「ハチミツ」は1995年9月発売のアルバム「ハチミツ」のタイトル曲です。
「ロビンソン」や「涙がキラリ☆」なども収録されているスピッツ最大のヒットアルバムです。
「サビ以外が変拍子で構成」とWikiにあるように、
曲を聞くと確かにちょっと変わった印象を受けます。
曲のテーマは明解なラブソングです。
恋人もいない冴えない日々を「ビスケットの しけってる」と例えるのは、
草野さんお得意の表現ですね。
しけったビスケットなんて、ここしばらく口にしていませんが、
若いときは恋人をつくり、サクッとクリスピーな日々を過ごそうよ、みんな!
「僕」は幸運な人ですよね、初めての恋人が自分の心を飾ることなく
接することができる人だなんて。よほど相性が合う女の子なのでしょう。
ハチミツって、そもそも溶けているような気もしないでもないのですが、
それをさらに溶かしていくという、まあ、少しエロい妄想が頭をもたげようとしますが、
心も体もとろけ合うようにラブラブなふたりということでしょう。
そして、人を好きになることによって、寒さに震える仔犬を見つけたら
暖めてあげずにはいられないような優しい気持ちになっているようです。
「灯りの場所まで 綱渡り」とは、家の人にないしょでふたりで遊びに行く
夜の繁華街のことでしょうか。
こっそり抜け出すときのドキドキした気持ちが、子供のころのかくれんぼや
鬼ごっこを思い出させたのかもしれません。
ガラクタでピーコートのポケットを膨らませているのは君で、
それを笑った僕をにらみつける。ガラクタじゃないよ、大切なものなのって。
ちょっと変わった子なのかもしれませんね。
「蝶々結び」というのはプレゼントにかけられたリボン。
おそらくクリスマスイブに、お互いに贈り物をし合ったのでしょう。
まだお金のない若いふたりですから高価なものは買えませんが、
心のこもったプレゼントで十分ハッピーになることができます。
大ヒットソングではありませんし、名曲というのともちょっと違いますが、
若い恋人の幸せな様子がじんわり伝わってくる佳作だと思います。
Pコートは紺色に限りますね。
おしまい