何よりも重要であろう。」
確かに、地球という大自然に生活するうえで「関係ない」とは言っていられないことばかりです。逆に知らないって平和だな、と思えてきます。
警告が出されているこれらのテーマに対し、この10年で何か改善したことはあるのだろうか。それどころか人間の快適な生活のために、更なる環境破壊が進んでいるのではないだろうか。
いろいろ考えさせられますので、やはりさわやかな感想はありませんが、現実逃避をしてはいけませんね。後世にいい環境を残すべく、身近なところから考えていきたいと思います。