映画「轢き逃げ 最高の最悪な日」
を観た。
2019年の日本映画。
監督・脚本は水谷豊。
出演は中山麻聖、石田法嗣。
水谷豊、檀ふみ、小林涼子ほか。
あの俳優の水谷豊が、監督も脚本
も務めた映画。どんな映画だろう
と興味が先立って観てしまった。
若者が親友と二人で車を運転中、
女性を轢いてしまう。結婚式を
目前に控えていた若者は、思わず
そのまま走り去ってしまう。後日、
二人に動物の目の写真が貼り付け
られた脅迫状が届いて・・・。
メインのストーリーは、若者二人
の物語なのだが、こちらはあまり
褒められたものじゃない。だが、
並行して流れるもう一つの物語が
良くて、映画全体として救われた。
その物語とは轢き逃げされた被害
者の父母と、残された若者の結婚
相手との話だ。
水谷演じる父親の、持って行き場
のない喪失感。そんな夫を励まそ
うと、自分の悲しみを押し殺して
明るく振る舞う母親役の壇。
小林涼子演じる結婚相手と、被害
者母親との対面のシーンは、二人
の言葉にならない情感が伝わって
きて、とても印象的なシーンだ。
あるいは、水谷豊の描きたかった
のはこちらの方だったのかもしれ
ない。
ちなみにこの映画、神戸でのロケ
が多く、知ってる場所が映る楽し
さも。映画はメインストーリー
だけじゃないんだねぇ。